1.行き渋りに悩み続けた私にかけてくれた先生の言葉
年長の6月、繊細な娘・こはるちゃん(仮名)との母子登園が始まりました。
幼稚園に着いても、娘が私から離れられなくなってしまったことがきっかけでした。
年少・年中・年長と、行き渋りを繰り返し、どうしたらいいのかわからず、私は子育てに悩む日々を送っていました。
そんな中、解決の糸口が見えないまま始まったのが母子登園でした。
「え?そんなことしていいの?他の園児や保護者の目もあるし」と人の目を気にしすぎて私から笑顔が消えていました。
極力言葉も発さず、邪魔にならないようにしなければ。
そんな私の様子を気にして下さったのか、ある日園庭で園長先生の奥さんが「いつになるかわかりませんが、こはるちゃんは『お母さんもう来なくていいよ』という日が必ず来ます。その日までとことん付き合ってあげてください。そしてお母さんがここにいることを楽しんでください。」と言って下さいました。
私はこの言葉が涙が出るくらい嬉しかったです。
その日以降、どこにいても娘といる時は、その場にいることを楽しもうと決意をしました。
2.繊細な子は人の感情にとても敏感に反応する
幼稚園の行き渋りに悩み、ネットで検索する日々。共感したり、励ましたり、休んで様子を見たり、自分ができることは色々試してみるものの、娘の行き渋りはひどくなっていきました。
そんな中、お家で脳を育てる発達科学コミュニケーション(以下発コミュ)のトレーナーである、むらかみりりかさんに出会いました。
親子のコミュニケーションを変えることで、繊細な子は、繊細さを強みに変えることができるという事を知り、「何か変わるかもしれない!」と思い、発コミュを学び始めました。
発コミュで、下記のことを学びました。
繊細な子は、自分の感情の調節が苦手で人の感情に敏感に反応する。
特に近くにいるママの言葉・表情・態度の負の感情を全てキャッチしてしまうので不安が増してしまう。
行き渋りを繰り返す娘。そんな娘とどこにいても娘の様子が気になり私はいつも心配ばかりしていました。私が心配しているとその負の感情が娘に伝わり、親子共に不安が増している状況でした。
娘と一緒にいる時は「私が楽しいことを1つは見つける」ことを意識するようにしました。
次の章では実際に地域のイベントに参加し、初めてのことにすんなり挑戦するようになった娘の成長をご紹介します。
3.繊細な娘が挑戦するようになった地域のイベント
娘が年長の1月、家の近くで地域のイベントが開催されており、行ってみようと娘を誘いました。
凧を身近にあるビニールやテープで作るブースがあり、親子で参加してみました。
河川敷で開催されていたので、風がよく吹いて凧を飛ばすにはよい環境。
娘は自分で作った凧が嬉しくって寒空の下でしたが、元気に走り回って凧を飛ばしていました。
その時、同じ会場でアフリカの太鼓をみんなで演奏するというブースもあり、参加すると野菜を1つもらえるとのこと。
当時野菜の価格が高騰し、私の主婦魂に火がつき参加せずにはいれません。
「お母さん、太鼓演奏してみたいんだけど、こはるちゃんも参加する?」と聞くと「こはるちゃんは凧楽しんでるからママ演奏してきたら?」と答えたので、私は1人で挑戦することにしました。
太鼓なんて、いつぶりに演奏したのか覚えていません。初めて叩くアフリカの太鼓に緊張していましたが、弾きはじめると楽しくて楽しくて気がつくと演奏に夢中になっていました。
娘は凧を飛ばし会場を走りまわったり、たまたま同級生のお友達も来ていたので2人で楽しそうに走って凧を一緒に飛ばしていました。
私が隣に居なくても娘は娘で楽しみ、私は私で自分の楽しみを見つける。
キッチンカーが来ていたので一緒にお昼ごはんを食べていると「凧を上げるには坂道になっているところをおもいっきり走る!」と嬉しそうに話す娘。
私は「初めてアフリカの太鼓叩いたんだけど、めっちゃ楽しかったよ!」とそれぞれ楽しかったことを話しました。
午後になると娘は他のブースで開かれていた野球のボールを投げるストラックアウトを指さし「あれやってみたい!挑戦する!」と初めて挑戦しました。
4.私が楽しむ背中を見せることで娘も挑戦するようになる
このイベント参加をきっかけに、興味のあるイベントには参加を申し込み親子で参加することにしている私。
参加した際は、私は私、娘は娘で楽しみを見つけそれぞれが楽しむことを心掛けています。
参加した後には「〇〇楽しかったね」「〇〇して遊んだよ!」「知らない子と一緒に遊んでお友達になったよ」楽しかった事をお互い話して「次も〇〇に一緒に参加しようね!」と嬉しそうに娘は言うようになりました。
初めての場所でも娘は自分の居場所をどんどん見つけるようになってきました。
これからも私が挑戦する背中を見せて娘の世界を広げられるように親子で成長していきたいです。
執筆者:葉月 まき
発達科学コミュニケーション