人混みが苦手な繊細な子が旅行を楽しめる心と脳に合ったママの準備のポイント

監修: むらかみりりか
発達科学コミュニケーション マスタートレーナー

人混みが苦手な繊細な子、旅行では脳が疲れやすく「もう帰る!」となって困られたことはありませんか?繊細な子の心と脳に合った事前準備をすると「また行こうね!」が増え、旅行好きになりますよ。

1.人混みが苦手な繊細な子との旅行

 

「せっかくの家族旅行なのに、疲れる」

「もう帰りたいと言われて、がっかりした」

「兄弟ケンカが起きてしまい、つまらない旅行になってしまった」

 

人混みが苦手な繊細なお子さんにとって、旅行は楽しみよりもストレスが大きくなりやすいイベントです。

 

「人が少ない平日に行ければ・・」と思っても、家族の日程が合わず、混雑した時期に出掛けるしかないご家庭も多いと思います。

 

わが家の繊細な息子(通称:優士)は、人混みが苦手でした。そのため、旅行先で突然感情が爆発し、「もう帰る!」と怒ってしまい、楽しみにしていたアクティビティをキャンセルしたこともありました。

 

しかし、繊細な子に合わせた旅行の準備を変えただけで、今では「僕が好きなことは旅行!」と自慢するほど、旅行好きになれたのです。

 

 

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2.人混みが苦手な繊細な子が旅行でぐったりする脳の仕組み

 

人混みが繊細な子が旅行で疲れるのには、ワガママや、体力がないわけではなく、脳のしくみが関係しているのです。

 

繊細な子の脳にとって、旅行は

 

・人混みや移動

・にぎやかな音やにおい

・いつもと違う食事

・新しい体験の連続

・突然の予定変更

 

など、次々と刺激が押し寄せてくるため脳はフル稼働状態になります。この脳のフル稼働状態が続くと、脳は疲れ切り、「人がたくさんいてイライラする」「歩きたくない」「もう帰りたい」とサインとなって現れてきます。

 

そのため、繊細な子の脳に合わせた事前準備が大切になるのです。

 

 

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3.人混みが苦手な繊細な子の心と脳に合った事前準備

 

人混みが苦手な繊細な子にとって大切なのは、安心できる工夫と心と脳の余白を準備することです。実際にわが家の事前の準備をご紹介しますね。

 

①予定は1日1つに絞り「満足感」を高める

 

旅行の予定は1日1メイン。繊細なお子さんの脳は、好きなことや興味のあることに夢中になりやすい特徴があります。そのため、「たくさんのことを体験させたい」、「ここまで来たからついでに買い物したい」と予定が増えてしまうと、脳の処理が追い付かず、パンク状態になります。

 

わが家は、水族館に行くと決めたら、他の予定はその日は入れず、水族館だけを満喫して、あとはゆっくりホテルでのんびり過ごすようにしました。たった1つのイベントで、優士は大満足するようになり、旅行中の機嫌は保てるようになれました。

 

②人混みで疲れる「脳疲労」は早めにリセットする

 

人混みが苦手な繊細なことの旅行は、「少し多いかな?」と感じるくらい、休息を意識的に取り入れましょう。

 

「せっかくここまで来たし、楽しそうだからたくさん遊んでほしい」というお気持ちも分かります。しかし、人混みが苦手な繊細なお子さんは、たくさんの情報をすべて受け取っているので、私たちが感じている以上に心と脳は疲れやすいのです。

 

遊びに夢中になっている時にも「少し休んでお茶飲もうか」「あそこのテーブル空いているから、ちょっとおやつにしようか」と、心と脳を意図的にクールダウンする時間を取りましょう。

 

休憩中に「今の楽しかったね」と言葉で、良い記憶として残すことも、心と脳に安心を与え、脳疲労が和らぎます。

 

③ママの心に「余裕」を持たせる

 

旅行中、ママの心の余裕を作る準備もしましょう。

 

✔荷物を最小限にする

✔移動は短く、連泊にして慌ただしさを回避する

✔旅行中に、何もしない時間を作る

✔ホテルの中や温泉でゆっくり過ごせる時間を意図的に確保する

 

旅行は”頑張らず、ゆっくりする”と、ママ自身もシンプルにゆったり楽しむことがポイントです。繊細なお子さんはママの表情・声のトーン・雰囲気を敏感にキャッチしています。旅行中のママの安心感がお子さんにも伝わり、親子で旅行を楽しめる時間が増えていきます。

 

 

4.「また行きたいね」と言える旅行になれる

 

人混みが苦手な繊細なお子さんも、心と脳にあった準備をすると、旅行は楽しい思い出になります。

 

わが家も、繊細な優士に合わせた準備を始めてから、「旅行にまた行きたいね」に変わり、今では旅行好きになりました。

 

5.あれから2年。家族みんなが満足する旅行へ

 

今では、混雑する時期かどうかを過度に気にせず、家族の日程が合うタイミングで旅行に出かけられるようになりました。

人混みやにぎやかな場所で疲れやすい繊細さが、なくなったわけではありません。

 

優士自身が、

「ちょっと疲れてきた」
「今日はもうホテルで待っている」
「ここからは一人で休みたい」

と、自分の心と脳にたまったストレスを感じ取り、言葉で伝え、自分から休息を選べるようになったのです。

そのため、旅行中ずっと家族全員が同じ行動をしなくてもよくなりました。

 

優士が行きたい歴史的な場所を巡る時間。
私が見たい場所や、やってみたいことを楽しむ時間。
家族みんなで一緒に過ごす時間。
そして、それぞれがホテルでゆっくり休む時間。

 

「家族旅行だから、全員で同じように楽しむ」のではなく、一人ひとりが自分に合った過ごし方を選びながら、必要なところで一緒になる。

そんな旅行ができるようになったことで、誰か一人が我慢するのではなく、家族みんなが満足できる時間が増えていきました。

 

今はまだ、ママが心と脳の余白を準備してあげているかもしれません。だけれども、毎日の関わりを重ねることで、少しずつお子さん自身が作れるようになっていきます。

 

心と脳に合った準備は、旅行をラクにするだけではなく、繊細な子が自分を理解し、自分で整えながら人生を楽しむ力につながっていくのです。

 

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執筆者:増山陽香

(発達科学コミュニケーショントレーナー)

監修: むらかみりりか
(『HSC繊細な子の育て方がわかる!ペアレントトレーニング』著者)

準拠理論:
本記事は発達科学コミュニケーションに基づき執筆されています


この記事を書いた人
増山陽香

増山陽香(まっすー先生)
発達科学コミュニケーショントレーナー・看護師
不登校・高学年の繊細な子の自信と行動力を育てる専門家

埼玉県在住。
看護師・看護教員として20年以上、人の心と身体に向き合ってきました。

現在は、不登校や「行きたいのに動けない」ことで悩む、高学年の繊細な子とお母さんを支援しています。

わが子の心と脳の現在地を捉え、毎日の声かけや関わり方を通して、子どもが自分で考え、選び、動く力を育てる方法を、発信・個別相談・講座でお伝えしています。

発達科学コミュニケーションを学び始めた時期
2023年12月

当時の息子・優士の学年
小学5年生

この記事に登場する優士は、私の息子です。書籍『HSC・繊細な子の育て方がわかる!ペアレントトレーニング』にも登場しています。

看護師・看護教員として経験を重ねてきた私ですが、優士の突然の不登校を前にしたとき、母としての自信を失いました。

小学5年生だった優士は、学校に「行きたい」と言うのに行けない。

感覚過敏、癇癪、偏食、腹痛、自己否定が続き、親子の会話は、いつも「学校に行くか、行かないか」が中心になっていました。

そんなときに出会ったのが、脳科学博士・吉野加容子が開発した、お家で脳を育てる「発達科学コミュニケーション」です。

脳の発達の仕組みを学び、親子の安心と信頼を土台に、優士の心と脳の状態に合った関わり方を実践していきました。

わが家では、関わり方を変えていく中で、優士の癇癪が1か月で落ち着きました。感覚の過敏さや偏食にも変化が見られ、少しずつ、自分で考え、選び、動く姿が増えていきました。

不登校が続く毎日の中で、お母さんが焦らずにいるのは、簡単なことではありません。

「このまま外に出られなかったらどうしよう」
「私の関わり方が悪かったのかな」
「見守っているだけで、本当にいいのかな」

私自身も、そんな不安を抱えていました。

その不安を、無理に消そうとしなくても大丈夫です!わが子の今の状態を知り、今日できる関わり方が見えてくることが、お母さん自身の安心や自信にもつながります。

私が大切にしているのは、家庭での毎日の関わりを通して、子どもが安心を積み重ね、自分の気持ちや「やってみたい」をもとに、一歩を選べるようになることです。

そして、お母さんも、わが子の育つ力と自分の関わる力を信じ、自分の人生を楽しめるようになることを目指しています。

この記事が、わが子を理解し、今の親子に合った関わり方を見つけるきっかけになれば嬉しいです。

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