1.不登校繊細な子が動けなくなる無気力状態
わが家には、繊細な息子(通称:優士)がいます。些細なお友達トラブルから学校に行けなくなりました。小さいころから外遊びが大好きなので外出に誘っても、「行きたくない」と言われ、優士はリビングで横になってばかりでした。
なぜ、毎日外で遊んでばかりの優士が、こんな無気力状態にまでなってしまったのか。私は理由が知りたくて発達科学コミュニケーションで繊細な子の脳の仕組みを学ぶことにしたのです。

2.無気力状態になる不登校繊細な子の特徴
繊細な子は、情報を受け取る力が強いため、学校では人一倍周りに合わせて頑張っています。頑張り過ぎた脳は脳疲労状態を起こし、少しの刺激でも心と脳にストレスを抱えやすい状態になります。
この心と脳を休ませ、脳疲労状態を解消しないまま頑張り続けていると、少しの刺激でも心と脳にストレスがかかりやすい状態になります。
すると、些細なことで、自信をなくしてしまい、何に対しても興味関心が沸かず、無気力状態にまで変化していくのです。

3.無気力状態の不登校繊細な子に励ましは逆効果!な理由
このような、無気力状態にある繊細な子を何とか元気にさせたくて「がんばれ!」「○○なら大丈夫だよ!」と励ましは逆効果です。
「このままでは分かってもらえない」
「いつもみたいに元気じゃないとダメなんだ」
「もっと頑張らなくちゃいけないのに頑張れない」
思うように動けない自分を責め、さらに自信を失い無気力状態が強くなるのです。
この無気力状態から回復するためには、心と脳に安心を与えることが大切です。

4.心と脳に安心を与える脳科学的関わり方
私は、繊細な優士の心と脳に合った対応をすることで、安心を与え、無気力状態から回復することが出来ました。その方法をお伝えしますね。
①不安定な感情に反応しない
不安定なお子さんを何とかしてあげようと声を掛ける程、心と脳は休まらず安心できません。そのため、不安定なお子さんの様子から距離をとりましょう。
思い起こすと、優士が無気力状態になったとき、癇癪や感覚過敏が強く出ていました。苦しそうな優士を何とかしてあげたくて声を掛ける程、脳には刺激となり、症状が悪化していました。
心と脳を休ませるため、私が反応しなくなると、不安定な感情は安定するようになりました。
②1つずつ動いている姿に注目した声を掛ける
実況中継の様に、お子さんが行動を始める前、一区切りついた時、次の行動に移る前、この3つのタイミングで、お家の中で行動する姿を言葉で表現して伝えましょう。
「自分で起きてこられたね」
「朝ごはん食べてくれて嬉しいよ」
「今日の天気は晴れるから嬉しいね」
家の中で当たり前に行動する姿に注目していくと、「これできているんだ」「私は休んでいて大丈夫なんだ」と心と脳に安心を与えられるのです。

5.無気力を克服し、わが子らしさを取り戻す
今、優士は、無気力を克服し、自分から「やってみよう!」と行動力があふれ出ています。そんな姿を見ていると、学校をお休みしていた時に、心と脳に安心を与える関わりを知り、実践できてよかったなと感じています。
不登校で無気力な繊細な子には「動かすより」、「安心を与える」を優先してみて下さいね。お子さんが本来持っている行動力が伸びていきますよ。
執筆者:増山陽香
発達科学コミュニケーション
トレーナー


