人前での発表が苦手な繊細っ子が発表会のステージで演奏できた秘訣

お子さんは、家でできることが人前ではできないことってありませんか? 人前での発表が苦手な繊細っ子は多いです。そんな繊細な子が発表会のステージで演奏できるようになるには「見通し」が鍵になります。見通しって一体何でしょうか?対応をみてみましょう。

1.繊細な子は人前での発表が苦手!対応に困っていた過去

 

お子さんが家でできることが人前でできないということはありませんか?

 

私には小学2年生の繊細な娘、マル子がいます。小さい頃からピアノを習っていて定期的に発表会が行われます。マル子は小学校1年生の頃、家で弾けるのに他の生徒さんの前では演奏を嫌がり、先生の後ろに隠れて弾けませんでした。

 

数人の前でも演奏を嫌がる娘に

「大丈夫、大丈夫!」

「怖くないからやってみよう!」

声をかけますが弾けるようにはならず、発表会に参加することは難しいかと半ば諦めていました。

 

 

そんなマル子は、今では発表会のステージで楽しく演奏することができるようになりました。先生の後ろに隠れていたマル子はどうしてステージで演奏できるようになっていったのでしょう?

 

2.繊細な子が人前での発表が苦手な理由

 

繊細な子の脳は、周囲の反応に敏感です。他の人からの評価や視線に敏感に反応し、強い緊張状態になります。
そのため自分で「できそうにない」とココロのブレーキを踏んでしまうと人前で行動することができなくなってしまいます。

 

そして繊細な子は、「はじめて」「いつもと違う」ことが苦手で、見通しを立てて考えるということができません。
発表会がどんなものなのか分からずに

「怖い」

「何をしたらいいか分からない」

という状態になり動けなくなってしまうのです。

 

そんなマル子も発表会という、いつもと違うことに不安を抱えていました。そこでマル子と、見通しが立つような対応、会話をすることでマル子は初めての会場のステージで演奏を披露することが出来ました。

 

 

人前での発表苦手な繊細な子の「見通しを立てる」秘訣具体的にみていきましょう。

 

3.人前での発表が苦手な娘がステージで発表できた対応

①予定の見通しを立てる

 

人前での発表苦手な繊細な子は段取りを立てて考えることが苦手です。わからないから不安になり「できない」と行動できない状態になってしまいます。

 

そこで、予定を細かく分解する時間の見通しを立ててあげましょう。
私はマル子に、いつ、何時からはじまり、どのくらい時間がかかるのかという時間の見通しを伝えました。そうすることで、

 

・△番目になったら準備を始める

・□番目の人が終わったら前に行く

・長くて疲れたら休憩する

 

など漠然とした発表会の流れを確認でき、イメージを持ちやすくなりました。

 

次に場所の見通しを立ててあげましょう。
会場はどこで、どれくらいの広さで、家から車でどれくらいかかるのかを伝えました。イメージがつくように一緒に会場のHPを調べ、画像で確認することで、初めての会場のイメージが持て、安心材料になり行動しやすくなりました。

 

次は参加者の見通しを伝えます。
名簿を見ながら、レッスンでお会いしている人、以前お会いしたことがある人など、マル子の面識のある人について説明し、安心できる人を紹介します。前回の発表会の写真を見ながら参加者を振り返り、思い出しながら確認をしたことで発表会に知っている人がいるという安心材料になります。

 

 

②安心できるものを準備する

 

繊細な子は、安心できる人やものがあればココロのブレーキを上手にコントロールして力が発揮できるようになります。先ほど述べた参加者を見通しに合わせて、お子さんが安心できるものを一緒に考え、持参できるとココロのお守りになります。

 

例えばマル子は、いつも一緒のぬいぐるみや好きな味の飴をお守りに会場に持参しました。心配な時はこのぬいぐるみを撫でると元気がでる、疲れたときはこの味の飴で疲れが取れると予測して見通しを立てることで不安が対処できるものに変わっていきました。

 

 

準備の段階から好きな色の衣装やヘアゴムを一緒に考えて準備することもマル子のお守りになって人前での発表苦手なマル子に力を与えてくれました。

 

③楽しい見通しを立てる

 

発表会が終わった後の楽しい見通し、楽しいゴールを一緒に考えましょう。
終わったら何が食べたい?終わったら何がしたい?とお子さんと一緒にワクワクする見通しを計画することで前向きな気持ちを作ることができます。

 

楽しい見通しでお子さんの目標を一緒に考えココロのアクセルを踏んで背中を押してあげましょう。

 

 

 

いかがでしたか?人前での発表苦手な繊細な子にはぜひ試してみてくださいね。

 

執筆者:たけだ さな

(発達科学コミュニケーショントレーナー)

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