「人に挨拶ができないわが子に、ハラハラしてしまう」「なんで挨拶できないんだろう」と悩むことありませんか。実は、繊細な子が人前で挨拶をすることが苦手になりやすい理由があります。この記事では、その理由と、笑顔で「おはよう」が言えるようになる対応の秘訣をご紹介します。
1.小学生になったわが子、挨拶ができないのはまずい?
わが家の小学2年生の繊細な娘(通称:繊細ちゃん)がいます。
学校、近所の人、久しぶりに会う親戚、慣れない場所で挨拶することができませんでした。
実は繊細な子に挨拶できるようになってほしいなら、従来の「しつけ」という子育てのやり方ではうまくいきません。
ですが、わたしは小学生なのに挨拶ができないのはまずい?躾ができてないと思われてる?と、母としての見られ方を気にするあまり、
「ほら挨拶したら?」
「おはようは?」
と促し、それでも下を向く娘を怒ってしまうこともありました。
「挨拶は当たり前なのに、なぜうちの子はできないんだろう?」
家では元気で素敵な笑顔を見せてくれるからこそ、そのギャップに悩み、本当の娘を分かってほしいとモヤモヤしていました。
しかし実は、繊細な子が挨拶できないのにはちゃんとした理由があったのです。
その理由と、繊細な子が挨拶できるようになる従来の「しつけ」とは違ったママの対応3つをお伝えしていきますね!
2.挨拶ができない繊細な子の脳のタイプ
繊細な子の脳は、自分の感情を言葉にすることがとても難しいのです。
特に慣れない場所、人の前では、不安や恐怖の感情が脳を支配し、たった一言の挨拶ですらスムーズに言えなくなってしまいます。
さらには「挨拶しなさい」と促されることで、脳がその言葉を注意と捉え、否定的に反応し、心のブレーキがかかってしまいます。
挨拶をすることがより難しくなり、挨拶できなかった経験が失敗体験として強く脳に刻まれ、
「あの時挨拶できなくて怒られた」
「みんなに見られて怖かった」
とネガティブな記憶が蓄積し、挨拶への苦手意識が強くなってしまいます。
次の章では、挨拶ができない繊細な子が、笑顔で挨拶できるようになったポイントをご紹介しますね!
3.挨拶ができない繊細な子が笑顔で挨拶できるようになる秘訣!
わが家の繊細ちゃんが、笑顔で挨拶できるようになったポイントは3つあります。
1. 挨拶の強要をやめて、ママが代わりに挨拶する
挨拶ができないときは、私が元気に代わりに挨拶することにしました。このとき、「すみません」と謝るのはNG!挨拶ができなくても、ママは全く気にしていないことを子どもに伝えることが大切です。
これにより「挨拶できなかった」という失敗体験をさせず、安心感を与えます。
2. 家で挨拶できた時に肯定する
外では難しい挨拶も、家では自然に「おはよう」「おやすみ」と言えている子も多いですよね。
「元気に挨拶できたね」
「素敵な笑顔だね」
としっかり肯定してあげることで、「わたし挨拶できてるんだ!」という自信が育ちます。
3. 小さな変化をキャッチして肯定する
外では挨拶ができなくても、ちょっとした微笑みやお辞儀など、小さな反応が見られることも。
この変化を見逃さず、「ニコっと返事してたね」「お辞儀してたね」と声をかけることで、子どもは「これでいいんだ」と安心します。
こうして少しずつ成功体験を積むことで、「次もやってみよう」という気持ちが芽生え、元気いっぱいに挨拶できるようになります。
わが家の繊細ちゃんは、この対応を続けることで、道行く人に自ら「おはようございます!」と元気な挨拶ができるようになりました。
4.しつけ文化が根強い日本で感じるプレッシャー
しつけ文化が根強い日本では、挨拶ができない子どもに対して、年配の方や祖父母から厳しい視線や意見を受けることもありますよね。 その度に、つい耳をふさぎたくなる気持ちになることもあるかと思います。
そんなときこそ、挨拶ができるようになる3つのポイントや、ママ自身の感情をどう保つかがヒントになれば嬉しいです。
一番大切なのは、わが子の心と脳の成長を見守ること!
繊細親子が笑顔で過ごせることを、ぜひ大切にしていきたいですね。
執筆者:ふじい あきな
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)