教室の前で立ち止まる繊細な娘が笑顔で登校できるようになったママの工夫とは?

教室の前で立ち止まる繊細なお子さんに「どうしたの?入ったら?」と声をかけていませんか?私も同じように声をかけては、なかなか教室に入れない娘にヤキモキしていました。そんな娘が2つの工夫で、登校時に笑顔で「いってきます!」と手を振り、すんなり教室に入れるようになった方法をご紹介します。

1、母子登校で学校を楽しむようになった繊細な娘

 

小学校に入学した繊細な娘、こはるちゃん(仮名)は、「新しいお友達がたくさんほしい!」と期待に胸を膨らませ数日は1人で楽しく通っていました。
しかし、小さな事がきっかけで、行きしぶりに。


母子登校で一歩ずつ進めた結果、夏休み前には朝の会と給食の時だけ私は廊下で待機、それ以外は1人で登校するようになりました。

 

夏休みに入り、「早く先生やお友達に会いたい!!」と2学期の登校を楽しみにするようになりました。

 

そして迎えた2学期。

朝も登校する時の足取りは軽いのに、教室に到着すると、足取りが重く立ち止まる娘。教室の中を見つめ、なかなか教室に入れませんでした。

 

そんな娘を前に私は「どうしたの?入ったら?」と声をかけていました。

 

 

2、教室の前で立ち止まる繊細な娘の脳のしくみ

 

繊細な娘は、幼稚園時代、年少・年中・年長と行きしぶりを繰り返し、年長の時には不登園から母子登園になりました。当時の私は「どうしたらいいの?」と毎日不安でいっぱいでした。

 

そんな時に出会ったのが「お家で脳を育てる」発達科学コミュニケーション(以下発コミュ)のトレーナー、むらかみりりかさんです。

 

親子のコミュニケーションを変えることで、繊細な子がその繊細さを強みに変えられると知り「このままでは娘の笑顔が消えてしまうかもしれない。親子で変わりたい!」という思いから私は発コミュを学び始めました。



学ぶ中で私は初めて、繊細な子はまわりの情報をキャッチする力がとても強く、人の表情や教室の雰囲気、音などにも敏感であることを知りました。

 

「動かない」のではなく、「まわりの情報を受け取りすぎている」と知ったことで、私の関わり方も少しずつ変わっていきました。


発コミュを実践するうちに、母子登園だった娘も少しずつ自信をつけ、卒園3カ月前には1人で登園できるようになりました。

 

「ママがいないとダメ」母子登園していた繊細な娘が自立を歩み出したママのお世話の封印
かつて私は娘と一緒に登園し過ごす「母子登園」をするママでした。そんな娘に必要だったことは、私がまずお世話をやめること。娘が理解し考えて行動する経験を沢山積むことで1人で登園できるようになった体験談です。

 

「きっとこのまま大丈夫」と思っていた私。
けれど小学校入学後、環境がガラリと変わり、再び母子登校の日々が始まりました。


母子登校で一歩一歩進めていった結果、夏休み前には、朝の会と給食の時間だけ私が廊下で待機するまでに成長したのです。

 

そして迎えた夏休み明け。

久しぶりに見る教室はザワザワとした声であふれ、友達同士が楽しそうに話す様子を眺めながら、娘は教室の前で立ち止まりました。

 

その姿は「動かない」のではなく、脳がまわりの情報を受け取りすぎて立ち止まる姿だったのです。

 

次の章では、そんな繊細な娘が、すんなり教室に入れるようになった方法をご紹介します。



 

3、教室の前で立ち止まる娘が動き出した2つのポイント

 

①早い時間に登校する

 

登校時間を考えてみて静かな教室ならどうか。
「学校が開くより少し早い時間に登校し、昇降口の扉が開くのを一緒に待ってみよう。そして静かな教室に入ってみよう!」と娘を誘ってみました。


すると、娘は「いいね!やってみたい」と目を輝かせました。

 

そして当日。いつもより早い時間に出発した朝。

 

通学路に生徒が1人も歩いていない事に娘は興奮し「えー!誰も歩いていない!学校に先生よりも早く着いちゃうんじゃないの?!」と嬉しそう。

 

昇降口が開くのを5分ほど待ち、教室に着いた時生徒は数人しかおらず娘はすんなり教室に入ることができました。

 

早い時間に登校することで「静かな教室は安心できる場所」と娘が感じ、自分から動きやすくなったのです。

 

②先生に靴箱まで迎えにきてもらう

 

繊細な子は無理に背中を押すのではなく自分で動き出せるタイミングを見計らっています。そんな時、こちらから背中を押すことは逆効果。

 

自分から動き出すのを待つことが大切になります。



教室の前で立ち止まる娘に私が付き添うとついつい「ランドセルも重いし一旦机に置いてきたら?」と余計な一言をかけがちだったので大好きな担任の先生に協力をお願いし、靴箱まで迎えにきてもらいました。

 

先生に様子を聞いてみると、初日は一瞬教室の前で立ち止まるものの、後ろの扉から入ったとのこと。2学期が始まって2週間経過した今では先生が迎えにこなくてもすんなりと1人で教室に入れるようになりました。

 

無理に背中を押さず、環境を整えて待つことで自発的に動きやすくなったのです。

 

 

4、大切なのは小さな工夫と「待つこと」

 

ついつい目の前のことをどうにかしようと「こうしたら?」と声をかけがちですが、繊細な子は自分のタイミングで動き出します。

 

だから大切なことは「待つこと」

 

焦らず自分から動き出すタイミングを見守ることです。
そして子供が動きやすくなるように小さな工夫を考えることも大切だと学びました。

 

教室に入れたから安心ではなく、どんな心の状態で入るのか、そのためにどう工夫するかを観察して対応することが大切です。

 

声をかけがちな私ですが、これからも「待つこと」と小さな工夫を意識して娘のペースを信じて一緒に歩んでいきたいと思います。



 

執筆者:葉月 まき

発達科学コミュニケーション

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