失敗を人のせいにする繊細な子が素直になった脳を落ち着かせるママの関わり

「ママのせいでうまくいかなかった!」「ママが言ったからでしょ!」そんなふうに、何か失敗するたびに人のせいにする子に、反抗期?性格?と悩んでいませんか?この記事では、その裏にある繊細な子の脳のしくみと、ママにできる3つの対応法をお伝えします。
 

1.失敗をすぐに人のせいにする繊細な子

 

「ママの言い方が悪い!」

「ママが言わなかったから負けた!」

わが家の繊細な娘(通称:ミカ)が年長の頃、よくそんな言葉を使っていました。

 

そんなふうに、都合が悪くなるとすぐに人のせいにするわが子に、モヤモヤ…イライラ…するのは私だけでしょうか?

 

私は、「え?ママ何もしてないけど?」とつい言い返したり、「そんな言い方しないで」と言い聞かせたり、何とか人のせいにすることをやめさせようとしていました。

 

けれど、これは”ママへの反抗”でも”ミカの性格”でもなかったんです。

 

 
 
 
 
 

2.「ママのせい!」の裏にある繊細な子の脳のしくみ

 

実は、「ママのせい!」と人のせいにしてしまうのは、失敗したり咄嗟に感情が大きく揺れた時に、繊細な子の脳が情報をすぐに処理しきれていないだけなのです。

 

繊細な子は、人の反応や評価にすごく敏感です。

「失敗したらどうしよう」

「うまくできなかったら怒られるかも」

と、日々の生活の中でたくさんの不安や緊張を感じながら過ごしています。

 

だからこそ、何かがうまくいかなかった時、その大きな感情エネルギーを自分ですぐ切り替えることがまだ難しいのです。

「悔しい」

「悲しい」

「どうしたらいいかわからない」

そんなとき、いちばん近くにいるママに感情の矛先が向いてしまう・・

それが人のせいにするという行動になって表れているだけでした。

 
 
 
 
 
 

3.繊細な子の脳が落ち着く3つのアプローチ

 

感情のエネルギーをぶつけている状態のときは、どんな言葉も届きません。

ママの言い聞かせたり、なだめたりは火に油を注ぐだけの逆効果になってしまいます。

 

だからこそ必要なのは、繊細な子の脳が落ち着く関わり方です。

繊細な子が安心できて、自分の気持ちを少しずつ言葉にできるようになる、3つのアプローチをご紹介します。

 

① 気持ちを一旦お預かり

 

「そうなんだね」

「そっかー」

否定も肯定もせず、気持ちだけをそっと受け止める返事を心がけましょう。

 

怒りや悔しさの感情が落ち着くまで、アドバイスせず受け止めるだけで、自然と感情を自分で整理できるようになっていきます。

 

② 過程に注目した声かけ

 

うまくできたから褒めるのではなく、

「やろうとしていること」「がんばっている姿」に注目して声をかけましょう。

 

繊細な子は完璧を目指し頑張ってしまい、できなかった自分に自信を失ってしまいます。

「頑張ってたの、ママ見てたよ」

「最後までやろうとしたんだね」

こうした過程に注目した声かけが、”失敗=ダメじゃない”という極端な捉え方が緩和されます。

 

 
 
 
 
 

③ ママの“失敗”を見せてあげる

 

子どもに「失敗しても大丈夫」と伝えるだけでなく、ママ自身が失敗する姿を見せてあげることも、とても大切です。

「ママも今日、うっかりしちゃった~!」

「失敗しちゃったけど、また頑張るね」

そんな姿を見せることで、繊細な子は”失敗=恥ずかしいことじゃない”と学び、柔軟な考え方ができるようになっていきます。

 

4.ママが変われば子どもも変わる親子の関わり

 

「ママのせい!」は、ママに反抗しているわけでも、わざと嫌なことを言っているわけでもありません。

 

繊細な子が、自分でもどうしていいかわからない気持ちをいちばん安心できるママに向けているSOSなんです。

 

わが家の娘も「この子は気持ちの整理の仕方がまだわからないんだ」と私が受け止められるようになり、関わりを変えたことで、失敗しても人のせいにすることはなくなりました。

 

ママの声かけで、子どもが安心して自分の気持ちと向き合えるようになれば、感情をぶつける姿も、少しずつ変わっていきます。

 

「完璧じゃなくていい」親子で少し見方を変えてみることで「ま、いっか」と思える余裕ができますよ。

 

 
 
 
 
 
 
執筆者:やまさき うみ
発達科学コミュニケーショントレーナー
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