1.幼稚園から行き渋り、不登園、不登校を繰り返す繊細三姉妹
我が家には、繊細な三姉妹がいます。
性格は三人三様で全く違いますが、姉妹揃って共通するのが、三人とも園や学校を楽しんだ時期もあるけれど、それぞれのタイミングで行き渋りや不登園、不登校を繰り返してきたことです。
みんな園や学校で嫌なことがあると詳細に状況を教えてくれ、数ヶ月、数年と経過しても「あのときのあれ、ほんと嫌だった」と詳細に状況を語り、ネガティブな記憶が鮮明に残っています。
行きたくない理由は色々あっても、最後に言うのは三姉妹揃って「ママがいい、家がいい」でした。

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2.長女のひきこもりと三姉妹揃っての不登校、不登園
小5の2学期に長女いーちゃん(通称)が不登校となり、冬には小2の次女ろーちゃん(通称)が不登校になりました。
正直、ドン底の気持ちでした。
ド繊細な長女が学校生活がしんどいのはわかるけれど、隠れ繊細で人の気持ちに敏感ではあるものの得意も多くコミュニケーション能力が高い次女は学校でもやっていけると思っていたためです。
「ド繊細で朝行き渋りながらもなんとか通っている年中の三女はーちゃん(通称)だけでも登園してほしい。でないと仕事を続けられない。」と不安と焦りでいっぱいの日々でした。
春を迎え進級をきっけかに、運動会には参加したいという想いで長女次女ともに体育だけの五月雨登校で復帰しましたが、5月の運動会から数日後、長女いーちゃんは出先での嘔吐をきっかけに、庭すら出られなくなりひきこもりに。
食欲もなくどんどん痩せ、好きなこともできないほど元気をなくしていました。
そして、行き渋りながらもどうにか登園していた三女も、心配な家のムードを感じ取ってどんどん元気をなくしていき不登園に。
とうとうほぼ毎日終始三姉妹が家にいる日々へ。
「何かを変えないと。すべては私が悪いのかもしれない。」と思いました。
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3.繊細な子についての新しい考え方との出会い
自分が変わらなければと様々な勉強をし、
「生きているだけで有難い」
「ありのままを大事にしよう」
と思うようになったものの、
「どんどん殻を厚くしてしまっていないか」
「とはいえ外の世界ともっと楽に繋がれれば」
という気持ちが消えないでいました。
悩みながらも、子どもとの関わり方を模索する中で出会ったのが、脳科学・心理学・教育学をベースにした発達科学コミュニケーション(以下発コミュ)の学びでした。
家庭での関わり方や日常の声かけに目を向けていく視点に触れたことで、私自身の受け止め方が、変わっていきました。
繊細の子育てを専門に教えているむらかみりりかさんの、
「繊細な子にネガティブ感情への共感は逆効果」
「寄り添うだけで困りごとの根本は解決しない」
「愛情の深さと愛着関係は比例しない」
「繊細さはギフト、繊細さを強みに」
という言葉に出会い衝撃を受けました。
これまで、行き渋りや困りごとがあるたびに
「繊細だから辛い気持ちに共感しないと」
「無理強いせず寄り添わないと!」
「愛情不足も原因なんだ!」
「繊細さとうまく付き合っていかないと!」
と、それしかないんだと信じ、迷いながらも必死に共感して寄り添ってきたからです。
「繊細さを強みにできるなら教えてほしい!」
そんな気持ちで、長女いーちゃんが小6の11月に学び始めました。

発コミュでは、我が家にとって大事なポイントとなる次のことを教わりました。
◆ネガティブな感情への共感は逆効果
ママが「それは辛いねぇ」「それは嫌だねぇ」と共感してしまうと、「ママも同じ気持ちなんだ!やっぱりこれは辛いこと、嫌なことなんだ」と、ネガティブな感情をより強く脳に記憶してしまいます。
ネガティブな感情は共感せず「そうなんだね〜」で気持ちをひとまず預かり、ネガティブな記憶はポジティブな捉え方で記憶を上書きしてあげるのがおすすめ。
◆安心の範囲が狭くなり悪循環を産む
繊細な子はインプットする力が強く、ネガティブな状況を大きく受け取り、感情とセットで脳に記憶する傾向があるため、安心の範囲が狭くなりやすいです。安心の範囲が狭いことで自信を失い、行動の範囲が狭くなるという悪循環にも。
三姉妹揃って「ママがいい、家がいい」で安心の範囲が狭い理由はこれだったのか!と、目から鱗でした。
発コミュでは、脳のコンディションを順番に成長させ、成長することで行動できるようになり、行動することでさらに脳が成長するいう風に好循環に成長を重ね、環境に適応する力を授けることができると教わりました。

発コミュで最初に学んだのは肯定の力。否定の注目よりも肯定の注目を多くすることで、自信が育ち、子どもの好ましい行動が増えます。
繊細な子は肯定を目減りして受け取り、否定は割増で受けとってしまうので、「肯定:否定=9:1」と教わりました。
否定の対象とするのは危険な行動のみ。ため息や負のオーラ、できていないことへの注目や指示も否定に含まれるので要注意です。
4.肯定の関わりと否定の封印
危険な行動はしない子ども達なので「肯定:否定=10:0」でいこうと決めました。
長時間になりがちで気になっていたゲームやYouTubeは、「目も頭も悪くなるよ〜、もうやめたら?」というよく言ってしまっていた否定的な注目や声かけを封印し、「楽しそうだね~。どんなところがおもしろいの?」と、興味を示す関わりに。
三姉妹揃って力を入れて実施した肯定は次の4つです。
①なんでもないことを実況中継
寝て起きただけでも、生きていることの全てを肯定ポイントとみなし、「起きたね」「手を洗ってるね」「くつろいでるね」と実況中継しました。
②ママの気持ちを伝える肯定
「ご飯食べてくれて嬉しい」「助かる〜」「ありがとうって言ってくれてありがとう」、寝る前の「大好き」など、自分の気持ちを伝えました。
また、子どもが最も喜ぶ「ママのところに生まれてくれてありがとう」を伝える回数を増やしました。
③あいさつの肯定
朝起きたときの笑顔の「おはよう」をかかさないようにし、目が合ったらニコッと微笑みかけたりハグしたりしました。
④切り替えたときに肯定
自分で決めた時間にゲームやYouTubeをやめられたときなど、切り替えができたタイミングで「さぁ〇〇しよう〜」と声をかけ、笑顔で肯定しました。

5.1ヶ月でみるみる自信を取り戻した子どもたち
徹底的な肯定の関わりと否定の封印で、子どもたちみんなにみるみる自信がついていきました。
関わりを変える前と約1ヶ月後の子どもたちの変化はこちらです。
長女いーちゃん(小6)
before
・授業に参加したいのに参加できない
・外食ができない
・片道5分以上の外出ができない
・「私なんて」と自信がない発言をする
after
・不登校から脱してて好きな授業にほぼ毎回参加するようになった(記事はこちら)
・校外学習やマラソン大会に参加した(記事はこちら)
・外食ができるようになった
・片道20分のお出かけができるようになった
・習い事を再開した
・表情が明るくなった
・自分磨きの筋トレや肌ケアを継続している
・「前より明るくなったよね」と自分を高評価するようになった
次女ろーちゃん(小3)
before
・学校や支援センターに行かなくなってきた
・「自分は学校で嫌われている」と自信のない発言をする
・外出もトイレも「ママと!」で母に執着していた
after
・校外学習やマラソン大会に参加した
・安心で楽しい場所を見つけて活動する拠点が増えた
・自分の得意を外でアピールしこども料理先生をするまでになった(記事はこちら)
・母なしで父と泊まりがけの旅行に行けた
三女はーちゃん(年長)
before
・登園や外出や外食を嫌がる
・思い通りにならないと癇癪を起こす
・遊びに誘ってもゲームYouTubeばかり
・「上手じゃないし」と自信がない発言をする
・家でも元気がなく表情が暗い
after
・外出や外食を楽しめるようになった(記事はこちら)
・癇癪を起こさなくなった
・好きなことに没頭する時間が増え得意が伸びた
・表情が明るくなった
その後も肯定の関わりを続け、子どもたちはさらに自信を持つことができるようになりました。「ママ私のこと好きなん?」と疑っていた子が、3ヶ月後には「ママは私達のこと大好きだもんね」と言うように。
自信がついたことで行動の範囲が広がり、できる事も増えていきました。
6.1年半後の三姉妹、外の世界をより楽しめるように
発コミュで親子の関わりを変えて1年半たった三姉妹は、その後も「私は私でいて大丈夫」の安心と「できた」の自信を積み重ね、それぞれに外の世界を広げて楽しめるようになりました。
三姉妹の1年半後の変化はこちらです。
長女いーちゃん(中2)
・「ここに行きたい!」「これが食べたい!」と遠くの外出も希望するようになった
・不安があっても行動する方を選ぶようになった
ー 小学校卒業式(記事はこちら)、中学校入学式に参加
ー 大きなステージでのピアノ演奏に4回出演
ー 自作レジン作品でマルシェに3回出店
ー 遠方の校外学習に参加
ー 宿泊での家族旅行の再開に挑戦
・自分の本音を言えるようになった(記事はこちら)
・何も言わなくても自分の仕度は自分でできるようになった
・自分のペースで学校に楽しく通っている
次女ろーちゃん(小5)
・「やりたい!」がとまらず、外の世界で好きと得意を発揮している
ー 自作スイーツでマルシェ6回出店、ワークショップ2回開催
ー 魚道の師匠に弟子入りし、魚捌き・寿司にぎりができるようになった
ー「この曲を発表会で弾きたい!」とピアノを習って発表回までやりきった
ー 型だけの空手から組手の空手に挑戦し楽しんでいる
・家族みんなのご飯を作ってくれるようになった
・自分から自主学習をするようになった
・学校でお友達に困っていることを伝えられるようになった
・何も言わなくても自分の仕度は自分でできるようになった
(家族の分まで手伝うほど気が利くようになった)
・学校と第3の居場所、自分で選んで外の世界を楽しんでいる
三女はーちゃん(小2)
・「やりたい!」と思ったらすぐ行動したがるようになった
ー「この曲を発表会で弾きたい!」とピアノを習って発表回までやりきった(記事はこちら)
ー 遠くの外出、陶芸、プール、思い立ったら即行動するようになった
・母子登校ながらも、自分のペースで学校に通っている(記事はこちら)
ー 遠足をきっかけに毎日通った時期もあった
ー マラソン大会を笑顔で走った
ー 1年生では参加できなかった運動会、2年生では見学参加できた
・お友達に自分から声をかけて積極的にコミュニケーションをとるようになった
・第3の居場所に行くとき、笑顔で「ばいばーい!行ってきまーす!」と私と離れて外の世界を楽しめるようになった
みんな、学び始める1年半前からは、想像もつかなかった未来です。
そして母である私が何よりも変わったのは、学校に行く行かないで一喜一憂しなくなり、心と脳が伸びるかという視点で子どもを見られようになったこと。
また、子育ての軸ができたことで、検索魔から抜け出して子育てを楽しめるようになったことです。
子ども達の成長にしたがい、環境の変化やトラブルはつきものですが、発コミュで手にした子育ての軸によって、対応に迷わずどっしり構えていられるようになりました。
親子の関わりで一番大事なのが肯定の関わり。
これからも子どもたちへの肯定の関わりを続けながら、自分自身のことを肯定しながら、親子で楽しく成長していきたいです。
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執筆者:たにぐちいろは
発達科学コミュニケーション





