さて今日は
「今では一人前のトレーナの私の
黒歴史(後編)」
についてです。
前回、黒歴史(前編)を
お送りしました。
大変好評をいただき、
「涙が出ました」
「私と一緒です」
「勇気をもらいました」
とコメントもたくさんいただきました。
今日は、
息子が起立性調節障害を発症してからの
私の黒歴史です^^;
このころの延長線上に
今の私がいます。
皆さんの参考になったり、
私もできるかも、
と思っていただければ幸いです。
さて、
息子は中学1年の冬休み明けの
実力テストを受けた翌日、
起立性調節障害を発症しました。
冬休み中も
お風呂上りに意識を失うような
転倒を2度繰り返し、
「おかしいぞ」と思っていましたが、
私も思春期の頃は立ちくらみを
良く起こしていたので、
その類かなくらいに思っていました。
でも、3学期初日のテストの翌日、
早朝4時に息子が寝室にやってきて
「気持ち悪い」と嘔吐しました。
何事かと驚いて、
その日は欠席させましたが、
それから昼過ぎまで意識がない状態。
「まあ、体調が悪いから仕方ないか」
とその日は見守りながら、
午後から元気になった息子に安心
していました。
夜になると、
翌日の準備をして、
「明日は行けそう」と言い、
私もそのことを疑いもしませんでした。
ところがその翌日も
腹痛と朝起きられない症状…
それから数日間、
朝になると腹痛頭痛、意識混濁…
そんな毎日がやってきたのです。
3日目くらいに見かねた夫が
無理に起こして
車で連れていきました。
しぶしぶ息子は連れていかれましたが、
校門の前で嘔吐、そのまま夫の職場に
つれていかれました。
その報告を受けた私は
「何が起こっているの?」
底知れぬ恐怖を抱いたのはこの時です。
それからも、無理に起こそうとしては
起きない息子の姿に落胆し、
そんな日が1週間、2週間と続くと
それは絶望にかわりました。
頭の中は、
何が起こっているか分からない不安、
出席日数と内申点のことで
ぐるぐると不安が渦巻きます。
起立性調節障害と診断されてからも、
インターネットや本の情報の通り、
朝、カーテンを全開にし、
身体を起こしてはクッションを使って
座らせて、目の前15センチの距離で
光を当て、大好きな洋楽を爆音で
流します。
それでも息子は昼すぎまで
目を覚ましませんでした。
朝、かすかな意識の中、薬を飲ませ、
血圧を測り、2リットルの水と
濃い味付けの朝ごはんを準備し、
鉄分やタンパク質も気にしながら
日々を過ごしました。
夕方になると一緒にウォーキングし、
なんとしてでも回復させるんだ、
学校に戻すんだと躍起になっていました。
必ず前日には律儀に明日の学校の
準備をするのですが、
やっぱり起きられない息子。

コロナ禍でリモート授業があったので、
10時くらいには無理に起こし、
椅子に座らせ教室とつなぎました。
息子は集中できない様子で授業を
聞きながら、授業が終わると
トイレに駆け込む生活でした。
カウンセリングも学校のものと
もうひとつ別のものを利用し、
メンタルトレーニングの
オンライン教室にも申し込みます。
夫は夫で、効果のありそうな
薬をたくさん試しました。
家は暗い雰囲気だったに違いありません。
そんな日が1か月半ほど続き、
息子の腹痛や朝起きられない様子をみて、
こんなことに意味はないことに
気づくようになります。
「もう、人生終わりだ…」
そんな風に感じたのもこのころでした。
それからは、
もう好きなだけ寝かせ、
起きてくると他愛もない話をし、
「好きなことだけして生きていく」
という息子の宣言を受け入れ、
そんな息子の宣言に、
「もう私の望むような息子の未来は
やってこないのだ」
と思い知りました。
発症から2か月、
私の心はボロボロで
今まで生きてきた中で
一番つらい時期を過ごしました。
正直、一緒の家で24時間過ごすことに
しんどさを感じてもいました。
毎朝「こんなの夢ならいいのに」と
願いながら目を覚ます日々。
でも毎朝、その願いはもろくも
打ち砕かれるのでした。
ここからしばらくは、
毎日不安で不安で
気がどうにかなりそうでした。
でも、2~3か月間経って、
息子の体調が良くなっても
動き出さないのを知ると、
不思議で不思議で
どうとらえたらいいのか、
困惑しました。
そのあとはもう開き直りに
変わっていきました。
「もうこの子の好きなように
させよう!この子の笑顔が見たい!
生き生きと生きてくれれば、
私はそれで幸せ!」
そんな風に感じるようになるんです。
そうすると、
私が開き直ったころから、
息子が生き生きと活動し始めました。
ここから、
息子の牧場生活&彫刻生活が
始まります。
ここからが息子の飛躍的な成長の
始まりなのですが
その話はまた今度^^
こんな風に今は
「こうした方がいいですよ!」
「こうすればお子さんが回復しますよ」
と声高にいっている私ですが、
最初はみなさんと
同じように迷走し、
困惑し、絶望し、投げやりになり、
ボロボロだったんです。

そんな経験のもとに
今の私の活動があります。
適切なサポートにたどりつくまでに
時間をかけすぎた後悔。
良かれと思ってやったことが
知識がないがゆえに逆効果だった後悔。
現実との向き合い方を間違えて、
息子との生活を苦に感じてしまった後悔。
こんな後悔が私の原動力の
ひとつです。
私にしか伝えられないことが
たくさんあります。
だからこそ、少しでも多くの
途方に暮れている親子に
適切なサポートを届けたい!
そんな思いで活動しています。
今日はここまでです。


