1.繊細な娘の行きしぶりは習い事がきっかけだった
私のひとり娘、こはるちゃん(通称)は、初めての人や場所に慣れるまで時間がかかる、繊細で不安が強いタイプです。「何かできることが増えれば自信につながるかもしれない」そう思い、私はこはるちゃんに習い事をすすめることにしました。
年少の3月に始めたのは、読み書きを学べる習い事。
「文字が読めるようになったら、自分で絵本を楽しめるようになるかも」そんな期待もあったからです。
習い始めた当初は、読むことも書くことも楽しかったようで、宿題にも前向きに取り組んでいました。
しかし、年中の11月頃になると状況が変わり始めます。
同じ年齢の子たちの入会が増え、教室は一気に賑やかな雰囲気に。しばらくして、こはるちゃんは宿題をやらない日が増えていきました。
私は「宿題は?」と毎日声をかけ、気づけば口調も厳しくなり、ある日つい、「宿題をやっていないなら、ゲームはできないよ!」と言ってしまったのです。
その瞬間、こはるちゃんの表情は曇り、そこから、習い事の行きしぶりが始まりました。
気がつけば、読み書きの習い事だけでなく、幼稚園も大好きだったダンスまでも、「めんどくさい!キライ!行きたくない!」すべて拒否するようになっていました。

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2.不安が強い繊細な娘に行きしぶりの連鎖が起こっていた理由
年長の4月になっても、習い事や幼稚園の行きしぶりは続いていました。
毎日「行きたくない」と泣いていた繊細な娘。
そんな娘に寄り添ったり、励ましたり、休んで様子を見ましたが、悪化の一途をたどっていきました。
どう対応していいのかわからず日々悩み続けていた年長の4月、お家で脳を育てる発達科学コミュニケーション(以下発コミュ)に出会い、「繊細な子の心と脳を強くする」という言葉に希望を感じて学び始めました。
学んでいく中で、不安が強い娘が行きしぶりの連鎖を起こしていた理由は 「脳の特性」「私の関わり方」「時期」 の3つが重なっていたことに気づいたのです。
①脳の特性:繊細な子は刺激をキャッチしすぎて疲れやすい
繊細な子は、周りの刺激(音・匂い・雰囲気など)を敏感に感じ取りやすく、その結果、脳が疲れやすいという特徴があります。
さらに、危険をキャッチする脳のセンサーである扁桃体(へんとうたい)が反応しやすいため、
・「怒られるかも」
・「失敗するかも」
・「嫌なことが起きるかも」
という予感だけで、「行きたくない」「やりたくない」と強いブレーキがかかりやすいのです。
②私の関わり方:ねば・べき思考が不安を強めていた
当時の私は「宿題をやらせなきゃ」「続けなきゃ」というねば・べきの思考で娘に向き合っていました。
その結果、「宿題=ママに怒られるかも」という不安が強まり、似たような状況を見るだけで扁桃体が過剰反応するようになっていました。

③2学期という時期:行事の多さと負荷で疲れが蓄積
2学期は行事が多く、繊細な子には負担が大きい時期です。
そのうえで私が「宿題をやっていないなら、ゲームできないよ!」と言ってしまったことで、こはるちゃんにかかるストレスはさらに増えてしまいました。
結果として、「また怒られるかも」という不安が習い事や幼稚園、大好きなダンスにまで広がり、行きしぶりが連鎖していたのです。
では、実際に私がどのように関わり方を変え、こはるちゃんが少しずつ前向きさを取り戻していったのか、次の章では、挑戦する力や「やってみたい!」という気持ちにつながったプロセスをご紹介します。
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3.繊細な娘が笑顔を取り戻した「習い事との向き合い方」
不安が強いこはるちゃんが習い事に前向きになっていった背景には、日常のなかに安心できる時間が増えたことが大きく影響していました。
心が落ち着く経験が増えていくにつれ、習い事に向けてかかっていたブレーキがゆるみ、「やってみたい!」という前向きな気持ちが自然と動き始めたのです。
ここからは、どう挑戦する力を取り戻していったのか、3つプロセスを具体的にご紹介します。
①安心の積み重ねが挑戦する力に変わった
年長の6月から母子登園を続けていく中で、こはるちゃんは少しずつ落ち着いて過ごせるようになりました。
その積み重ねが自信につながり、12月には 1人で登園する大きな一歩 を叶えました。
【1人登園を叶えた詳しいエピソードはこちらにまとめています】

この頃から、止まっていた「やってみたいスイッチ」が、また動き始めたのです。

②安心の土台ができたからこそ、ピアノに挑戦できた
ちょうどそのタイミングで、こはるちゃんが興味を示したのがピアノでした。
私も楽しめることならと思い、体験レッスンに参加。
すると、体験後の初回レッスンで驚くことが起きました。
「次のレッスンから1人で行きたい」
読み書きの習い事では1年間付き添っても言えなかった言葉を、ピアノではすぐに言えたのです。
これは、こはるちゃんの心に「もう大丈夫」と思える余裕が戻っていた証でした。
さらにこの頃、読み書きの習い事にも再び興味が戻ってきていました。教室が近所にあるため、前を通るたびに「またやりたい」と口にすることも増えてきました。
ただ、いくつも同時に始めると負担が大きくなります。
そこでまずは、こはるちゃんが一番「やってみたい!」と強く感じていたピアノに絞ってスタートすることにしました。
③ 結果ではなく「過程」を認める関わりが、楽しさを育てた
私は、行動し始めた時に注目して声をかけるようにしました。
・楽譜を広げたら → 「楽譜出してるんだね」
・椅子にすわったら「お!ピアノの椅子に座っているんだね」
・曲を弾いている時は「何の曲を弾いているの?」「楽しそうだね」と、楽しんでいることに注目していきました。
できた・できないよりも、取り組む過程そのものを認める声かけにすると、自分のペースで練習を楽しむようになり、レッスンの日を毎回心待ちにするようになりました。
そして私自身も、「練習しない日があっても大丈夫」と思えるようになり、ピアノ=楽しい時間として感じられる関わりに変わっていきました。
こうした関わりを続けたことで、読み書きの習い事にも「またやりたい」と自然に気持ちが戻っていきました。
少しずつ安心できる経験を重ねていく中で、こはるちゃんの中には「もう大丈夫」という感覚が芽生え始めていました。その小さな自信が背中を押し、新しいことにも一歩踏み出せる力につながっていったのだと思います。
4.発コミュを学んで気づいた娘の素敵な感性
発コミュを学ぶ前の私は、不安が強いこはるちゃんに「自信をつけてほしい」と思って習い事をすすめていました。しかし振り返ると、その関わり方は娘の気持ちとすれ違っていて、結果としてその思いをうまく叶えられていなかったことに気づいたのです。
ピアノを習い始めてからは「先生の家にある、本物のピアノを弾く事が大好き。本物のピアノは音も違うし、弾く感触も違うんだよ!だから私はピアノのレッスンが楽しみなの!」とレッスンの楽しさを教えてくれるようになり、「この曲聞いて」と好きな曲を演奏する娘は自信に満ち溢れています。
私の視点が変わったことでこんなに素敵な娘の感性にも気づくことができました。
行きしぶりの裏には、繊細な子なりの不安や頑張りがあります。
だからこそ、焦らずに「楽しい」と感じることを積み重ねることが何よりの近道なんだと今は感じています。
これからも、娘とのコミュニケーションを通して、好きなことや得意なことを伸ばしながら、娘の感性を磨いていきたいです。

執筆者:葉月 まき
発達科学コミュニケーション
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