「ママがいい」と習い事を嫌がる4歳の子が、笑顔で参加できたママの声かけ

監修: むらかみりりか
発達科学コミュニケーション マスタートレーナー

習い事をさせたいのに、「ママがいい」と離れられない。他の子は参加できるのに、どうして?何て声をかけたらいいの?と悩んでいませんか。3歳のときは先生のおんぶで終わった水泳教室。4歳の息子が笑顔で参加できたときの、私が学んで変えた声かけと関わり方を紹介します。

1.習い事で「ママがいい」と離れられない

 

わが家の4歳の次男・翼(通称)は、初めての人や場所に不安を感じ、「ママがいい」と私から離れられなくなる繊細なタイプの子です。

 

運動が得意なのにも関わらず、初めての環境では不安が大きくなり、習い事となると、

 

「できない」
「怖い」
「行きたくない」

 

と、得意なことにも踏み出せないことがありました。

 

2023年4月、翼が3歳の頃、3つ上の兄が通っていた水泳教室の短期教室に初めて参加しました。

 

ところが、翼は「ママがいい」と私にくっついて離れませんでした。

 

不安そうな顔の翼を、先生が抱っこして連れて行きました。

 

結果、60分間ずっと先生の背中におんぶされたまま、教室が終わってしまったのです。

 

本当は泳げるのに、潜れるのに、教室では何もできなかった。

 

習い事をさせてあげたいのに、参加できない。

 

「なんで?」
「こんなとき、何て声をかけたらいいの?」

 

私は、息子が一歩踏み出すために、どう関わればいいのか分かりませんでした。

 

 

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2.繊細な子が習い事を嫌がる理由

 

初めての習い事を嫌がる繊細な子の、脳の中で起きていることと対応方法を解説しますね。

 

まず、繊細な子の「イヤだ!」というネガティブな感情への共感が、不安を大きくすることがあります。

 

なぜなら、繊細な子の脳は他人の感情に敏感に反応するので、「イヤだ!」という感情に、お母さんから「イヤだよねぇ」「わかるよ」と共感されると、「そうだ!やっぱりイヤなんだ!」とネガティブな感情が大きくなることがあるのです。

 

繊細な子のネガティブな感情には、否定も肯定もせず、「そうなんだね」と受け止め、「何が心配なの?」と質問してあげましょう。

 

何がイヤなのか、何が心配なのか、具体的にわかると、解決できることが見つかるかもしれません。

 

 

また、幼児さんは見通しを立てることがまだ苦手です。

 

状況や場面に合わせて、理解して、考えて、行動するという脳の力はまだ未熟なため、はじめてのことにはどうしたらいいか分からず、脳の中で行動を抑制する機能「心のブレーキ」が強く効きすぎてしまい

 

「できない」

「怖い」

「行きたくない」

 

と行動を拒否してしまうのです。

 

ママが思っている「10倍くらい丁寧に」という気持ちで、見通しを立ててあげる会話をすることで、心のブレーキは外れ、不安が安心に変わり、挑戦できるようになるのです。

 

私は、この関わり方をどのように学び、翼と実践したのでしょうか。

 

ここからは、学ぶ前の迷いと、水泳教室に再挑戦したときのやり取りをお伝えします。

 

3.「怖い」と言う子への関わり方を学ぶ

 

2023年6月、保育園の先生から「翼くんは心が繊細ですね」と言われたことをきっかけに、「え?心が繊細って何?」と調べ始めました。

 

その中で知ったのが、繊細な子の心と脳を強くする親子の関わり方を教えている、発達科学コミュニケーションマスタートレーナーのむらかみりりかさんです。

 

発達科学コミュニケーションは、脳科学・心理学・教育学をベースに、家庭での関わり方や日常の声かけを変えていくことで、子どもの自信・意欲・行動力を育てていくコミュニケーションメソッドです。

 

翼にそっくりな子どもたちが、いろんなことに挑戦している姿を見聞きして、「翼もそうなれるのかな?」と少し希望が見えました。

 

だけど、学ぶ前に不安だったことがあります。

 

「本当に7か月で変われるの?」

「約19万払って学んでも、変わらなかった人はいるのかな」

 

子どもへの関わり方を学んでも、私が身につけられなかったらどうしよう。

 

そんな心配もあり、個別相談の後、りりかさんにメールを送りました。

 

「学んだことが身につかずに、期間が終わる方もいらっしゃいますか?」

 

すると、りりかさんは、「実際にやってみてわからない時、うまくいかない時などは、そのつど答え合わせ、作戦会議をして、一緒に解決していく」と返事をくれました。

 

さらに、りりかさんは、今まで4ステップのレクチャー卒業時点で「身につきませんでした」という方はいないとも教えてくれました。

 

教わって終わりではなく、やってみて困ったときにも、一緒に考えてもらえる。そのことに納得しました。

 

翼が持っている力を、保育園の教室や習い事では発揮できない。私も、そんな翼をどう助けたらいいのか知りたい。

 

「繊細だから仕方ない」と諦めたくありませんでした。

 

私も翼も変わりたい!

 

そう思い、2023年11月から発達科学コミュニケーションを学び始めました。

 

知りたかったのは、息子が「怖い」と言ったとき、私がどのように関わればよいかということでした。

 

りりかさんのレクチャーでは、「怖いよね」という言葉が、繊細な子の脳の受け取り方では、「やっぱり怖いことなんだ」と、不安を強めることもあると教わりました。

 

そこで学んだのが、まず「そうなんだね」と受け止め、何が気になっているのかを尋ねる関わり方です。

 

学び始めて6か月ほど経った頃、翼が水泳の短期教室に再挑戦する機会がありました。

 

4.習い事に笑顔で参加できた声かけ

 

当日、翼は「プールこわい」とポツリ。

 

以前の私なら、「申し込んだのにどうしよう」と焦ったかもしれません。

 

まずは、教わったように、

 

「そうなんだねぇ」

 

と受け止めました。

 

けれど、このやり取りを数回繰り返しても、翼の「プールこわい」は治まりませんでした。

 

そこで、次に尋ねました。

 

「何か心配なことある?」

 

すると翼は、

 

「どんなせんせいかわからない」
「どんなひとがいるかわからない」
「なにするかわからない」

 

ということが、不安なのだと教えてくれました。

 

「プールが怖い」という一言の中に、先生や教室について分からないことがあったのです。

 

私は翼と一緒に担当の先生を確認して、

 

「〇〇先生だよ!前にお兄ちゃんが教えてもらった先生だね」

 

と伝えました。

 

さらに、目の前で分かったことも言葉にしました。

 

「手に浮き輪付けてるね」
「同じぐらいの男の子もいるね」
「おもちゃが置いてあるね。遊べるのかな」

 

そして、

 

「終わったらアイス食べようね」

 

とも伝えました。

 

そうして話す中で、翼の表情が少しずつ変わっていきました。

 

そして、その日は私を振り返ることなく、

 

「いってきま~す!」

 

と、笑顔でプール教室へ向かうことができたのです。

 

 

5.わが子の心配に合わせて声をかける

 

今回、翼に何を伝えたらよいかが見えてきたのは、「何か心配なことある?」と尋ね、息子の答えを聞いたからでした。

 

もし「プールこわい」という言葉だけを聞いて、「泳げるから大丈夫」と伝え続けていたら、先生や教室について心配していたことには気づけなかったかもしれません。

 

学ぶ前は、「本当に変わるのかな」と不安だった私。

 

あのとき先生のおんぶで終わった水泳教室に、今度は翼が笑顔で向かっていきました。

 

変わったのは、翼だけではありません。

 

「怖い」と言われると、何と返せばいいのか分からなかった私も、何が心配なのかを聞き、それに合わせて声をかけられるようになりました。

 

今では、あのとき不安があっても、一歩踏み出した自分を褒めてあげたいです!

 

私も翼も、こんなに変われるなんて思っていなかったからです。

 

習い事をさせたいのに、「ママがいい」と離れられない。

 

そんなとき、わが子は何を心配しているのでしょうか。

 

翼の場合は、先生や教室について分からないことがありました。お子さんの場合も、何が気になっているのかを尋ねたり、一緒に様子を確認したりすることが、声かけを考える手がかりになるかもしれません。

 

今回のやり取りの中から、何か一つ試してみてくださいね。

 

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6.習い事を嫌がる子への声かけQ&A

 

Q1. 習い事で「ママがいい」と離れられない子に、何と声をかけたらいいですか?

A. まずは「そうなんだね」と受け止め、何を心配しているのかを尋ねてみましょう。りりかさんから学んだのは、受け止めたうえで、子どもが何を気にしているのかを聞く関わり方です。心配の中身が分かると、何を伝えるかを考える手がかりになります。

私の息子も、水泳教室で「プールこわい」と話していました。「何か心配なことある?」と尋ねると、「どんなせんせいかわからない」「どんなひとがいるかわからない」「なにするかわからない」と教えてくれました。

お子さんが「ママがいい」と離れないときは、まず何が心配なのかを尋ねてみてくださいね。

 

Q2. 子どもが「怖い」と言ったとき、「怖いよね」と共感してもいいですか?

A. 「怖いよね」という言葉を、「やっぱり怖いことなんだ」と受け取り、不安が強まることもあると、りりかさんのレクチャーで教わりました。まず「そうなんだね」と受け止め、何が気になっているのかを尋ねる関わり方があります。

受け止めたあとに、何を心配しているのかを聞くことも大切です。私も息子に「そうなんだねぇ」と受け止める言葉を繰り返しましたが、それだけでは「プールこわい」は治まりませんでした。次に心配なことを尋ねたことで、先生や教室について分からないことがあると気づきました。

受け止めても不安が続くときは、「何か心配なことある?」と一つ尋ねてみてくださいね。

 

Q3. 初めての習い事を怖がる子に、どんなことを伝えたらいいですか?

A. 子どもが何を心配しているのかを聞き、その内容に合わせて、確認できることを具体的に伝えてみましょう。りりかさんから学んだ「何が気になっているのかを尋ねる関わり方」が、伝える内容を考える手がかりになります。

私の場合は、先生や教室について分からないと話した息子と、担当の先生を確認しました。「〇〇先生だよ!前にお兄ちゃんが教えてもらった先生だね」と伝え、「手に浮き輪付けてるね」「同じぐらいの男の子もいるね」と、目の前の様子も言葉にしました。その日は、息子が笑顔で教室へ向かうことができました。

お子さんが気にしていることの中から、一つだけ一緒に確認してみてくださいね。

 

 

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執筆者:まるやま あやか

発達科学コミュニケーショントレーナー

監修: むらかみりりか
(『HSC繊細な子の育て方がわかる!ペアレントトレーニング』著者)

準拠理論:
本記事は発達科学コミュニケーションに基づき執筆されています


この記事を書いた人
まるやまあやか

まるやまあやか(丸山あやか)|発達科学コミュニケーショントレーナー

幼児期の繊細な子・母子分離不安の子育てを専門にしています。

脳科学博士・吉野加容子が開発した「発達科学コミュニケーション」を、繊細な子の心のコンディションと脳の育て方がわかる「ココロファインダー」分析で、わが子の心と脳の育ちに合わせて、ペアレントトレーニングで教えています。

「ママがいい」と離れられない子が、安心して「やってみる!」と挑戦できるように、ママがお家でできる声かけや関わり方を教えています。

むらかみりりか著
『HSC・繊細な子の育て方がわかる!ペアレントトレーニング』に登場する「翼くんのママ」です。

愛知県在住。元・高校体育教諭。

年少の頃の息子・翼(通称)は、保育園も、
本人がやりたいと言った習い事も行き渋り、
習い事では1分も参加できず、私のそばにいました。

「習い事させたいのに・・・」
「やりたいって言ったのに、なんで?」

力があると感じているのに、
なんて声をかけたら、
この子の一歩が出るのかわからなかった。

もどかしさと不安を抱え、
「性格だから?繊細な子だから仕方ないの?」
と頭を抱えていました。

息子が年少だった2023年11月に、
発達科学コミュニケーションを学び始めました。
学びを通して、息子の行動を性格だけで捉えず、
不安の背景を理解するようになりました。

見通しを伝え、
小さな「できそう」を作る関わりへ変えていきました。

わが家では、
学び始めて1か月ほどで「ママがいい」がやわらぎ、
3か月頃には「ママ、早く保育園に行こう!」と言うように。

1年間参加できなかった習い事にも挑戦し、
小学1年生になった今は、自分から友達に声をかけて、
毎日楽しく過ごしています。

私自身も「なんて声をかけたらいいの?」「このままで大丈夫かな」と、
不安でいっぱいでした。
今は「今のこの子には、この声かけがいい」と選べるようになり、
「この子なら大丈夫」と信じて見守れるようになりました。

今は私もやりたいことに挑戦し、親子のこれからを楽しみにしています。

「繊細だからしょうがない」と諦めそうになっているママと、
わが子に合った関わり方を一緒に見つけていきたい。

子どもの頃の夢は、困っている人を仲間と助けるアカレンジャーになることでした。
今は「アカレンジャーまるちゃん」として、
「ママがいい」と離れられない繊細な子も、ママ自身も、
それぞれの「やってみたい」に安心して挑戦できる世界をつくりたいと思っています。

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