「音に敏感・服を嫌がる」それって感覚過敏かも!?繊細な子が笑顔を取り戻した秘密とは

子どもが音に敏感だったり、服のチクチクを嫌がったりする。それは「感覚過敏」が原因かもしれません。感覚過敏は、家庭での関わり方次第で改善することができます!わが家の繊細な娘の体験談とともに、その具体的な関わり方をご紹介します。

1.わが子が繊細な子!? 明るく活発な娘が突然不登校に

 

我が家には小学2年生の、こだわりが強く真面目で繊細な子(通称つぼみ)がいます。
明るく元気なつぼみは、今まで一度も保育園や学校に「行きたくない」と言ったことがありませんでした。

 

そんな彼女に、お友達トラブルをきっかけに変化が訪れたのです。

 

2年生の7月。
つぼみが学校に行くと、腹痛を訴えるようになりました。

 

最初は様子を見ていた私も、家に帰ると元気になる姿を見て、ストレスによるものだと気付きました。
真面目で家族に心配をかけたくないつぼみは、自分を奮い立たせて学校に行っていたのです。

 

「教室のみんなの声がうるさい」
「先生の注意する声が怖い」

 

みんなが気にしないような事を、つぼみはとても敏感に感じ取り、心に強く響いてしまう。
つぼみが感じる世界は、私が想像していたものとはまるで違っていたのです。

 

私はそこで初めてつぼみの繊細さに気付きました。

 

学校に行きたいのに行けない。
この葛藤が、つぼみの心をますます不安定にしていきました。

 

そこから娘の不登校は始まったのです。

 

 

 

\集団生活でのわが子のタイプチェックつき!
繊細な子の集団生活をラクに楽しくする
親の正しい理解と接し方
▼無料ダウンロードはこちらをクリック▼

 

2.「どうしてこんなに敏感に…」励ましても届かないママの葛藤

 

不登校になって、つぼみは今まで気にしなかったことを気にするようになりました。

 

周りの音:外食時や電車の中で周りのザワザワした音がうるさく感じて、とても疲れてしまう
服の感触:タグや素材が気持ち悪く感じたり、締め付けが不快で着られる服が限られてしまう
柔軟剤の匂い:今までと同じ匂いなのに気になって、息を止めて服を着る
味覚の変化:いつもの味付けを濃いと感じたり、水を好むようになった

 

私は最初、「そんなに気にしすぎなくても大丈夫だよ」と励ましていました。
しかし、声をかけるたびに、繊細なつぼみの顔はますますこわばり、怒り出してしまうことさえありました。

 

「どうして、こんなに敏感になってしまったんだろう…」
不安と焦りが交錯し、励ますたびに自己嫌悪に陥る日々。

 

「私の声かけは正しいのかな…」
「つぼみをますます傷つけてしまっているんじゃないか…」

 

このときの私はまだ、つぼみの反応がただの”気にしすぎ”ではなく、感覚過敏のサインかもしれないと気づけずにいました。

 

 

 

\行き渋り対応は今すぐが鉄則!/
繊細ちゃんの行き渋り
逆効果な言葉、心と脳を強くする言葉
▼無料ダウンロードはこちらをクリック▼

 

3.ココロファインダーで分かった、“安心”が感覚過敏を和らげるカギ

 

8月、不安と焦りの中で、眠れぬ夜が続き、「何かできることはないか」と必死に情報を探していた私に、おうちでわが子の脳を伸ばす「発達科学コミュニケーション」(以下、発コミュ)との出会いが訪れました。

 

脳科学に基づいたコミュニケーションで、脳は育てられる。
発コミュを知った瞬間、私の中にひとすじの光が差し込みました。

 

「娘のことを理解できる!」
「私の関わり方を変えれば、娘はまた笑顔を取り戻せるかもしれない」
そう思い、迷わず受講を決意したのです。

 

​​受講して分かったのは、つぼみが気にしすぎているとばかり思っていたことが、実は「感覚過敏」による反応だったということです。
そして、このとき初めて私は「感覚過敏」という言葉を知りました。

 

感覚過敏とは、多くの人が気にならない感覚刺激に対して、過剰に敏感に反応する状態のことをいいます。

 

繊細な子どもは、音、光、匂い、触覚、味覚などの刺激を、人一倍敏感にキャッチする特性があります。

 

しかも、不安やストレスが強いときには、その刺激は何倍にも感じられ、日常生活に支障をきたしてしまうこともあるのです。

 

繊細なつぼみの場合も、お友達トラブルをきっかけにストレスが高まり、学校でのさまざまな刺激が、強く感じられるようになりました。
その結果、学校がどんどん辛い場所になっていったのです。

 

「気にしすぎではなかったんだ」
「本当に辛くて、必死に訴えていたんだ」

 

これまで励ましのつもりでかけていた言葉が、繊細なつぼみにとっては分かってもらえない辛さとなって追い詰めていたのだと、ようやく気づくことができました。

 

そして、つぼみの心の状態を客観的に理解するために、心のコンディションと脳の育て方がわかる「ココロファインダー」というツールを使って、分析してもらいました。

 

このツールは、普段は見えにくい子どもの心のコンディションをグラフなどで分かりやすく“見える化”するものです。

 

親子の愛着関係、ストレスコントロール力、心のブレーキ・アクセル、そして適応力。
これらは どれも子どもの行動を支える土台の力ですが、実は“育てるべき順番”があります。

 

どの力を、どんな順番で育てていけば行動できるようになるのかを分析することで、わが子専用の「脳の育て方」が分かるのです。

 

そして、なぜ「行動」させることが重要なのか?
それは、脳は「行動することで育つ」からです。

 

 

分析の結果、すべての数値が低く無気力状態。
そして、親子の信頼と安心の関係から育まれる「親子の愛着」がとても低く、この土台が不安定なために、ストレスコントロールが難しくなり、感覚過敏の症状が出ていることがわかりました。

 

心の土台である親子の愛着がしっかり築かれていると、「何があっても大丈夫」と思えるようになり、どんなストレスも自分の力で乗り越えていくことができます。

 

そして、ストレスでいっぱいになっている脳に、安心できる関わりを重ねていくことで、少しずつストレスが減り、感覚過敏の症状も落ち着いていくということを知りました。

 

私の関わり方を変えることで、つぼみのストレスを和らげられる。
そして、辛い感覚過敏も改善できる。
「私にできることがある!」
そう思えた瞬間、胸の奥に希望の光が灯りました。

 

 

4.安心を届ける関わり方で、感覚過敏は和らぐ

 

ストレスでいっぱいになっている繊細なつぼみの脳を落ち着かせるために、つぼみが安心できる親子の関わり方に変えていきました。

 

◆否定や指示はゼロ!ありのままを肯定

 

発コミュを学び始めてまず行ったことは、娘のできていることを伝えて肯定することでした。

 

今までは、つい「〜できてないよ」「早く〜して」と否定や指示の言葉が多くなっていましたが、それでは繊細なつぼみの脳に安心を届けることはできません。

 

だけど学校に行かずに1日中パジャマ姿でゲームやYouTube。
肯定するポイントなんてない…と思っていた私。

 

肯定は何かできた時にするものではなく、好ましくない行動以外すべて肯定ポイントだと教えてもらいました。

 

「おはよ〜!起きてきたんだね」
「美味しそうにご飯食べてるね」
「トイレ行ったんだ」
「お風呂入ってさっぱりしたね」

 

と、当たり前にできていることでも、言葉にして伝えることで「できてるよ〜」と脳に教えてあげることができます。

 

子どももママがちゃんと見ていてくれることで安心でき、無意識にやっていることでも「私できてる!」と脳に安心の記憶を積み重ねることができるのです。

 

◆明るく楽しいママの雰囲気

 

・鼻歌を歌いながら家事をする
・目が合ったらにっこり笑顔
・話しかける時は笑顔と優しい声で

 

ママが機嫌よく過ごしているだけで、繊細な子どもは「ここに居ていいんだ」と肯定されているような気分になります。

 

◆励まさずに受け止める

 

感覚過敏の症状を「気にしすぎ」だと思っていた私ですが、本当に辛い感覚に襲われていることを理解した後は、励ますことはやめ、その気持ちをただ受け止めるようにしました。

 

「そうなんだね」
「そっか、そう感じたんだね」
そんなふうに、肯定も否定もせず、余計に注目することもやめました。

 

なぜなら、注目することで不快に感じる不安な気持ちがより強くなり、光や音、触れられる刺激がさらに苦しく感じられてしまうからです。

 

励ますことを手放し、ありのままを受け止めるようになったことで、「分かってもらえない」というつぼみの辛さは、「ママは分かってくれる」という安心感へと変わっていきました。

 

そのような関わりを続けていくと、1ヶ月ほどでつぼみに変化が起きてきました。
笑顔で過ごすことが多くなり、私との会話が増え、家の中では元気に過ごせるようになってきたのです。
外でも「うるさい」と言うことがなくなり、電車に乗ったり外食もできるようになりました。

 

これは、親子の愛着が強くなり、脳が安心モードになってストレスコントロールができるようになったから。

 

11月、肯定的な関わりを続けることで、つぼみは学校へも少しづつ足が向くようになってきました。

 

 

これは、その時のココロファインダーです。
安心を届ける関わり方をすることで、親子の愛着が整い、ストレスコントロールがぐんと伸びているのが分かります。

 

しかし、教室の「うるさい」という感覚はまだ残っていました。
それは、学校での辛い記憶が強く残り、つぼみにとって安心できる場所ではなく、不安が強かったからです。

 

そのため、イヤーマフをして教室で過ごすことをしていました。
少しでも刺激を和らげ、安心できるようにするためです。

 

親子の愛着が整っていても、安心の範囲から外れてしまうと、不安や緊張が強くなり、途端に感覚過敏は強くなってしまいます。

 

しかし、学校での楽しかった記憶を積み重ねていくうちに、イヤーマフをすることがなくなっていきました。
辛い場所という記憶が和らぎ、学校が次第に安心して過ごせる場所へと変わっていったからです。

 

 

5.繊細さを強みに変えて進む未来

 

11月、もっと学びを深めたいと、発コミュの基礎講座から、Nicotto講座へとステップアップしました。

 

基礎講座では、脳の仕組みを通して親子のコミュニケーションの基礎を学び、Nicotto講座では、その学びをさらに深めながら、日常の関わりに生かし、仲間とともに学び合いながら実践力を高めていくことができます。

 

 

これは、Nicotto講座での学びを深めて1ヶ月後のグラフです。

 

基礎講座の時点では、親子の愛着とストレスコントロール力は伸びていましたが、心のブレーキが外せずに、1歩踏み出す力が中々育ちにくい状態でした。

 

しかし、このグラフを見ると、心のブレーキの数値がぐんと上がり、続いてその後の数値も一緒に伸びているのが分かります。

 

この頃になると、不安が強く食べたことのないものは食べようとしなかった繊細な娘が、「ちょっと食べてみよう!」と挑戦するようになりました。
また、今まで「この服はチクチクするから嫌だ」と言って着ようともしなかった服を、「着てみようかな」と着るようになったのです。

 

これは、ストレスコントロールができるようになって、心のブレーキが外れ「やってみよう」と一歩踏みだす力が育ってきたからです。

 

ココロファインダーに沿って、順番に心を育てていくことで、つぼみはどんどん行動できるようになっていきました。

 

感覚過敏とストレスは大きく影響し合っています。
だからこそ、安心の土台を整え、ストレスコントロールができるようになることがとても大切です。

 

子どもたちは、言葉にならないサインで「今、苦しいよ」「助けてほしいよ」と伝えています。

 

そのサインに、ママが気づき、正しく理解してあげること。
それが、子どもの安心と笑顔を取り戻す第一歩だと感じています。

 

繊細さを弱さではなく“強み”として活かせるように。
これからも、つぼみと一緒に心の成長を楽しんでいきたいと思います。

 

 

\15の質問でわかる”繊細レベル”チェック付き/
親子の関わり方を変えるだけで劇的変化!
繊細すぎて力を発揮できない子の
強い脳の育て方
▼無料ダウンロードはこちらをクリック▼

 

執筆者:なかたに のぞみ
発達科学コミュニケーション

タイトルとURLをコピーしました