小学校の担任は新任でも大丈夫!繊細な子のために先生との絆を強くする秘策

小学校の担任はベテランの先生が良い!新任の先生だと不安・・・と思っていませんか?大学を卒業したばかりの先生でもコミュニケーションの取り方を工夫すれば子どもにとって安心できる対応をしてくださいますよ。日頃から担任の先生と会話することで絆を深める秘策をお伝えします!

1.繊細な娘にとって小学校生活の鍵となる担任の先生

 

私には人見知りの繊細な小2の娘、ぷにちゃん(通称)がいます。

 

大人に対しては特に人見知りを発動するため、毎日楽しく小学校に通えるかは担任の先生の影響が大きいです。

 

 

ぷにちゃんは1年生の頃の教師歴3年目の女性の担任が大好きで「2年生も同じ先生が良い」と話していました。同じ先生じゃなくてもまた女性の担任が良いなと私も思っていました。

 

 

2.先入観でネガティブな第一印象を持った新任の先生

 

2年生の始業式、初めてのクラス替えで帰宅後は大興奮のぷにちゃん。先生のことを聞いても「女の先生だった」という情報しか得られません。そこで持ち帰ってきた担任紹介のプリントを確認すると、ぷにちゃんの担任は一目で新任の先生だとわかるリクルートスーツ姿の女性でした。

 

今年も若い女性が担任で良かった、という安堵感と新任の先生で大丈夫かな?」という不安が頭をよぎりました。

 

なぜなら、以前、小学校教員の友人から「新任の先生にあたったら正直厳しいよ。最初の1年なんて、授業の準備とか自分のことで精いっぱいだから、子どもたちのこと見ていられないもん」と言われたことが記憶に残っていたからです。

 

 

1年生の2学期に行き渋りのあったぷにちゃん。

結果的に毎日学校には通っていたので、前年度の担任からどの程度ぷにちゃんの情報が引き継がれているのかわかりません。

友人の話通り、担任に子どもたちのことを見る余裕がないとしたら・・・私は不安になりました。

 

そして、万一、2年生でも行き渋りが起きてしまったときのために、担任の先生とは日頃から円滑なコミュニケーションを取っておく必要があると思いました。

 

 

3.連絡ノートや提出書類をフル活用

 

始業式の週に行ったことは2つです。

 

まず、始業式の日に受け取ったばかりの真っ白な「連絡ノート」に「1年間どうぞよろしくお願いします」という挨拶を一言書きました。小学校は園と違って保護者が毎日先生と顔を合わせることはありません。困りごとが起きて初めて話をするより、最初に挨拶をしておくだけでも印象が良くなると考えました。

 

次に、年度初めに学校へ提出する「子どもの体調面や精神面で学校に伝えておきたいこと」という書類に以下2点を記載しました。

 

  • 1年生の2学期に行き渋りがあったこと
  • HSC(Highly Sensitive Childの傾向があり、気持ちの切り替えが苦手感受性が強いこと

 

感受性が強いことに関しては、具体的にどういうことなのか伝わるよう、1年生のときの防犯対策の授業で、過去に小学校で起きた事件について先生から聞き「頭が真っ白になってパニックになってしまった」と私に話していたことを記載しました。

 

 

ここでも事実を書いたのみで、お願いや相談はしていません。

 

4月末の家庭訪問で詳しく話せばよいので、ここでは「こうしてほしい」というお願いではなく、「こういう特徴があります、こういう子もいます」ということが共有できればそれでいいと思っていました。

 

 

4.2年生最初の「行きたくない」は始業式の翌週

 

最初の1週間が終わった頃、「今のクラスは楽しくない」「前の席の男の子が授業中に何度も椅子を動かして私の机にガタガタあたってくるからイヤだ」と不満を口にしたぷにちゃん。

 

翌週の水曜日には帰宅後すぐに「今日は最悪な日だった。給食の時間に男の子二人が喧嘩した」と言い出し、明日学校行けるか不安に感じていると、翌朝、腹痛と足の痛みを理由に「学校行きたくない」と言いました。

 

 

前日からの流れでこれは明らかにストレス反応だとわかりました。1年生のときは朝行き渋っても、行ってしまえば最後まで過ごせることが何度もあったので、今回もぷにちゃんが学校に行きたくなる理由を探そうと時間割を確認しました。

 

すると、2時間目に「身体測定」と書いてありました。

「身体測定があるね!2年生の記録が無いと困るから、とりあえず2時間目の身体測定まで頑張ることを目標にしようか?2時間目が終わってもまだお腹や足が痛かったら先生に言ってね」と伝え、送り出すことができました。

 

 

1年生のときと同様、この日もきっと最後まで大丈夫と思っていましたが、2時間目が終わった頃に担任の先生から「ぷにちゃんから帰りたいので家に電話してほしい』と言われました。」とお電話がありました。

 

私は「生徒に『帰りたい』と言われたら熱が無くても帰らせるの?」と正直驚きました。

 

先生には

  • 朝から行き渋りがあったが熱はなく、お腹も壊していないので登校させた
  • 昨日、給食の時間に男の子が喧嘩したことがイヤだったと言っていたので、体調不良ではなくメンタルの問題だと思っている
  • 気持ちが切り替えられれば大丈夫なので、切り替えを手伝ってほしい

とお伝えしたところ、「わかりました。やってみます。」と言ってくださり、電話を切ったのですが、10分後に再度電話があり「やはり帰りたいそうです」と言われ、渋々お迎えに行きました。迎えに行ったときはぷにちゃんは保健室にいたので先生とは会えませんでした。

 

1年生のときの先生だとこんなとき、熱が無ければ「大丈夫!大丈夫!」と背中を押してくれてたのですが、やっぱり新任の先生は頼りないなぁと思っていました。

 

 

その翌日が授業参観懇談会でした。

懇談会は参加しないお母さんも多いですが、私は問題が無くても日頃から先生とコミュニケーションを取ることを心がけているため、1年生の頃からすべて参加しています。

 

翌週に家庭訪問を控えていることもあり、前日早退した件は話さず帰宅し、この日の連絡ノートには参観と懇談会のお礼を書きました。

 

 

5.家庭訪問で娘の繊細さについて説明

 

家庭訪問では、日頃の感謝をお伝えした上で、ぷにちゃんの繊細さについて、以下のようにお話ししました。

 

  • 聴覚が敏感なので授業中に騒いでいる子がいることがストレスになっている
  • 教室移動の際に先生に注意されてもすぐに整列しない子がいて、時間がかかってしまうことにストレスを感じている
  • 先日のように体調不良ではないのに「帰りたい」と言った場合には、給食や遠足など、子どもが楽しみにしている話題で、気持ちの切り替えを手伝ってほしい

 

 

先生は真剣に耳を傾けてくださり、騒ぐ子や整列しない子については、今指導をしている最中で、ぷにちゃんのように最初から指示を守る子に負担をかけていることを申し訳なく思っているとお話しされました。

 

6.担任との作戦会議で先生も感動した繊細な娘の急成長

 

そして6月になるとぷにちゃんの苦手な水泳の授業が始まりました。

 

私はPTAをしていたこともあり、学校に行く機会が多かったため、連絡ノートで頭出し、学校に行った際には先生と直接お話をし、授業中のぷにちゃんの様子を確認しました。水に入れたけど顔はつけることができなかった1回目、水着に着替えたけど水の中には入れなかった2回目を経て、どうすればぷにちゃんが残りの水泳の授業に参加できるか、先生と作戦会議をくり返しました。

 

 

週末に私と練習したことと、先生との作戦会議の成果で、4回目の授業は2時間水の中に入って顔もつけることができました。その際には先生の方から「ぷにちゃんの成長に感動した」と連絡をいただきました。

 

 

7.コミュニケーションを取り続けたことが実を結んだ先生の変化

 

7月末の個人面談では、先生より「去年の2学期に行き渋りがあったとのことなので、お盆明けに私からお電話差し上げてもよろしいでしょうか?『先生は学校でぷにちゃんに会えるのを楽しみにしているよ』と伝えたいと思います。」というありがたいご提案があり、実際、始業式の5日前にお電話くださいました。

 

4月は、新任の先生は頼りないと思いましたが、そこで諦めず、こつこつとコミュニケーションを取り続けたことで、先生もぷにちゃんの特性を理解してくれました

 

 

そして、行き渋り対策として始業式前に電話するという提案を自らしてくださるなど、短期間で先生も変わられたことを実感しました。

 

困りごとが起きたときだけ一方的に相談をしていたのでは、1学期の4か月弱でここまで先生との絆を深めることはできなかったと思います。

 

繊細な子がスムーズに小学校に通うために担任の先生との連携は欠かせません

何か困りごとがあったときにスムーズに対応していただけるよう、

  • 日頃から授業参観や懇談会には顔を出す
  • 先生への感謝の気持ちを一言でも連絡ノートに記載する

ことからまずは始めてみてくださいね。

 

 

執筆者:神名 美緒(かみな みお)

(発達科学コミュニケーショントレーナー)

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