1.繊細な子どもが抱える「伝えること」の難しさ
泣いてしまったり、黙ってしまったりするだけで、自分の気持ちが言えない我が子を見て、「たった一言なのになんで言えないんだろう・・・」と悩むことはありませんか?
繊細な子が自分の気持ちを言えるようになるためには、心と脳のタイプに合った声かけがとても大切です。
2.4歳の息子の伝えたいけど伝えられない日々
私の4歳の息子スカイくん(通称)は、とっても繊細なタイプの子です。
食事の時に、苦手な食べ物が出されたり、量が多すぎると感じたりすると、スカイくんは泣いてしまうだけで、どうして欲しいのか自分の気持ちがうまく言えないでいました。
保育園の先生からも
「給食の時間によく泣いていますが、どうして欲しいのかを自分で言えないですね」
と、言われることが多く、どうしたらいいのか私自身も悩んでいました。
そんなスカイくんが、自分の気持ちを言えるようになった、私の対応についてお伝えしていきます。
3.4歳の繊細な子の自分の気持ちが言えない理由
なぜ、スカイくんは自分の気持ちが言えなかったのでしょうか?
それは、繊細な子の脳は、自分の感情を認識し、言葉にして表現することが苦手だからです。
そのため、困っている時にも自分の気持ちを上手に言葉にできなかったり、助けてほしい時にもどんな風に伝えたらいいか分からなかったりするのです。
その結果、黙ってしまったり、泣いたり、怒ったりすることでしか表現できないことが多いのです。
また、繊細な子どもは、人の感情や表情にはとっても敏感に反応します。
そのため、「怒られたらどうしよう」など、不安になり、自分の気持ちを伝えることを躊躇してしまうこともしばしばあります。
こうした脳のタイプが、自分の気持ちを言えない状態にさせてしまうのです。
4.泣いてばかりの息子が言葉を手に入れた方法
自分の気持ちが言えない4歳の繊細な我が子が、言葉で伝えれるようになった対応をお伝えしますね。
まず、スカイくんが何か困っていそうな時は、
「何か困っていることある?」
と穏やかな表情で問いかけました。
それでも言えない場合には、
「減らしたいのかな?残したいのかな?」
と選択肢を与えるようにしました。
このように、子どもが自分の気持ちを言葉で表現することをお母さんが少しお手伝いしてあげましょう。
そうすると「こんな風に言えばいいんだ」と気持ちを言葉にする方法が分かってくるようになります。
そして、選択肢を使って気持ちを言えた時には、
「教えてくれてありがとう。気持ちがよく分かったよ。」
と穏やかな表情で応え、スカイくんの言えたことを肯定しました。
気持ちを言葉で伝えられたことを肯定することによって「言ったら大丈夫だった」「気持ちを伝えてもいいんだ」という成功体験と記憶を積み重ねることで、自信と安心感が育まれていきました。
こうして少しずつ自信と安心感が育ったスカイくんは、保育園でも
「せんせい、へらしてください」
「のこしてもいい?」
といったことを自分の言葉で先生に伝えられるようになりました。
このように、4歳の繊細な子が自分の気持ちを伝えるためには、選択肢を使うことと成功体験と記憶の積み重ねで自信と安心感を育てることが大切です。
お母さんの声かけで、繊細な子どもは自分の感情を表現できるようになります。
ぜひ試してみてくださいね。
執筆者:まるやま あやか
(発達科学コミュニケーショントレーナー)