お子さんが鍵盤ハーモニカができないとお悩みのことありませんか?鍵盤ハーモニカには効果的な教え方があります。我が家のなかなか練習できなかった息子がご機嫌で練習し弾けるようになった方法がありますので、練習のコツをお伝えします。
1.鍵盤ハーモニカの練習ができない息子
小学生低学年のお子さんで、鍵盤ハーモニカができない、練習しないとお困りのことありませんか?
小学生になると音楽の授業で鍵盤ハーモニカの練習が始まりますよね。
お友達がすらすらと上手に弾いている状況で、自分だけ弾けないと、音楽の授業が嫌になったり、学校に行き渋るようになっては困りますよね。
弾けないのなら、練習して弾けるようになってほしいですが、そもそも練習をやりたがらない、嫌がって練習ができないこともありますよね。
わが家の息子も小学校2年生の夏休みに宿題で鍵盤ハーモニカの練習があったのですが、毎日のように「明日やる」と後回しにしていて、なかなか練習できない状態でした。
息子は繊細で不安が強いタイプで、初めてのことは一旦拒否するところがあり、できそうなことであってもやろうとしないことがあります。
音楽は得意なのですが、見る力が弱いところがあるので、楽譜を見て自力で練習する鍵盤ハーモニカの練習は息子にとってはハードルが高かったのです。
2.鍵盤ハーモニカを弾くために必要なこと
鍵盤ハーモニカは、ホースで息を吹きながら同時に鍵盤を弾くため、幼児や小学校低学年の子どもにとっては高度な技術が必要になります。
鍵盤ハーモニカを弾くために必要なことをお伝えしていきます。
◆楽譜を見る
自分の目を使って、楽譜を見ることです。
小学1〜2年生の音楽の教科書では楽譜は音符ではなくドレミと文字で書いているため、一目みて音階がわかるようにはなっています。
曲の音階を全て覚えていれば、楽譜を見る必要はありませんが、音階を覚えていない場合は楽譜を見ながら鍵盤を弾く必要があります。
そのため、楽譜でドレミの音階を見ること、鍵盤のドレミの位置を見ることを交互に繰り返すので、眼球運動をスムーズに行うことが必要になります。
◆パイプを吹く
鍵盤ハーモニカは鍵盤を弾くタイミングに合わせて、パイプを吹くことによって音が出ます。
そのため、音が出る程度に力強く吹く力が必要になります。
吹くためには鼻からたっぷりと息を吸い込んでから、口からふーっと息を吐き続けていくので、それができるだけの肺活量が必要になります。
◆リズムに合わせて鍵盤を弾く
リズムに合わせて鍵盤を弾くためには、その曲のリズムや音程を理解して覚えている必要があります。
そして、そのリズムに合わせてドレミの鍵盤を正しく弾くことが必要になります。
ドレミの位置が鍵盤のどの部分にあたるかを目で見て理解することが必要なので、位置関係を把握する空間認識の見る力が必要になります。
さらに鍵盤を見ながら指を動かしていくため、目と手の協調運動をスムーズにできるための見る力が必要になります。
このように鍵盤ハーモニカを弾くためには、さまざまなチカラが必要になります。
3.鍵盤ハーモニカの教え方
鍵盤ハーモニカの宿題が出ているにもかかわらず、なかなか練習できない状態だった息子がご機嫌で練習をできるようになり弾けるようになりましたので、鍵盤ハーモニカの教え方のコツをお伝えします。
◆スモールステップで教える
鍵盤ハーモニカを弾くためには先ほどお伝えしたようにさまざまなチカラが必要で、同時に色々なことをする必要があります。
それらを最初からやらないといけないと思うと、やる気もなくなりますよね。
そのため、子どもがやる気になれるように「ちょっと頑張ればできる!」のスモールステップにしてあげることが大切です。
いかに子どもが「それだったらやろうかな」と思えるレベルに分解してあげるかがうまくいくコツです。
まず鍵盤ハーモニカを弾けるようになるために私は行動を3つに分解しました。
①曲のリズムを覚える
②ホースを吹く
③鍵盤を弾く
ことです。
分解することで、グッとハードルが下がります。
①の曲のリズムを覚えるために、はじめは楽譜の説明をしながら、私が弾いていきました。
楽譜では1の指は親指、2の指は人差し指……ドレミはここの音符を見るんだよと、まずは私が説明しながら楽譜を理解してもらいました。
そして私が弾くメロディを聞くことで、曲のリズムや音を覚えてもらいました。
息子は聞く力が強いので、弾いて聞かせることで曲を覚えることができました。
歌詞がある曲だと親子で歌いながらリズムや音程を覚えていくと、より楽しくできますね。
次に②のホースを吹くことをできるようにするために、私が鍵盤で指を動かし、息子にホースで息を吹くことだけをしてもらいました。
息子が息を吹くことで、鍵盤からメロディが流れるので、満足感アップです。
「できた!」を感じやすくなります。
曲を覚えた!吹けるようになった!それから、仕上げの③の鍵盤を弾くことに取りかかりました。
最初から曲の全部を弾くことをせず、1小節ごとに2回ずつ練習していきました。
完璧に弾くことではなく楽しく弾くことが大事なので、私が補助しながら一緒に弾いていきました。
1小節だけだと、息子も弾きやすく、ご機嫌で取り組むことができました。
こうしてスモールステップにして行動させてあげることで、小さな成功体験を重ねることができ、息子の「できない」が「できた!」に変わっていきました。
◆肯定する
鍵盤ハーモニカを練習するうえで大切なことは、子どもの行動の一つ一つを肯定することです。
教えた曲を口ずさむことができたら、「歌うことができたね。」「曲を覚えたんだね。」「リズム感がいいね。」
ホースで吹くことができたら、「力強くフーっと吹けたね。」「◯◯くんが吹いてくれたから、素敵なメロディが流れたね。」
鍵盤を弾くことができたら、「ドレミ〜と弾けたね。」「1人で弾けたね。」
など、たくさんのできたことを肯定して伝えていきます。
すると、子どもは自分は「〜できた!」と成功体験をたくさん積むことができます。
成功体験を重ねていくことで、自信がついていきます。
全然完璧じゃなくても「できたね!」で練習を終えていく。
すると、息子は「できたー!」と晴れ晴れとした表情を見せ、自分からホースを洗いに行きます。
このようにスモールステップで成功体験を重ねる肯定の声かけをすることで、次回からも「はーい!練習するよー!」とご機嫌に練習することができるようになりました。
お子さんが鍵盤ハーモニカができないとお悩みのお母さんはぜひ試してみて、お子さんに自信を授けてあげてくださいね。