1.繊細な娘は1年生のとき皆勤賞だった
私には繊細な小2の娘、ぷにちゃん(通称)がいます。
小学校入学を機に引っ越しをしたため、保育園のときのお友達が一人もいない中、小学校生活が始まりました。
2学期の始めに1ヶ月ほど行き渋りもありましたが、結果的に休むことはなく、1年間皆勤賞で終わることができました。
2.帰り道急に泣き出す繊細ちゃん
そんな頑張り屋のぷにちゃんは、1年生の9月まで学童に通っていました。
迎えに行くととても楽しそうにお友達と遊んでいるのに、帰り道、急に不機嫌になったり、泣き出したり、学童を辞めたあとも、帰宅するとなぜか不機嫌だったりすることがありました。
そんなときは理由を聞いてもすぐには教えてくれず、「言ってくれないとママもわからないよ!」と私も逆切れしてしまうことがありました。
3.色んなことを深く考えて過ごしている繊細な子
繊細な子の脳は情報を深く処理する部分が活発なため、進級などで環境が大きく変わったタイミングでは特に、「先生はどんな人なのか」「仲良くなれる人はいるだろうか」「このクラスは安心できる場所なのか」と深く考えて過ごしています。
そのため心が不安定になり、些細なことで感情が高ぶってしまうので脳の働きにも悪影響を及ぼします。
このように脳の中で感情が暴れているときは、脳に言葉が届かなくなってしまうのです。
4.暴れている感情を落ち着かせるには
子どもが理由も言わずに泣いたり怒ったりしているときに「どうしたの?」「何があったの?」などと聞き出そうとしてもママの言葉は届きません。感情が落ち着くまでそっとしておきましょう。
ぷにちゃんの場合は、泣いている時には「ギューする?」と聞いて、「うん」と答えたらハグをします。何も言わずにしばらくハグをしていると落ち着いてくるので、そうすると自分から何があったのかを話してくれます。
また、「ただいま」の声で、なんだか不機嫌だな、嫌なことがあったんだろうなと感じたときは、「何かあった?ママに話してもいいし、話さなくてもいいからね」とだけ伝えて、しばらく物理的にも距離を置くようにしています。
感情が落ち着けば、私から無理に聞き出そうとしなくても自分から話してくれるようになりますが、「○○が嫌だった」「○○と言われて悲しかった」などとネガティブなワードが出たときに「それは嫌だったねぇ」「それは悲しいね」などと共感してはいけません。
お母さんが共感することで、ネガティブな気持ちがさらに「やっぱり嫌なことだったんだ」「悲しいことだったんだ」とより一層ネガティブに上書きされてしまうのです。
そんなときは「そっかー」「なるほどね~」などと言うだけで十分です。
5.ママには何を言っても大丈夫!
子どもが何かを言いたそうだけど言葉にできそうにないとき、心を開いてくれないときはすぐに聞き出そうとするのではなく、まずは気持ちを落ち着かせて、「ママには何を言っても大丈夫なんだ!」という感情にさせることが大切です。
このホームカウンセリングを繰り返すことによって、ぷにちゃんは徐々に自分の気持ちを話してくれるようになりました。
環境の変化があって、心が不安定な状態が続いているなと感じるときは
「○○ちゃん、大好きだよ」「今日もがんばったね」などの「無条件に肯定する」声かけを意識すれば、繊細な子の脳は喜び、心も癒してくれますよ。
ぜひ試してくださいね。
執筆者:神名 美緒(かみな みお)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)