1. 不登校の繊細な子、体育には参加してみたい
当時小学6年生の長女いーちゃん(仮名)は、幼いころから繊細さがあり、幼稚園の頃から行き渋りや不登園・不登校を繰り返してきました。
6年生の5月からはトラウマとなるできごとがきっかけで、3ヶ月間ひきこもりに。
家の中ですら元気をなくし、食欲もなくどんどん痩せていく様子に、ただただ焦る気持ちでいっぱいでした。
いろんな学びや友人のセッションを通して、「生きているだけでありがたい」「学校は行かなくても大丈夫(行きたければ行けばいい)」「ありのままでいい」というスタンスに切り替わった私。
それから家の中で少しずつ元気を取り戻し、10月には「学校に行ってみようかな。体育ならできるかも。」と言い出すようになりました。
いーちゃんが一番好きな授業は体育です。学校への復帰は体育から挑戦することにしました。

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2. 体育館まで来たのに中に入れない
「体育館での活動ならできるかも。最後の5分だけならやれるかも。」
と言い、体育の授業が終わりかけの時間を狙って体育館まで行ってみますが、
「やっぱり中に入るのは無理…」
と足が止まるいーちゃん。
外にいーちゃんがいることに気づいたクラスの子が「いーちゃんや!」と声をあげると、たくさんのクラスメイトが窓に寄ってきてくれました。
「お~い」「やっほ~」と笑顔でいーちゃんを見つめてくれるクラスメイトたち。
5ヶ月ぶりにクラスのみんなに会ったいーちゃんは注目されてドキドキし、「やっぱり無理かも」の心のブレーキを踏むスイッチが入ってしまいました。
「中に入るのは無理…」と体育館には入らず、その日は授業終わりに先生とだけ話をして帰りました。
次の体育のときにも、体育館までは行けますが中には入れず、授業が終わってから先生や仲良しの子たちとあいさつだけして帰るという流れが1ヶ月ほど続きました。

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3. 不登校の繊細な子がアクセルを踏むために必要なこと
わが家の子どもたちは三姉妹なのですが、このとき姉妹揃って全員が不登校&不登園状態でした。
「生きているだけで有難い」
「ありのままを大事にしよう」
と思うようにはなったものの、
「どんどん殻を厚くしてしまっていないか」
「外の世界ともっと楽に繋がれれば」
という気持ちが消えないでいたときに、お家で脳を育てる『発達科学コミュニケーション』(以下、発コミュ)で繊細な子への関わり方を専門に教えているむらかみりりかさんに出会います。
繊細さをいい方向へ導く方法があるなら教えてほしい!
と11月から発コミュの受講を開始しました。

発コミュで最初に学んだのは肯定の力。
否定の注目よりも肯定の注目を多くすることで、親子の愛着の土台が整います。
親子の愛着の土台が整うと、自ら心のブレーキを外せるようになり、心のアクセルを踏み行動できるようになります。
繊細な子は肯定を目減りして受け取り、否定は割増で受けとってしまうので、「肯定の注目:否定の注目=9:1」と教わりました。否定の対象とするのは危険な行動のみ。
いーちゃんは危険なことはしないので、「肯定の注目:否定の注目=10:0」でいこうと決めました。
特に力を入れた肯定は次のとおりです。
①なんでもないことを実況中継
寝て起きただけでも、生きていることの全てを肯定ポイントとみなし、「起きたね」「手を洗ってるね」「くつろいでるね」と実況中継しました。
②ママの気持ちを伝える肯定
「ご飯食べてくれて嬉しい」「助かる〜」「ありがとうって言ってくれてありがとう」、寝る前の「大好き」など、自分の気持ちを伝えました。
また、子どもが最も喜ぶ「ママのところに生まれてくれてありがとう」を伝える回数を増やしました。
③あいさつの肯定
朝起きたときの笑顔の「おはよう」を欠かさないようにし、目が合ったらニコッと微笑みかけたりハグしたりしました。

4. 大好きな跳び箱をきっかけに授業に参加できるようになった
肯定シャワーを始めて1週間した頃、「今日から毎日筋トレしてみるわ!あとスキンケアもしていくわ!」と自分磨きをし始めました。
毎日欠かすことなく筋トレ&スキンケア。
表情も明るくなっていき、「私、明るくなってきた?」と、自覚もあるようでした。
そして発コミュを学び始めて2週間が経過した日、体育の授業がいーちゃんが大好きで得意な跳び箱に。
「跳び箱なら大好きだし中に入れる気がする。授業が始まる時間に行ってみようかな。」
「体育館、入ってみるわ。でもしんどくなるかもしれないから車で待っといて。」
と言い、体育館へ。
7ヶ月ぶりに参加した授業は、途中で出てくることもなく、丸1時間参加することができたのです。

「筋トレの効果かも。1時間体育できたわ。」と笑顔で語っていました。
その後、跳び箱の授業には欠かさず参加し、跳び箱ではなくなった体育にも参加できるようになりました。
ハードルが高かった教室も、仲良しの友達が靴箱まで迎えに来てくれるおかげで行けるようになり、図工や家庭科など、体育以外の参加したい授業に参加できるようになりました。
5. 肯定シャワーは特効薬
「生きているだけでありがたい」「ありのままでいいんだよ」の想いでいることで家の中での元気や外への興味を取り戻したいーちゃん。
その上であびせた肯定シャワーが絶大な威力を発し、絶妙なタイミングで大好きな活動による追い風が吹き、短期間での変化につながりました。
今回の変化を通して、「ありのままでいいんだよ」という気持ちや「大事に思っているよ」という気持ちは、ただ想うだけではなく実際にコミュニケーションとして子どもに伝えることが大事なんだと気づきました。
そして、ブレーキを踏みがちな繊細な子がアクセルを踏むには、親子の愛着の土台を整え、ブレーキを外して行動に移すための「やりたい!」の気持ちが不可欠。
「やりたい!」の気持ちを湧かせるのは「大好き」の力。
子どもたちが心をラクに楽しくいろんな「やりたい!」を叶えていけるよう、肯定シャワーを続けていきたいです。

執筆者:たにぐちいろは
発達科学コミュニケーション
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