95点で「国語は苦手」と言う繊細ちゃんの完璧主義を和らげるコミュニケーション

子どもが勉強・宿題を真面目に取り組むのは良いことですが、完璧主義のあまり宿題に時間がかかりすぎたり、テストで100点じゃないと泣いてしまったりして困っていませんか?この記事では繊細な子どもの完璧主義を和らげるコミュニケーションをお伝えします!

1.小テストでいつも100点を取っていた完璧主義の繊細ちゃん

 

私には繊細な小2の娘、ぷにちゃん(通称)がいます。

 

ぷにちゃんは小学1年生の頃、完璧主義で、文字を書く宿題では見本通りに一文字、一文字、丁寧に書き、少しでも気に入らないと書き直すので、50文字書くのに30分以上かかっていました。


そのおかげもあってなのか、小テストでは毎回100点を取っていました。

 

 

 

2.国語が苦手になってしまった初めての期末テスト

 

1学期の国語の期末テストは「ひらがな」46文字を何も見ずに書く、というもの。あれだけ真面目に文字を書く宿題に取り組んできたぷにちゃんにとっては楽勝だろうなと思っていましたが、はねなくてよい部分をはねていて「×」となり、結果は95点でした。


テストを私に手渡した瞬間から涙目の娘


私は「惜しかったね~。でもよく頑張ったね!」と励ましましたが、その日以来、「私国語は苦手だから・・・」と言うようになったのです。

 

 

 

3.繊細な子どもが完璧主義になりやすい理由

 

繊細な子は脳の中で感情を調節することが苦手です。何事も白か黒かで受け止めてしまい、グレーを認めることができません。


そのため全て「〇」じゃないといけない、100点じゃなきゃいけない、と完璧主義になりやすいのです。


さらに、母親の私がいつも「100点だね!すごいね!」と褒めていたことも、100点を取ることがすごいという価値観を与えてしまい、娘の完璧主義を強めることになっていました。

 

 

 

4.褒めるポイントは結果ではなく過程

 

完璧主義になりがちな繊細な子には、「できたこと」に対して褒めるのではなく、行動し始めや、行動し始めてから完了するまでの経過を認めてあげることが大切です。


例えば、小テストで100点を取ってきても、100点という結果に注目するのではなく、「キレイに書けているね!」「全部書けているね!」など、「テストを受ける過程でできている小さなこと」に注目し声をかけます。


すると「それだけでいいの?」「これでいいんだ!」と繊細な子の完璧主義を和らげ、自信をつけることができるのです。


100点を取ったことがすごい、という褒め方になると、100点以外はすごくない、という価値観になってしまいます。これは運動会やスポーツなどの大会でも同様で
「1位を取ったことがすごい」という褒め方をしてしまうと、2位以下だとダメなんだ、となってしまうのです。

 

 

 

 

5.特選じゃなくても涙を流さなかった絵画展

 

11月に入り、授業中に描いたぷにちゃんの絵が県の児童画展に出品されることになったと先生からお電話がありました。


クラスで選ばれたのは3人だけだったので選ばれたこと自体がすごいのですが、特選だった場合、県の美術館に展示されることを知った娘は「絶対特選がいい!」「特選取れますように」と毎日祈っていました。


特選じゃなかった場合にぷにちゃんが「自分は絵が苦手」だと思わないように、私は「もし特選じゃなかったとしても、クラスの中で選ばれただけでもすごいことなんだよ」「特選じゃなくても出品されただけでママはうれしいよと毎日言い続けました。

 

 

 

結果、特選ではなく「優秀賞」だったのですが、ぷにちゃんは「特選じゃなかった~」と笑顔で言い、涙を流すことはありませんでした


勉強・スポーツで良い結果が出たときに、何を褒めるかどこを褒めるかを意識することで子どもの柔軟な思考を育むことができますよ


子どもの完璧主義に困っているお母さんはぜひ意識してみてくださいね。

 

 

 

執筆者:神名 美緒(かみな みお)

(発達科学コミュニケーショントレーナー)

タイトルとURLをコピーしました