1.漢字が覚えられない?!何とかしなきゃ!
我が家のマイペースな息子りゅう君(小3)は漢字が苦手。
点を打つところが違う、線が一本多い、書き順がめちゃくちゃなど。
このままではいけない、間違ったら注意して、何とか覚えさせようと私は必死でした。
ところが、りゅう君は注意されていることを繰り返します。
どうしてできるようにならないの?
私の焦りと心配は増える一方でした。
2.指示も注意もやめれば、できることが増える?!
何か子育てのヒントはないかと、情報を検索する日々。
その中で目に留まったのが、「繊細な子のココロと脳を強くする親子のかかわり方」を専門に教えている、むらかみりりかさんでした。
我が子を「繊細な子」と思ったことはなかったのですが、りりかさんの記事は、私たち親子に当てはまることばかりでした。
すぐに学ぶことを決め、まず初めに教わったのが、
できていないことはスルーし、できていることに注目することで、
子供が行動するようになり、できることが増える、ということでした。
「漢字を間違っても気にしない」「注意もしない」
そんな関わりで、漢字が覚えられないりゅう君ができるようになるのだろうか?
正直なところ半信半疑でした。
3.できない事がやっぱり気になる
これまで、漢字の形も、書き順も、覚えられないこと全てを注意していた私にとって、この関わりは思った以上に大変でした。
例えば、漢字のバランスがおかしい時、「消して書き直して!」と言いたいのをグッと堪える。
漢字の書き順がちがう時、「次はそこじゃない~!」と言いたいのをグッと堪える。
こんなふうに、注意したいのを我慢して、りゅう君は本当に苦手な漢字が書けるようになるの?
なかなかできるようにならない毎日に、私のイライラだけが増えていきました・・・。
4.できることに注目すると、子どもが自信をもてる
りりかさんから学び初めて2週間が経つ頃、私は大きな間違いをしていることに気がつきました。
私がやっていたのは、「できないことに注目しない」のではなく、「できないことに注目しているけど、我慢している」状態だったのです。
言葉にはしないものの、「まだこの漢字覚えられないの?」「昨日は書けたのに」と思っている私の顔は、きっとコワい顔だったと思います。
大事なのは、「できていることを探し、できていることに注目する」こと。
例えば、書き順が違っていることに気づいてしまってもスルー。
それよりも「大きく書けたね~!」「濃く書けてるね~」と、出来ていることを探して伝えていきます。
そんな声かけを続けていくと、苦手な漢字の宿題に取り組む息子の見え方が変わってきました。
書き順なんて違っても「形が覚えられたんだね!」「1行書けたなんてすごい!」と、心から思えるようになり、イライラが消えていったのです。
5.分はできる!と思えれば、苦手なことにも挑戦できる!
私が笑顔で「できてるね」という声かけを続けていくと、りゅう君はとても嬉しそうでした。
そして、ついに「この漢字の書き順はこうでしょ?」と、新しい漢字の宿題を見せてくれるようになったのです。
「なんでこの子は漢字が覚えられないの?」と心配し、注意ばかりしていた頃には想像も出来なかったことです。
「自分はできた!」という日々の記憶の積み重ねが「できるかも!」という挑戦する力になっていったことを実感しました。
まだまだ書けない漢字がある息子ですが、書ける漢字も読める漢字も、確実に増えています。
母の私がどれだけ「できていること」を見つけて注目できるか?
毎日楽しい宝探しを続けていこうと思います。
発達科学コミュニケーション
かなうち りこ