「ママやって」ばかりの繊細な娘が「ママできたよ」と1日で成長を引き出した親子の会話

「ママやって」毎日ママにべったりが加速し、「どうして自分でできるのにやらないんだろう」と指示ばかりしていました。繊細な娘にあった「できていること」に注目して声をかけることで、たった1日で「ママできたよ」に成長した娘の体験談です。

1.できることも「ママやって」ばかりな繊細な娘

 

年中の行きしぶりから、4月に年長になった繊細な娘こはるちゃん(仮名)。

新しいクラス、新しい先生やお友達に期待を膨らませ少しずつ幼稚園に通えるようになり、一時はスキップをしながら登園していました。


ゴールデンウィーク明けの5月、4月の新しい環境での疲れなのか、だんだんと幼稚園に行きたくないと言い、登園しても、なかなか私から離れようとせず、家でもベッタリになり、以前自分でできた事もやらなくなり「ママやって〜」というようになりました。

 

「なんでできるのに、やらなくなっちゃったんだろう」そんな疑問とモヤモヤを抱えながら、毎日を過ごしていました。

 

「歯、みがいた?」「名札ついてないよ?」「水筒持った?」

 

そんな私の声かけが、娘の「やる気」をますますなくしていたことに当時の私は気づけていませんでした。

 

 

2.繊細な娘にあった「できていること」探し

 

行きしぶりに悩み、ネットで検索する日々。
共感したり、励ましたり、休んで様子を見たり、自分ができることは色々試してみるものの、娘の行きしぶりはひどくなっていきました。

 

そんな中、お家で脳を育てる発達科学コミュニケーション(以下発コミュ)のトレーナーである、むらかみりりかさんに出会いました。

 

親子のコミュニケーションを変えることで、繊細な子は、繊細さを強みに変えることができるという事を知り、「何か変わるかもしれない!」と思い、発コミュを学び始めました。

発コミュで、下記のことを学びました。

 

肯定的な注目(できていること)を言葉で伝えることで安心と自信の貯金ができ、自主的に行動するようになる。

 

否定的な注目(できていないこと)は割増しで伝わり、自信ややる気がなくなったり、指示待ちになる。

 

発コミュを学び始めて、娘のできていることに目を向けるようにしたとき、「すごいね」「えらいね」と結果ばかりを評価する声かけをしていたことに気づきました。結果ではなく、そこに至る過程こそ声をかけることが大切でした。

 

そして、ママべったりが加速している理由は、私の否定的な注目が多いためだと考え肯定することを意識しました。

 

 

3.「ママやって」の毎日から抜け出せたきっかけ

 

行きしぶり続ける日々に疲弊し、泣いて嫌がる娘を連れていくことに意味があるのかと自問自答する日々。

 

娘に「今日は何がしたい?」と聞いたところ、「お出かけしたい」と答えたのでリフレッシュをするために幼稚園をお休みし2人でおでかけしました。

 

その日、できている事をそのまま伝えることを意識し1日を過ごしました。

 

「おはよう、起きてきたね」「お!パジャマ脱いだね」「靴はいてるんだね!」「元気に歩いてるね」「お昼ご飯沢山食べてるね」「楽しそうに遊んでるね」などなど

 

娘が行動する度に、できていることを伝え続けました。

 

すると、娘はとても嬉しそうに走りまわり、いつもなら「抱っこして」と言っていた帰り道も、最後まで自分の足で歩いて帰りました。

 

家についた後も、「ママ食べさせて」という娘が自分でご飯をモリモリ食べ「ご飯全部食べたよ、ピカピカでしょ」と嬉しそうな笑顔で話していました。

 

寝る前は毎回「ママ着替えやって」という娘でしたが、私が別の部屋で寝る準備をしていると「私もう着替えたよ!」とパジャマに着替えていました。

 

ビックリした私は「え〜!!もう着替えたの!ビックリした」と伝えると娘は満面の笑み。

 

この日をきっかけに、娘の行動に小さな「自信」の芽が見え始め、気になっていたベッタリは少しずつ軽減され「ママやって」と言っていた事を自分でやるようになっていきました。

 

 

4.1歩ずつ親子で育てる「やってみよう」の気持ち

 

私が「できていること」に注目して声をかけると「ママやって」が「ママできたよ!」へと成長しました。


そうした小さな積み重ねが、「やってみよう!」という気持ちにつながり、できなかったことにも挑戦できるようになり、親子で笑顔になる時間が増えていきました。

 

発コミュのおかげで、「行く、行かない」にとらわれず、家庭の中でも子どもの心と脳はしっかり育つという大切な気づきを得ました。

 

娘が不安定な時にはアドバイスや指示ではなく、肯定することで「私はできている」という自信を育てていきたいです。

 

しばらく幼稚園をお休みしていましたが、朝食に娘がフレンチトーストを作ってくることがあり、一緒に食べる時間を楽しみました。また、料理の時には野菜を切る、調味料を入れる、炒める、洗面所を掃除するなど自主的にお手伝いをしてくれるようになりました。

 

こうした自信の積み重ねが、きっと「外の世界でもやってみたい」という前向きな一歩につながると信じています。

 

これからも娘の小さな「やってみよう」を見つけながら、一緒に成長していきたいと思います。

 

 

執筆者:葉月 まき

発達科学コミュニケーション

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