1.宿題が多い小学生
小学生になると始まる毎日の宿題。
宿題と一言で言っても、音読、計算カード、プリント、漢字練習、ドリル…
種類も数も多いなぁと感じるお母さん、いらっしゃいませんか?
私もその一人です。
私には小学2年生の繊細な娘、マル子がいます。マル子の担任の先生も「低学年のときから学習の習慣をつけたい」と毎日4種類の宿題を出してくれます。
子どもにとっては多くて大変だけど・・・先生の意向も分かる。できれば子どもには嫌がらずに宿題をやって欲しいですよね。
しかし繊細なお子さんが宿題をやるのはとても大変なことなのです。それはどうしてなのでしょう?
2.繊細な子が宿題が多いと取り組みづらくなる理由
繊細な子の脳は敏感に刺激を受け取るため、学校という刺激の多い環境では1日過ごしただけで、疲れ切ってしまいます。
お家に帰ってきて脳はもうヘトヘトです。
さらに繊細な子は見通しを立てて考えるということが苦手なので、宿題が多いことで何から始めればいいのか、何時までかかるのか、見通しを立てることができず
「めんどくさい・・」
「やりたくないな・・」と
なかなか取り組む気持ちになれません。
マル子も学校から帰宅してから宿題をはじめるまでにものすごく時間がかかっていました。
以前の私はただ「宿題をやろう!」と声をかけるだけでしたがそれでは一向にマル子が宿題をやるようにはなりませんでした。
何度言ってもやらないマル子にイライラして、最後には怒ってしまう・・・毎日のやり取りに疲れきっていました。
繊細な子の脳に合った対応に変えるとマル子は宿題をスッとはじめられるようになっていきました。
繊細な子が宿題に取り組みやすくなるにはどんな対応をすればいいのでしょうか?
3.繊細な子が宿題に取り組みやすくなる対応
◆取り組む時間帯を分ける
「宿題」といっても数種類あり、学校で精一杯頑張ってきた繊細な子が帰宅後に全ての宿題をやるというのはとても負担が大きいです。
そこで、どの宿題を、いつやるのか、時間帯を分けて取り組んでみましょう。
帰宅後に全てやるには疲れてムリがあったマル子は様々なやり方を試して
音読と計算カードは朝の登校前、
プリントや漢字練習は帰宅後と
取り組む時間帯を分けて取り組んだことで多い宿題も、やることが分散されて取り組みやすくなりました。
トータルで宿題にかかる時間もずっと短くなりました。
◆取り組むまでの行動を分解する
プリントをやると一言で言っても
・ランドセルを開ける
・プリントを探して出す
・筆箱を出す
・椅子に座る…
と実はたくさんの行動の集合体です。
見通しを立てるのが苦手な繊細な子です。1つ1つの行動に分解して、スモールステップの声かけをしましょう!
例えば、「ランドセル開けてみようか」と優しく声をかけることでやることが明解になり行動しやすくなります。
1つの行動ができたら「いいね!」「出せたね!」と肯定し次の行動に移せるか観察し
「筆箱出してみようか」
と行動を促しましょう。
その子が今日はどの程度疲れているかによって、自分でできないときは手伝ってあげて大丈夫です。
◆「それならできそう」と思える見通しで誘う
行動を分解して声をかけたら次はお子さんが「それならできそう・・」と思える提案をします。
例えば宿題が多い時に
「5分だけやってみない?」
という時間の見通しを伝えたり、
「今ならお母さん一緒にできるよ」
「消しゴム手伝ってあげるよ」
と苦手なことに取り組みやすくなる提案をしたり、
「このページが終わったらラムネ食べよっか」
というその子が喜ぶ楽しい見通しで
「それならやってみようかな・・」
という気持ちを引き出します。
お子さんが行動し「やってみたらできた!」という記憶で次第に宿題がスッとはじめられるようになっていきます。
いかがでしたか?
宿題が多い!繊細な子には
◆取り組む時間帯を分ける
◆取り組むまでの行動を分解する
◆「それならできそう」と思える見通しで誘う
をぜひやってみて下さいね。
執筆者:たけだ さな
(発達科学コミュニケーショントレーナー)