「友達と笑う姿が見たい」不登校で繊細な子が友達と関われたスモールステップ

監修: むらかみりりか
発達科学コミュニケーション マスタートレーナー

不登校が長くなり、外に出ることも、人と関わることも怖くなったわが子を見て、「このままずっと家の中だけで過ごすのかな」「友達と笑って過ごす姿は、もう見られないのかな」そんな不安を感じることはありませんか?この記事では、不登校3年目で外出することも人と関わることも怖くなっていた息子が、少しずつ外の世界を広げ、お友達と関われるようになったスモールステップと、その間に私が大切にしてきた関わりをお伝えします。

1.外に出るのも怖かった不登校3年目の息子

 

不登校が長くなり、外に出ることも、人と関わることも怖くなったわが子を見て、

 

「このままずっと家の中だけで過ごすのかな」
「友達と笑って過ごす姿は、もう見られないのかな」

 

そんな不安を感じることはありませんか?

 

不登校3年目、当時小学5年生だったわが家の長男ハルマは、外出することも人と関わることも怖くなっていました。

 

「本当はお友達と遊ぶことが大好きな子なのに。」
「少しでも同年代の子と繋がれる場がほしい。」

 

そう考えて入会したオンラインのフリースクールにも、ハルマは月に1回参加するかしないか。

 

「お友達と笑う姿を見ることはもう出来ないのかもしれない…」

 

そんな思いを抱き始めた不登校3年目。

 

ハルマが小学5年生の1月、私は脳科学・心理学・教育学をベースにした発達科学コミュニケーションの学びに出会いました。

 

そして親子の関わりを変えていく中で、少しずつハルマに変化が見え始め、6年生になった4月には、オンラインスクールのホームルームに週に1回は参加するようになったのです。

 

そして2025年7月20日。

 

ハルマは初めて、子どもの「やってみたい!」を、大人の当たり前を封印して叶えよう!という参加型のイベント、「いたずら万博」に参加しました。

 

たとえば・・・「服のままスライムプールに飛び込んでみたい!」

 

そんな子どもの「やってみたい!」に、大人がつい口にする「それはだめ」「できないよ」を脇に置き、どうすれば叶えられるかを一緒に考えるイベントです。

 

そして、いたずら万博を主催するのは、発達科学コミュニケーションの中でも、繊細な子への関わり方を、私たち親が学ぶスクールです。

 

本番までに何度もZoomでの準備、「作戦会議」を重ね、最初は画面に出てこなかった子たちも、次第に安心して画面に映り、やりたいことを口にしてくれるようになりました。

 

それは、ハルマも例外ではなく、本番に向けて楽しみにする気持ちがふくらんでいました。

 

しかし、本番前日の準備日。
空港からの移動中に、大切な思い出がたくさん詰まった携帯電話を紛失するというハプニングがあり、ハルマは大きく落ち込みました。

 

 

「本番にも、もしかしたら来れないかもしれない」と思うほどでしたが、それでも本番の日、ハルマは自分から会場へ足を運んだのです。

 

当時の私にとっては、会場に来たハルマの姿を見ただけで涙が出るほどの、大きな一歩でした。

 

帰り道には、

 

「あのまま1人でいなくて本当によかった!」
「参加してよかった!」
「楽しかった!!!」

 

と話す笑顔のハルマがいました。

 

その後、8月にはオンラインスクールへほぼ毎日参加するようになり、ホームルーム以外の活動にも参加し、お友達もでき始めました。

 

そして6年生の3月には、オンラインスクールでできた友達とリアルで会う計画を立て、電車に乗って出かけるほどに。

 

少しずつ外の世界へ目を向け始めていたハルマにとって、2025年のいたずら万博は、不安があっても一歩踏み出した先に「楽しかった」と思えた大きな成功体験となったのでした。

 

 

▽いたずら万博へ参加するまでの安心を届ける関わりと、ハルマのスモールステップはこちら

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2.スタート出遅れてからの一歩

 

そして、今年も参加することを決めた「いたずら万博2026」。

 

いたずら万博では、「逃走中」や「いたずらカフェ」など、子どもたちがやりたいことごとに「パビリオン」というチームに分かれます。

 

今回ハルマは、弟たちとは別のパビリオンを選んでいたのですが、最初のパビリオンごとの作戦会議をすっかり忘れ、参加しそびれてしまいました。

 

「どうしよう…」と、少し不安が顔を出しましたが、そのあと、弟たちが参加している「逃走中パビリオン」の作戦会議を聞いていたハルマ。

 

話を聞いているうちに興味が湧いてきたようで、「こっちに参加してもいい?」と、そちらのパビリオンに参加することを選び、弟たちに声をかけながらパビリオンの準備を率先して進めていました。

 

 

この、不安になっても自分で落ち着き、「じゃあどうすればいい?」「どうしたい?」を考えて選べるようになるには、積み重ねた関わりがあったのです。

 

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3.「どうしよう…」に、すぐ答えを渡さない関わり

 

2025年のいたずら万博のあとも、ハルマが「どうしようかな…」と不安そうにする場面は何度もありました。

 

そんなとき、私が大切にしてきたのは、すぐに「こうしたら?」と先回りして答えを渡さないことでした。

 

まず、「ハルマは今、何が一番気になってるの?」と聞いてみます。

 

ハルマ自身が、何を不安に感じているのかを言葉にすることで、その次に「じゃあ、どうすればいい?」「自分はどうしたい?」を考えやすくなるからです。

 

時には、「あれ?なんで不安って思ったんだろう。考えてみたら何もないかも。」と、落ち着くこともありました。

 

 

そんなやりとりを繰り返していくうちに、私が問いかけなくても、ハルマ自身で不安な気持ちを落ち着かせ、その次を考える姿が少しずつ増えていったのです。

 

その積み重ねがあったからこそ、今回も最初に選んだパビリオンの作戦会議に参加しそびれたところで終わらず、「どうしようかな?」「ぼくはどうしたいかな?」を考えて、次の一歩を選ぶことができました。

 

4.諦めかけていた、私が見たかった景色

 

そして、いたずら万博前日。

 

会場に着いたハルマは、「何しようかな」と辺りを見渡しました。

 

段ボールを見つけると、さっそく色を塗り始め、次に廃材を見つけると、「これで何か作りたいな」と、参加していた逃走中パビリオンで使うアイテムを夢中になって作っていました。

 

本番当日も、「何かやることないかな?」と、最後まで積極的に準備に参加していたハルマ。

 

昨年は、会場に来たハルマの姿を見ただけで涙が出た。

 

会場では楽しんでいたものの、表情にはまだ緊張が見えることも多く、輪の中に入るというより、少し離れたところから楽しんでいました。

 

 

それが今年は、自分から「何かやりたい」と探している。

 

「何しようかな」
「これで何か作りたいな」
「何かやることないかな?」

 

誰かに誘われるのを待つのではなく、自分から人や場に関わろうとしていたのです。

 

同じ場所にいるハルマを見ながら、「こんな日が来るなんて、あの時はまだ想像できなかったな…」と、1年前からの変化を目の当たりにして胸が熱くなりました。

 

 

5.小さな「やってよかった」が次の一歩につながっていく

 

いたずら万博の前後は、「どんないたずらをする?」と企画から一緒に考えてきた親子約20名と同じ宿に泊まりました。

そこでも、ハルマは男女問わずいろいろなお友達と遊んでいました。

 

もともと、お友達と遊ぶことが大好きだったハルマ。

 

その姿を知っているからこそ、外に出ることも、人と関わることも怖くなっていた1年半前は、「この子が本当に過ごしたい時間を過ごせていない」と感じていました。

 

そんなハルマが、友達の輪の中に入り、一緒に笑って遊んでいる。

 

「楽しそうだなぁ、こんな時間をもっともっと増やしてあげたいな」と、自然とわたしまで笑顔になっていました。

 

 

いたずら万博からの帰り道、「何が一番楽しかった?」と聞くと、「全部!!」と即答したハルマ。

 

「準備も、宿で過ごした時間も、本番も、全部楽しかった!」

 

そう話すハルマの笑顔に、また胸が熱くなりました。

 

「お友達と笑う姿を見ることは、もうできないのかもしれない」

 

そう思っていたのはたった1年半前のことです。

 

 

振り返ると、ハルマの世界は一気に広がったわけではありません。

 

不安になったときには、すぐに答えをもらうのではなく、

 

「何が気になっている?」
「じゃあ、どうしたい?」

 

と考えてみる。

 

そして、不安がありながらも一歩踏み出して、

 

「参加してよかった」
「楽しかった」

 

と思える経験を重ねる。

 

そんな小さな積み重ねの先に、今回の

 

「こっちに参加してもいい?」
「何かやることないかな?」

 

がありました。

 

今、外に出られない。
人と関われない。
友達とも遊べない。

 

そんなわが子の姿を見ていると、「このままずっと変わらないのかな」と不安になることがあるかもしれません。

 

そんな時は、今のわが子にとって、「これならやってみようかな」と思える小さな一歩はどんな一歩だろう?と考えてみる。

 

その一歩の先に、「やってよかった」「楽しかった」と思える経験を一つずつ増やしていく。

 

そんなスモールステップが、次の「やってみたい」につながっていきます。

 

まずは今日、わが子にとっての小さな一歩を一つ見つけるところから始めてみてくださいね。

 

 

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執筆者:宮澤千尋
発達科学コミュニケーショントレーナー

監修: むらかみりりか
(『HSC繊細な子の育て方がわかる!ペアレントトレーニング』著者)

準拠理論:
本記事は発達科学コミュニケーションに基づき執筆されています


この記事を書いた人
宮澤 千尋

発達科学コミュニケーショントレーナー

グレーゾーン×繊細な子の力を伸ばす専門家
個性的な4人の子どもを育てています

グレーゾーンで繊細さもある息子は、人の言葉や反応を怖がり、3年生で不登校になり、5年生で家の外に出られなくなりました。

「この子の生きづらさに気づいていたのに、何もしてあげられていない…」自分を責めて落ち込んだり、息子のかんしゃくにイライラしたりしながらも、「それでも、諦めたくない。この子の力を伸ばしたい」と探し続けて出会ったのが、発達科学コミュニケーションでした。

心と脳に合った関わりへ変えると、かんしゃくが落ち着き、少しずつ家族と出かけられるようになり、初めてのお友達に囲まれて笑えるようになりました。

かつての私のように、「わが子の未来を諦めたくない」と願うママへ。
不安があっても「やってみたい」と一歩踏み出す力を育て、ママがわが子の力を信じられる関わりのヒントを発信しています。

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