頑張り過ぎる高学年繊細な子が外出で疲れない!「心と脳が安心する場」の作り方3選

イベントや行事の後、家に帰るなりぐったりしているわが子の姿を見て「そんなに疲れるまで頑張ったの・・」と心配になることはありませんか?お子さんは、外で頑張り過ぎて心と脳のエネルギーを使い果たしているかもしれません。外でも安心できる場所があると、心と脳の疲れをためこまずに過ごせます。

1.「うちの子、外で頑張り過ぎているかも」と感じていませんか?

 

高学年にもなると、週末のお出かけや地域のイベントで、「手伝ってくれる?」「よろしくねー!」とお願いされることが増えると思います。その一言を受けた瞬間、繊細な子のやる気スイッチが入り、人が変わったように頑張り過ぎる姿を見かけたことはありませんか?

 

わが家の繊細な息子(通称:優士)は、役割を与えると、「うん、分かった!」と、他の子に声をかけたり、動き回ったり、とても頼もしく見えるのですが、家に帰ると一変します。

 

ぐったりして横になることや、不機嫌スイッチが入り、些細なことでイライラするようになるため、「優士は外で頑張り過ぎる・・」と感じることが、年齢が上がり増えるようになっていました。

 

 

2.外で頑張り過ぎる高学年繊細な子に心と脳が安心する場が必要な理由

 

繊細なお子さんは、場の空気を瞬時に読み取り、自分が与えられた役割に期待されていると受け取ります。そのため、ちょっとしたお願いごとにも、「期待に応えよう!」と一気に力が入り、自分の持てる力以上に頑張り過ぎてしまうのです。

 

そんなときに、「偉いね」「しっかりしてるね」と安易に声をかけると、「もっと頑張らなくちゃ」というプレッシャーを与えることもあります。

 

そのため、高学年繊細なお子さんには、外でも頑張り過ぎる心と脳を休ませることが必要です。安心できる環境作りを外出先で準備すると、エネルギー切れを起こすことなく、役割を果たすことができるのです。

 

 

3.外出先で安心する場の作り方3選

 

それでは、わが家の実際の外出先での安心する場の作り方をご紹介します。

 

①安心する場所を確保する

 

外出先では、色んな音やたくさんの人、におい、声のトーンなどとても刺激が多いです。そんな中、頑張り過ぎる高学年繊細さんの、安心できる場所があると、心と脳の大きな支えになれるのです。

 

わが家では、外出先では安心する場となれる休憩スポットを探します。人込みから離れた木陰や、ベンチなど、優士が「ここに戻れば大丈夫」と思える場所です。

 

また、場所によっては、どうしても見つからない場合もあるため、外出するときには必ず、車の中を安心する場として準備しています。後部座席をフラットにし、お気に入りのブランケットやぬいぐるみを準備し、時には、ペットも連れていきます。すると、優士のタイミングで安心を補充しているのです。

 

②休憩のタイミングをそっと気付かせる

 

優士は疲れていても、「僕がやらなくちゃ!」と頑張り過ぎるため、安心の場で休憩するタイミングに気付きにくいです。

 

そのため、「○○が終わったら、お茶飲もうか」「この時間は休めそうだね」と事前に休憩のタイミングを伝えておきます。

 

また、役割に夢中になっているときには、そっと「今身体の電池どのくらい残ってる?」と確認することで、優士も自分の疲れに気付き、休むタイミングを促していました。

 

③感じていることを引き出す

 

優士は、周りに合わせ過ぎて自分の気持ちを押さえてしまい、心と脳の疲れに繋がりやすいため、安心する場に来たときには、気持ちを吐き出すお手伝いをします。その時、ネガティブな発言の時には否定も肯定もしないように言葉を引き出します。

 

優士の場合は「さっき恥ずかしかったんだよね」と小声で話してくれました。そんな時は、「そっか、そう感じたんだね」「おつかれさま」と、気持ちを受け止めるようにしています。

 

また、ポジティブな発言の時には、一緒に喜び、どんな小さいことでも、何が嬉しいか、何に頑張ったのか言葉を引き出すお手伝いをしました。

 

優士の場合は、「これ楽しかった!」「上手に出来た」と話しているときには、「そうなんだ。○○が楽しかったんだ。それってどんなことしたの?」と、ポジティブな感情をさらに引き出せるようにしました。

 

頑張った体験が疲れて終わるのではなく、頑張れて良かったという記憶となり、高学年繊細な子の自信に繋がるのです。

 

 

4. 頑張り過ぎる力を自分でコントロールできるようになれる

 

優士は、「オレめっちゃ頑張ったんだよね~いったん休憩するか」と自分が休めるように調整できるように成長しています。外で頑張り過ぎる繊細なお子さんにとって、自分で休む判断をして、心と脳のエネルギーを回復する経験はとても大切です。

 

「疲れたら休める場所がある」

「頑張っていることを見てくれてる人がいる」

「我慢せず何を伝えても大丈夫な場所がある」

 

こんな経験を重ねることで、自分で頑張り過ぎる力をコントロールできるようになります。

 

頑張る力も大切ですが、「今は休もう」と自分で判断できる力も同じくらい大切です。参考にしてみて下さいね。

 

執筆者:増山陽香

発達科学コミュニケーショントレーナー

 

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