不登園になった繊細な娘が笑顔で登園するようになったママのスモールステップ作戦

年長になった時、新しい先生やお友達に期待を膨らませ一時はスキップして登園していた繊細な娘。ゴールデンウィーク明けに不登園になった娘は「本当は幼稚園に行きたいのに行けない」という状況でした。娘の「好きなこと」に注目し見つけたスモールステップで笑顔を取り戻した娘の体験談です

1.幼稚園の行きしぶりから不登園になった繊細な娘

 

繊細な娘こはるちゃん(仮名)は、幼稚園の年中の11月から「おひるごはんの時、自分だけが話していないことが気になる」という理由から、行きしぶりがはじまりました。

 

午前中登園したり、午後から登園したり、おひるごはんの時間を除けばなんとか登園できていた日々。

 

4月の年長のクラス替えでは、仲のいいお友達全員とクラスが離れてしまいましたが、心機一転、新しい先生、新しいお友達や新しいクラスに期待し胸を躍らせていました。

 

一時はスキップしながらも登園していましたが、5月のゴールデンウィーク明けに行きしぶりから不登園になりました。

 

 

2.不登園になった繊細な娘が散歩中に向かった幼稚園

 

幼稚園をお休みしている間、公園に行ったりお散歩に出かけたりして過ごしていました。

 

お散歩に出かける朝「こはるちゃんの行きたいところに行っていいよ!ママは後ろからついていくから」と伝えました。

 

着いた先は娘が通っている幼稚園。

 

着いた後も、外から教室をながめて立ち止まる娘。

 

雨が降っていたので、園庭には誰もいませんでした。

 

私が「雨だからみんな教室にいるのかな」と声をかけると娘は「みんな教室で何をしてるのかなあ?」とポツリと答えました。

 

「教室のぞいてみる?」と聞くと静かに首を横にふり歩きはじめました。

 

その時「幼稚園に本当は行きたいんだけど、行けないんだ」という娘の気持ちが初めて理解できました。

 

 

3.親子のコミュニケーションを変えることで繊細な娘が行動できるようになる

 

幼稚園の行きしぶりに悩み、誰に相談しても解決はせず、行きしぶりは悪化の一途をたどりました。そんな中、お家で脳を育てる発達科学コミュニケーション(以下発コミュ)のトレーナーである、むらかみりりかさんの発信を見つけました。

 

親子のコミュニケーションを変えることで、繊細な子は、繊細さを強みに変えることができるという事を知り、「何か変わるかもしれない!」と思い、発コミュを学び始めました。

 

発コミュを学び始めて「行動することで脳は成長する」ということを知りました。

 

その日から、どうすれば娘が行動できるかを考え、私が行動することから始めました。

 

 

4.繊細な娘の「好き」を見つけて進んだスモールステップ

 

こはるちゃんは、外で遊ぶことや体を動かすこと、そしてイベントが大好き。

 

その「好きなこと」に注目し、娘のやってみたい気持ちが行動のチャンスだと考えました。

 

①幼稚園の月単位でスケジュールをもらう

 

担任の先生にご協力頂き、その日何をするのかカレンダーに記入して頂きました。

 

娘に行ってみたい日はあるか聞いてみると、「流しそうめんの練習」「プール」「七夕飾り作り」「デイキャンプ」に参加したいと娘の目が輝いていました。

 

②市役所の窓口に相談に行き親子で参加できる施設を聞いた

 

家で2人で過ごすよりも、親子で参加できる施設がないか相談に行き、朝から園庭開放を行っている保育園を教えてもらいました。

 

通い慣れた幼稚園でなくても、園庭で保育園に通っている子と遊ぶこともありました。

 

一緒に遊ぶことがなくても、同年代の子供達が遊んでいる姿を見て観察する、その空間にいるだけでも、娘の行動したい気持ちを引き出せるのではないかと考えたからです。

 

③どっちにする?と決めてもらい行動することを心がけた

 

娘に「今日幼稚園のプールに参加する?」「朝から園庭開放行く?」と、娘がどちらを選んでも「行動できる」選択肢を考え選んでもらいました。

 

不登園だった時は、「幼稚園」という言葉自体に娘は敏感になっていました。

 

そんな中、「幼稚園行く?行かない?」という質問を聞くことは私にとっても苦痛でした。

 

幼稚園に行くことではなく、「好きなこと」に注目し、選択肢を準備することで、朝から「今日何する?」と娘との会話が楽しくなっていきました。

 

 

保育園の園庭開放→午後から幼稚園の外遊び→自転車の練習→習い事に行くという1日を過ごす日も増えていき、娘がどんどん笑顔になっていきました。

 

その結果、6月お休みしている日はみんなが降園後、担任の先生に会いに行くことからスタート。

 

母子登園をしながら、好きな活動だけに参加できるようになり、気がつけば午前中は幼稚園で過ごしお昼ご飯の前に降園できるまでになりました。

 

7月初旬にはお昼ご飯をみんなと一緒に食べられるようになり、1日を幼稚園で過ごすようになりました。「ママ早く行こうよ!」幼稚園に行く足取りが軽くなり、毎朝登園することが日課になっていきました。

 

5.幼稚園で一日過ごすことがゴールではない

 

発コミュを学び始める前は、幼稚園に行く=朝登園して、1日を過ごし帰ってくることが私のゴールでした。

 

発コミュで学び、娘に合ったスモールステップを見つけることで「できた!」「楽しかった!」の成功体験ができました。

 

その成功体験の積み重ねが「前にもできたから今回も大丈夫!」と自信になり、娘は挑戦するようになりました。

 

娘が不安な時は、行動を小さく小さく分解し、スモールステップで「これならやってみようかな」とハードルを低くしたり「こっちならやってみたい」と娘が選択することで行動することができる。

 

そしてその小さな「できた」の積み重ねが「安心の範囲」を広げていく。

 

これから壁にぶちあたった時も、娘が笑顔で過ごせるようにスモールステップを見つけてサポートしていきたいです。

 

 

執筆者:ゆだ まき

発達科学コミュニケーション

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