1.繊細な子の嘘はどう対応する?
現在小学2年生のわが家の何でも知りたがる博士ちゃんは、超敏感センサーを持つ繊細な子。
赤ちゃんの頃も背中スイッチに苦労して、よく抱っこしたまま寝ていたのを覚えています。
そして、博士ちゃんだけあって記憶力も抜群!
そんな娘が年中の頃、初めて私に嘘をつきました。
内容は覚えてないほどのたわいもない嘘でしたが、正直すごくショックでした。そのときは、正直であってほしいという思いから「なぜ嘘をついてはいけないのか」という話を長々としました。
その後は、「親子関係がよくないのかも…何でも話せるママでありたい」と今まで以上に、娘に寄り添うことを意識して過ごしていました。
2.脳の超敏感センサーと記憶の関係
かつての過剰な寄り添いや長々とお説教をしたことが、不安が強い子の脳の超敏感センサーを刺激に弱くしてしまっていたことが、今ならわかります。
なぜなら、娘が年長の頃に「お家で脳を育てる発達科学コミュニケーション」と出会い、繊細な子の心と脳のしくみを学んだからです。
繊細な子は、ママの言葉だけでなく、表情や声色、醸し出す雰囲気でさえ敏感にキャッチすることができる超敏感センサーを持っています。そして、その受け取ったものを強く記憶に残す特徴があります。
また同じようなシチュエーションに出会ったときに、その雰囲気をキャッチし、バッチリ残っている当時のお説教の記憶を引っ張り出してきてしまうのです。
そして不安でいっぱいになり「ねぇ、ママ怒ってる?」と何度も聞いてくるようになっていました。たとえ私が怒っていなかったとしても、真顔で食器を洗っている姿や疲れている姿が怖いと感じてしまっていたのです。

3.今すぐできる脳を安心させるママの対応
不安が強い繊細な子に「怒ってないよ」と言ったとしても、なかなか信じてもらえないこともあります。そんなときにオススメな、普段から意識できるママの対応をご紹介します。
①目が合うたびに視覚的に安心を
いつもニコっとするのが理想的です。
ですが、そんな毎回ニコっとできない場合もありますよね。
そんなときは、口角を上げるだけでも効果的なんです!
繊細な子たちは本当によくママを見ています。
子どもたちの目線から見上げるママの真顔は怒って見えてしまうことがあるのです。
不安を抱えている脳は、余計にネガティブに捉えてしまいます。
もうすぐ目が合うなと思ったら、口角を上げて待つ。
ママから話しかけるときも穏やかな表情を意識してみましょう。
それを習慣づけていくと、だんだん自然にできるようになっていきます。
②話をするたびに聴覚的に安心を
同じことを言っていたとしても、不安が強い繊細な子には、スッと脳に届くママの声と届かない声があります。
ママの声がいつもお子さんの脳に届くように、声のトーンを上げたり、柔らかい話し方にしてみましょう。
普段から安心を感じることができると、「ママ、怒ってる?」と聞いてくることはなくなります。
4.不安が強い繊細な子の心を守るためのサイン
娘が嘘をつくのも、「ママ怒ってる?」と繰り返し確認してくるのも「安心したい」「受け入れてほしい」という心からのメッセージだったと気づきました。
繊細な子は、大人のちょっとした表情や雰囲気を全身で感じ取り、強く記憶します。だからこそ、少しでも違和感があると、たとえ怒っていなくても「こわい」と不安を感じてしまうことがあるのです。
大事なのは、そのサインを否定せずに、 笑顔や声のトーンなどの、日々のちょっとした関わりを意識して変えることで、不安が強い繊細な子の安心をつくっていってあげることです。
ママが少し意識を変えるだけで、繊細な子の脳はもっと安心を感じやすくなります。
それが、今後の”強さ”にも繋がっていきますよ。
執筆者:やまさき うみ
発達科学コミュニケーショントレーナー