月曜日の朝には決まって「学校行きたくない」とテンションが下がる繊細な子に、あんなに楽しい週末を過ごしたのにと理解に苦しむことはありませんか?私がやってしまっていた脳の疲れを悪化させる週末の過ごし方と対応策をお伝えします。
1.月曜日の朝「学校行きたくない」が口癖だった娘
どんなに楽しい週末を過ごしても、月曜日の朝になると「学校行きたくない」と行き渋るお子さんの対応にお困りではありませんか?
小学校1年から行き渋りがあったわが家の繊細な娘は、月曜日の朝はとくに行き渋りがひどく、支度がスムーズにすすまず対応に困り果てていました。

休み明けの朝になると
・起きられない
・無表情
・ダラダラして動けない
この原因は実は、楽しませようと思うあまり刺激が多くなりすぎていた週末の過ごし方にありました。
2.集団生活が生み出す繊細な子の脳疲労
学校を行き渋る繊細な子にとって週末は、唯一の心身ともに安らげる時間。 好きな事を好きなだけさせたり、お出かけしたり、楽しませたくなりますよね。
しかし、実はこの週末の過ごし方で、脳の疲れが悪化することがあります。
繊細な子の脳は、音や視覚、光に対する感覚がひといちばい敏感なため、たくさんのお友達や先生が集う学校では、脳が休まる暇がありません。
チャイムの音、お友達の話し声や鉛筆で文字を書く音、先生が誰かを怒る声、たくさん貼られた掲示物、ただそこにいるだけで、脳は一日フル稼働なのです。

ルールは絶対!完璧主義で典型的ないい子ちゃんだったわが家の繊細ちゃんも、集団生活による慢性的な脳疲労を起こしていたのです。
では、どんな過ごし方をすれば、脳の疲れはとれるのでしょうか? 次の章でお話します。
3.繊細な子の週末に必要なのは刺激のない「余白」の時間
脳がストレスを受けたり疲れたりするのは、苦手なことや嫌なことに取り組んだ時だけではないとご存じですか?
楽しい時間の中にも実は刺激がたくさん!
楽しい時の脳というのはアドレナリンが出るため、興奮状態になります。
脳がエネルギッシュに活動するため、本人の気づかぬうちに刺激によるストレスが蓄積され、あとからじんわり、疲れとして襲ってくるのです。

ストレス発散になればと、楽しい予定を詰め込んでいたわが家の週末の過ごし方こそが、新たなストレスをうみ、月曜日の朝の「学校行きたくない」を強めていたということです。
大事なのは、楽しさだけでなく、脳の疲れをリセットする時間だったのです!
4.月曜の朝を笑顔に変えたわが家の週末をご紹介!
それからのわが家は、ガラリと週末の過ごし方を変えました。
効果があった2つのポイントをお伝えします!

1.睡眠時間の確保
それまで、週末といえば特別な日=遅くまで起きててもOKと、つい就寝時間が遅くなっていたわが家ですが、これでは脳は休まりません。
金曜日の夜こそ、意図的に刺激を減らす工夫をし、繊細ちゃんがリラックスできる過ごし方に変えました。
たとえば、繊細ちゃんは聴覚に敏感だったため、金曜の夜はテレビや音楽は消し、絵本を読んだり、トランプをしたり、睡眠の質を高める工夫もしました。
2.予定の詰め込み過ぎは厳禁!脳の疲れと都度相談
見るべきは脳の疲労状態!
以前は公園やショッピングモールなど人が多い場所で過ごすことが多かったのですが、騒がしい場所への外出は極力土曜日にし、日曜はおうちでゆっくり過ごしたり温泉に行くなど、強制的に脳が休まる環境をつくるようにしました。
特に学校で授業参観や課外授業があった週末には、土曜日も外出せずに1日パジャマで過ごすなど、一番安心できるおうちで過ごすようにしました。
家での過ごし方は、家族の会話を増やしたり、パパに体遊びをしてもらったり、一緒にパンケーキを焼いたり、家族みんな穏やかに過ごすことができました。
繊細ちゃんの心と脳のコンディションに合わせて過ごすようになったことで、月曜日の朝もご機嫌で目覚めるようになり、「学校行きたくない」という発言もなくなっていきました。
繊細な子にとって、お家は安心の基地です。
週末に脳の疲れをリセットし、心の充電が満タンになれば、学校など外の生活でも上手にストレスをコントロールできるようになります。
ぜひ、お子さんに合った週末の過ごし方を見つけてみてくださいね!

執筆者:ふじい あきな
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)