ゲームをやめる「約束したのに守れない」繊細な子の脳に届くママの声かけ

繊細な子がゲームやテレビをやめる時間を約束しても守れない。その上「まだやりたい!」と怒ってしまうことはありませんか。実は大切なのは「約束を守ること」ではなく「納得して決められているか」です。この記事では、繊細な子が約束を守れるようになる脳に届く声かけを解説します。

1.約束したのに、どうして守れないの?

 

「30分でおしまいね」

「この動画が終わったらお風呂に入ろうね」

 

そう約束したはずなのに、時間になると「イヤだ!」「まだやりたい!」と怒ってしまう。

 

「約束したのに、どうして守れないの?」と戸惑ったことはありませんか。

 

繊細な子は、約束を守ろうと思っていても守れなくなってしまうことがあります。

 

わが家には、こだわりの強い繊細な小学1年生の息子・ひろくんがいます。これは、ひろくんが年長だった頃のことです。

 

いつも終わる時間を約束してからゲームを始めるようにしていましたが、いざ時間になると「まだゲームしたい!」と泣いたり怒ったり。

 

「さっき約束したでしょ!」と私が強く言うと、ひろくんはさらにヒートアップし、親子で疲れ切ってしまうこともありました。

 

当時の私は「ちゃんと約束を守れる子に育てたい」と思っていました。

 

約束を守れない姿を見るたびに、「このままで大丈夫?」「小学校で困らない?」そんな不安が頭をよぎっていたのです。

 

けれど、そんな思いとは裏腹に、ひろくんの約束に対する拒否感はどんどん強くなっていきました。

 

まだ始めてもいないのに「30分でおしまいね」と言うだけで怒り出してしまうこともあったのです。

 

 

この記事では、私自身の子育ての経験に加え、脳科学・心理学・教育学をベースにした発達科学コミュニケーションをもとに、家庭での親子の関わり方や日常の声かけを通して、少しずつ変化していく様子をお伝えしていきます。

 

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2.繊細な子が約束を守れない理由は「納得できていないこと」

 

実は、繊細な子にとって大切なのは「約束を守ること」そのものよりも、自分が納得して決められたかどうかなのです。

 

繊細な子の脳は、相手の表情や雰囲気から相手の感情を敏感に感じ取ります。

 

そのため、約束を決めるときも「ママ、怒ってるかな」「早く返事しなきゃ」と、自分の気持ちより“ママの顔色”を優先して答えを選んでしまうことがあります。

 

口では「わかった」と言っていても、心の中ではまだ納得できていない。

 

そんな状態で、気持ちの準備ができていないまま約束の時間になると、「イヤだ!」と癇癪のように強く出てしまうのです。

 

そして、「約束を守れない自分」という記憶が積み重なると、子どもの中に「僕は約束を守れない」というイメージが強く残ってしまいます。

 

守れなかった経験が増えるほど、約束そのものがプレッシャーになり、さらに守りにくくなるという悪循環が生まれてしまうのです。

 

 

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3.守ってもらえる約束をするための2つのポイント

 

約束を守ってもらうために大切なのは、強く言い聞かせることではなく、子どもが「自分で決めた」と感じられる状態をつくることです。

 

①守れる約束は「一緒に決める」から始まる

 

「30分でおしまいね」と一方的に決めるのではなく、「30分にする?それとも1ステージ終わるまでにする?」と選択肢を出してみます。

 

選択肢があることで、子どもの脳は“強制された”ではなく、“自分で選んだ”と感じやすくなります。

 

この「自分で決めた」という感覚が、約束を守る力の土台になります。

 

またこの時、矢継ぎ早に話すのではなく、子どもの口から言葉が出てくるのを少し待ってあげましょう。

 

子どもの脳の処理スピードは、大人が思うよりもずっとゆっくり。

 

急かされると、自分で考える前に「もういい!」と感情が先に出てしまうことがあります。

 

待ってもらえた経験は、「自分の気持ちを大切にしてもらえた」という安心感にもつながります。

 

その安心があってこそ、“自分で決める”という力が育っていきます。

 

 

②おわりの予告で心の準備をつくる

 

繊細な子の脳は、先の見通しがないと不安になりやすいという特徴があります。

 

楽しんでいる最中に、突然「終わり!」と言われると、気持ちの整理が追いつかず、感情があふれてしまうことがあります。

 

そこで、少し前に予告をします。

 

「あと3回やったらおやつにしよう」

「あと10分遊んだら一緒に〇〇しよう」など、

 

「あと10分でおしまいね」ではなく、こんなふうに、ポジティブな言い回しで予告することで、心の準備ができて、脳は安心し、切り替えやすくなります。

 

大切なのは、約束を守らせることではなく、守れる状態を整えること。

 

その視点を持つだけで、関わり方は大きく変わります。

 

 

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4.約束を守る力は「納得できた経験」から育つ

 

約束を守れず、そのうえ癇癪を起こしてしまう。そんな姿を見ると、つい「約束を守らせなきゃ」と思ってしまいますよね。

 

けれど約束を守る力は、言い聞かせることで育つものではありません。

 

大切なのは、子どもが「自分で決めた」と感じられること。

 

納得できないまま、約束を守れなかった経験だけが続くと、「僕は守れない」というイメージが残ってしまいます。

 

だけど自分で決めて守れた経験は、「やればできる」という感覚につながります。

 

このような関わりを続けていくうちに、ひろくんは少しずつ変化していきました。

私が何も言わなくても、自分で時間や回数を決めてやめられることが増えていきました。

 

もちろん、毎回うまくいくわけではありません。

 

それでも、“守らせる”のではなく、“自分で決めて守る”という経験を重ねることで、少しずつ約束を守る力は育っていきます。

 

約束を守れない姿を見たときは、「納得できているかな?」と、一度立ち止まるだけで、関わり方は変わりますよ。

 

 

執筆者:にしやまともか

発達科学コミュニケーショントレーナー

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