1.初めてのことが苦手な繊細な子
繊細な幼児さんで、ちょっとした環境の変化や新しいことに対して、「やりたくない」「こわい」と不安を感じることはありませんか?
現在小1のわが家の次女は、隠れ繊細タイプ。
普段はとっても明るく活発なのに、幼稚園に新しい先生がやってきたり、新しい習い事をはじめるときには、私にピタッとくっつき、黙り込んで動かなくなることがよくありました。
一見「人見知りだから」と諦められがちですが、実はママの関わり方次第で、不安を乗り越え、はじめての場面でも前向きに挑戦できるようになります。
今回は、初めてのことが苦手な繊細な子の「ポジティブ脳」の育て方を、幼児さんの脳の成長に合わせてお伝えします。
2.幼児期の脳と不安の関係
幼児期(3~5歳)の脳は、状況を理解する力がまだまだ成長中で、不安や恐怖を感じる脳のセンサーがとても敏感です。
「知っていること」「やったことがあること」などには、安心して取り組めるものの、「知らないこと」「初めてのこと」に対しては不安を強く抱きやすく、大人が「大丈夫だよ!」と伝えても、幼児さんの脳は安心することができません。
では、どのようにすれば初めてのことが苦手な幼児さんの不安を和らげ、前向きな気持ちに変えられるのでしょうか?
3.「大丈夫」は通用しない!幼児が安心できる3つのコツ
不安が強く、初めてのことが苦手な繊細幼児さんへのおすすめは次の3つです。
◆ いつもと同じ安心感を作る
幼児さんは、「知っていること」=「安心できること」と感じます。新しいことに挑戦する前に、安心のお守りを増やしてあげることで不安が和らぎます。
たとえば、初めての習い事が不安な場合には、
・お気に入りのタオルやぬいぐるみなど、慣れ親しんだものを持たせる
・「ここでやるよ」「こんなことするよ」など事前に動画や写真を見せる
・「あの先生〇〇ちゃんが好きな水色のエプロンだね」など、共通点を見つける
というように、ほんの少し工夫をするだけで、繊細な幼児さんの不安はぐっと減ります。
◆ 具体的なステップで「できるかも!」を増やす
不安が強い繊細な子は、「全部できる or 何もできない」と極端に考えがち。
「いきなり全部やる」のではなく、「できることから少しずつ」やるスモールステップにすると、脳が安心しやすくなります。
たとえば、はじめての動物にエサをあげる場合
・まずは、ママがあげる姿を見せてあげる
・今度はエサを、子どもに準備してもらう
・ママの手をもって、一緒にエサをあげる
・背中をチョンと触ってみる
・「できたね!」と一緒に喜ぶ
このように、「いきなりやる」のではなく、「ちょっと頑張ればできそうな目標」を立て、ゲームのようにひとつずつクリアしていくことで、「できた!」が積み重なり、自信につながります。
◆ ママが「一緒にやるよ」と伝える
幼児さんは、「ママがいる=安心」と感じるので、不安なときほど「一緒にやるよ」と伝えることが大切です。
たとえば、初めてのイベントに参加する場合
「ママと一緒に座る?」
「ママも一緒にやるから見ててね」
「見て見て!〇〇してるね!おもしろい!」
このように伝えることで、「ママがいるから大丈夫!」という安心感が生まれ、不安を乗り越える手助けになります。
4.繊細な幼児さんのポジティブ脳を育てよう!
初めてのことが苦手な繊細な幼児さんが「やってみよう!」と思えるようになるには、
・ 安心できる環境をつくる
・ 小さな成功体験を積み重ねる
・ ママが一緒にやってみる
この3つが大切です。
不安を感じやすい幼児期だからこそ、ママの関わり方次第で、ポジティブ脳を育てることができます。
「新しいこと、ちょっと不安」そんなときは、ぜひこの方法を試してみてくださいね!
執筆者:ふじい あきな
(発達科学コミュニケーショントレーナー)