「教室が怖い」と泣いていた繊細な息子が自分からドアをあけた!親子の関わりとは

学校への行き渋りや集団への恐怖を抱えていた繊細な息子。寄り添っているつもりの関わりが不安を強めていたと気づいた私が、発達科学コミュニケーションを学び、脳の仕組みに沿った関わりへ切り替えたことで、息子が自分で教室に向かえるようになるまでの実例記録です。

1. 行き渋りが始まった本当の理由と背景

 

我が家には、不安が強く、とても繊細で、人の目を気にする小学4年生の息子(通称:むーちゃん)がいます。

 

行き渋りが始まったのは、2023年5月、ゴールデンウィーク明け。むーちゃんが小学2年生の頃でした。

 

給食を残したい気持ちを担任の先生に伝えられず、それをきっかけに学校へ行きづらくなりました。

 

すぐに先生に相談し、対応してもらえたことで、いったんは安心して登校できるようになりました。

 

それでも、夏休み明けの登校初日の翌日から腹痛を訴え、再び学校に行けなくなってしまいました。

 

当時の私は、「なぜ行けないのか」「原因は何なのか」ばかりを必死に探していました。

 

むーちゃんは「クラスメイトの目が怖い」と繰り返し話していました。

 

今振り返ると、『息子は不安や困りごとをうまく言葉にできず、助けを求めることもできなかったのだと思います。

 

頼れる友達もおらず、その不安が体の症状として現れていた』これが本当の理由だったのかもしれません。

 

 

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2.「寄り添えば安心する」と信じていた関わりが、不安を強めていた

 

3年生、夏休み明け

3年生になり、行き渋りはいったん落ち着いたように見えましたが、夏休み明けに再び不登校になりました。

 

スクールカウンセラーにも相談しましたが、

「HSC気質の子は無理をさせない方がいい」と言われ、その言葉を信じて休ませ続けました。

✔ 無理そうなら休ませる

✔ 嫌な場面は避ける

✔ 代わりに説明してあげる

 

それが「寄り添い」だと思っていたのです。

 

3年生の冬。

新学期。

部分登校をしようとしたものの、これまでにないほどの動悸や吐き気に襲われ、教室にまったく入れなくなってしまいました。

 

気持ち悪さもあり、教室ではなく保健室登校を何とか1か月続けましたが、朝になるたびに同じやり取りを繰り返し、

「どう声をかければいいのか分からない」

「この関わり方で本当にいいのだろうか」

 

そんな迷いが、少しずつ大きくなっていきました。

 

このままでは息子も、そして私自身も、「学校に向かう時間」そのものが苦しいものになってしまう。そう感じ始めていました。

 

 

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3. なぜ「寄り添いすぎ」は逆効果になるのか

 

3年生、2月。

ちょうどその頃、悩みながらも、子どもとの関わり方を模索する中で出会ったのが、脳科学・心理学・教育学をベースにした発達科学コミュニケーション(以下発コミュ)の学びでした。

 

家庭での関わり方や日常の声かけに目を向けていく視点に触れたことで、私自身の受け止め方が、少しずつ変わっていきました。

 

ここから、発コミュで学んだ視点を日常の中で意識するようになりました。

 

できていないことには反応せず、息子が動き出した瞬間や落ち着いている場面にだけ意識を向け、

 

「起きたね」「服を着替えるんだね」と、評価を入れず事実だけを実況中継のように伝えました。

 

また、行動の“結果”ではなく、やり始めたタイミングを肯定し、1日の終わりに穏やかだった場面を短く振り返りました。

 

その積み重ねによって、春休みを迎える頃には、家の中ではすっかり元気を取り戻していきました。

 

4年生2学期。

部分登校を続ける中、いざ教室に近づこうとすると、むーちゃんの体は固まり、不安が先に立っていました。

 

その理由がわからず、まだ私の関わりが足りないのかなと考える日々が続いていました。

 

そんなときに、発コミュの学びの中で繊細な子の心と脳を強くする親子の関わりを専門に教えている、むらかみりりかさんに出会いました。

 

これまでの関わりを「気持ち」ではなく繊細な子の脳の仕組みから捉える説明に触れたとき、私は初めて納得できたのです。

 

むーちゃんは、人の表情や空気、言葉のニュアンスまで細かく受け取ってしまう特性がありました。


一般的には小さく感じる刺激も、大きな情報量として脳に届きます。

 

その情報を整理し、意味づけし、言葉にして行動へつなげるには時間が必要です。

 

 処理が追いつかないまま集団に入れば、不安や緊張が強くなるのは自然なことでした。

 

さらに、繊細な子の脳は不安や危険を感じると行動を止める防衛のブレーキが強く働きます。 

 

むーちゃんにとって教室は、「進めない」と判断されやすい環境だったのです。

 

ここで親が、「怖いよね」「行きたくないよね」と感情に深く共感し続けると、脳はこう学習します。

 

「やっぱり危険なんだ」

「行かない方が正解なんだ」

 

感情に深く共感し続ける関わりは気持ちには寄り添えても、脳には「ここは危険な場所だ」という学習を残してしまうことがあります。

 

安心感は守られることではなく、「自分でできた」「大丈夫だった」という経験の積み重ねから生まれるものだと気づきました。

 

それまでの私は、先回りして避け、代わりに動き、説明することで、むーちゃんがその記憶をつくる機会を減らしていたのだと気づきました。

 

次の章で私が実践して効果があった対応をご紹介します。

 

 

4.関わり方を変えて実践した3つのこと

 

① 共感しないで「受け取る」

 

「学校行きたくない」と言ったネガティブな言葉には

 

「そうなんだね」と否定も肯定もせず、ただ受け取るだけにしました。

 

それだけで、息子の不安は長引かなくなりました。

 

② 褒めないで「事実を伝える」

 

「学校行けたね」ではなく

「ランドセル背負ったね」

「今日は学校の門まで来たね」

 

評価を外し「できている事実」を伝えることで息子は「できた・できない」の軸から解放されていきました。

 

③ 先回りしないで「待つ」

 

一番難しかったのは、待つこと。

 

子どもの脳の整理には、思うよりずっと時間がかかります。

 

だけど子どもの言葉が出るまで信じて待ってあげることで、

 

「今日はここまでにする」

「まぁ、いっか」

 

そんな言葉が、息子の口から自然に出てくるようになりました。

 

また、スキンシップも量を制限するのではなく、息子が満足するまでしっかり向き合うことを意識しました。

 

すると、ママべったりだった息子が、安心した表情で自分から離れ、ひとりで好きなことをするようになっていきました。

 

以前よく聞いていた「ママ怒ってる?」「ママごめんなさい」という言葉は、次第に聞かれなくなりました。

 

私が落ち着いて関われる時間が増えたことで、息子の不安も少しずつ減っていったのだと思います。

 

 

5. 「教室が怖い」と言っていた息子が自分からドアを開けた!

 

4年生、12月。

以前は教室の前で固まっていた息子が、今では自分からドアを開け、教室に入れるようになりました。

 

それは、

✔ 不安が消えたからではありません

✔ 頑張らせたからでもありません

 

不安があっても、自分で整えながら行動できるようになった。

 

それは、

「頑張らなくてもいい」

「参加したい授業だけでいい」

「少しずつでも前に進んでいる」

 

そう思えるようになったからだと思います。

 

かつては、息子の将来が不安でいっぱいだった私ですが、今は「右肩上がりの成長」だけを求めなくなりました。

 

息子が息子らしく、安心して、元気に過ごせる毎日。

 

それこそが何より大切なことだと、心から思えるようになりました。

 

そんなふうに感じられるようになった私自身にも、「よくここまで来たね」と、そっとハナマルをあげたいです。

 

そしてこれからも、息子が自分のペースで夢に向かって進めるよう、そっと背中を支えていきたいと思います。

 

 

繊細な子に必要なのは、「正しい言葉」ではなく「脳が安心できる関わり」です。

 

親が完璧である必要はありません。揺れたら、また整え直せばいい。

 

この記録が、同じように悩む誰かの「関わり方を変えてみようかな」という小さな一歩につながれば幸いです。

 

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執筆者:みなみみき

発達科学コミュニケーション

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