1.「ママがいい!」母親がいないとお泊りできない3歳の繊細幼児さん
私の3歳の息子(通称スカイくん)は、慣れない環境が苦手な繊細なタイプの子です。
近くに住んでいる祖父母には気を許していますが、いざ母親がいないお泊りとなると、決まってこう言います。
「ママがいい!」
夕飯を食べるまでは楽しく遊んでいるのですが、寝る時間が近づいてくると
「泊まりたくない!お家に帰る!」
とスカイくんは言い出し、私と二人で帰宅するという状況が続いていました。
「どうしてこんなに嫌がるんだろう?」と悩みながらも、スカイくんがいつかお泊りを楽しめる日を願っていました。
2.繊細な子どもの「お泊り拒否」は脳のタイプにあった
繊細な子どもは、漠然とした不安を強く感じやすい脳のタイプです。
特に幼児さんはまだ、物事の見通しを立てることが苦手なので・・・・・先が分からないことに対して、「こわい!」「いやだ!」と拒否反応を示すのです。
さらに、繊細な子どもはネガティブな感情と記憶を脳に溜めやすいため、漠然とした不安はどんどん増幅してネガティブ感情で脳が支配されてしまうのです。
スカイくんも、祖父母の家で何が起きるのか予測できないことが原因で、ママがいないお泊りに対して強い抵抗感を抱き「ママがいい!」となっていたのです。
スカイくんが母親なしで祖父母の家にお泊りできるようになると、楽しい時間を過ごせるだけでなく、私自身も家でリラックスする時間が取れるようになります。
そのため、私はスカイくんが母親なしでお泊りを楽しめるようになったらいいなと思っていました。
3.慣れない環境が苦手な繊細幼児さんの心と脳のタイプに合った対応
では、「ママがいい!」と母親なしで祖父母の家にお泊りができない3歳の繊細な子どもにどのような対応をしていけばいいのでしょうか?
ここでは、私が実践した慣れない環境が苦手な子の心と脳のタイプに合った対応方法を紹介しますね。
まず一つ目は、不安を言葉にすることです。
「何か心配なことがあるかな?」と聞いてみました。
するとスカイくんは、こんなことを教えてくれました。
「ママがいなくてだれとねるの?」
「どこのへやでねるの?」
「あさごはんになにをたべるの?」
「おうちにいつかえるの?」
二つ目は、見通しを持たせることです。
スカイくんが安心できるよう、以下のように細かく説明しました。
晩ご飯に何を食べるのか
どこの部屋で寝るのか
誰と一緒に寝るのか
朝ごはんに何を食べるのか
いつおうちに帰るのか
これらのことを、できるだけ細かく具体的に伝えることで、スカイくんのお泊りに対する不安は和らいでいきました。
4.お泊りを楽しめるようになった3歳の繊細幼児さんの変化
このような対応を続けた結果、「ママがいい!」と母親なしでお泊りを嫌がっていたスカイくんは、少しずつ祖父母の家でのお泊りに対して前向きになり、兄と二人だけでお泊りすることができたのです。
そして、こんな驚きの言葉を聞けたのです。
「つぎはいつおとまりできるの?」
スカイくんにとって、母親がいない祖父母の家でのお泊りは大好きなことに変わったのです。
繊細な子どもにとって、母親がいないお泊りは大きな挑戦です。
このような声かけをすることで、繊細な子はその挑戦を乗り越え、自信をつけることができます。
ぜひ、この記事で紹介した方法を試してみてくださいね!
執筆者:まるやま あやか
(発達科学コミュニケーショントレーナー)