1.進級・進学でクラス替えをすると友達ができない息子
進級・進学でクラス替えをすると、お子さんの様子が変わったと感じることはありませんか?
「おうちではおしゃべりなのに、幼稚園(保育園)ではしゃべらない…」
「前のクラスの先生やお友達とは楽しそうに話していたのに、新しいクラスでは友達ができない…」
私の息子(通称スカイくん)も、進級してクラス替えをすると、自分の殻に閉じこもり、目も合わせることができず、友達ができませんでした。
2.新しいクラスで繊細な子どもが友達を作ることが難しい理由
繊細な子どもの脳は、漠然とした不安を強く感じやすく、クラス替えで新しいクラスになった時、いつもと違う環境に「どうしたらいいのかわからない…」 と不安を感じやすくなります。
大人でも、新しい職場や知らない人がたくさんいる場面では、「何を話そう…」と戸惑うことがありますよね。
繊細な子どもにとって、新しいクラスは「何が起こるか分からない場所」なので、ドキドキしたり緊張したりするのです。
さらに、繊細な子どもの脳は、自分の気持ちをうまく言葉にすることが苦手です。
スカイくんも、「話しかけたい気持ちはあるのに、どうしたらいいのかわからない…」と思っているうちに、どんどん話すタイミングを逃してしまっていました。
「話したいけど、どうしよう…」
そんなことをぐるぐるぐるぐる考えながら、結局何も言えないまま過ぎ去ってしまうことが続いていました。
では、どうすれば 「話せるかも!」 という気持ちを育てていけるか、次の章でお伝えしますね。
3.友達と話せるようになる!安心感を育てる3ステップ
ステップ1:「共通点」を見つける!
「何を話せばいいのかわからない…」と思う子は、共通点を見つけることで話しやすくなります!
スカイくんは、お友達と話したいけど、どう話しかけたらいいかわからない様子でした。
そこで、私は 「〇〇くんのかばんについてるキーホルダー、恐竜だね!〇〇くんもスカイくんと一緒で恐竜が好きなんだね!」「〇〇くんの靴、スカイくんと同じ靴だね!」と声をかけてみました。
すると、スカイくんはニコっとしながら「うん!」とうれしそうに反応。
翌日、「〇〇くん、ステゴサウルスがすきなんだって~」と笑顔で報告してくれました。
好きなものが同じとわかると、親近感がわいて、会話のきっかけになりやすくなります。
お子さんが「話したいけど、何を話せばいいのかわからない」ときは、ママが一緒に共通点探しをしてあげると、会話につながりやすくなりますよ。
ステップ2:「ミッションゲーム」で楽しく共通点を見つける!
ステップ1では、ママが共通点を見つけてあげましたが、次のステップでは お子さんが自分で共通点を探せるようにしていきます!
とはいえ、「お友達のことをよく見てごらん?」と言われても、どうすればいいのかわからない子がほとんどですよね。
そこで、「遊び」として取り入れることで、楽しくお友達に興味をもてるようにしました!
スカイくんと始めたのが、「ミッションゲーム」 です。
このゲームでは、「お友達に話しかけること」ではなく、「お友達のことを知ること」 をミッションにします。
ミッションの例
・「隣の席の子のコップを絵を調査」
・「恐竜の絵のタオルを使っているお友達がいるか調査」
帰宅後、スカイくんは「〇〇くんのコップは、ポケモンだったよ~!〇〇が好きなんだって」と自分からお話ができたことを教えてくれました。
お子さんが 「話しかけよう!」と思わなくても、共通点を見つけることで、自然と会話が生まれるようになります。
朝、「今日のミッション」を伝えて、クリアできたらシールを貼る!
そうすることで、ゲーム感覚で楽しみながらお友達との共通点を見つけることができます。
ステップ3:「できた!」の小さな成功を増やす
スカイくんが園から帰ってきたとき、「今日、〇〇くんと遊べたよ!」と教えてくれた日がありました。
私は「すごいね!」と褒めるのではなく、「お友達と遊べてうれしいね」「遊べたんだね」 と肯定し、「できた!」の成功体験をスカイくんの脳に記憶させました。
「できた!」という経験が自信となり、「また遊びたい!」という気持ちにつながる のです。
クラス替えで新しいクラスの友達とうまく話せない繊細な子は、決して珍しいことではありません。
「どう話しかけたらいいかわからない…」
「失敗したらどうしよう…」
そんな不安を感じている繊細な子どもは、3つのステップで安心して話せるようになりますよ。
ぜひ試してみてくださいね。
執筆者:まるやま あやか
(発達科学コミュニケーショントレーナー)