さて今日は、
『「ゲームをやめられない」背景にある
“3つの誤解”を脳科学で解く』
というお話です。
「うちの子、ゲームばっかりしてて…」
「やめようって言っても、
逆ギレされてしまう」
そんなお悩み、ありませんか?
実は──
“ゲームをやめられない”のは、
意志が弱いからでも、
依存しているからでもありません。
脳の働きを知ると、「なぜそうなるのか」
がちゃんと見えてきます。
多くのママが抱えているのは、
次の3つの“誤解”です。
① 「ゲームは脳を壊す」
② 「やめさせないと依存になる」
③ 「放っておくともっと悪化する」
でも脳科学の視点から見ると、
どれも少し違うんです。
ゲームの刺激は“脳を壊す”のではなく、
報酬系という回路を活性化します。
この報酬系は「やる気」や「達成感」を
生み出す大切な回路。
学校での成功体験が少ない時期に、
または外の世界を拒絶している時期に、
ゲームで達成感を得ているのは、
脳がこれ以上自分を傷つけたくない
証拠なんです。
だから無理にやめさせようとしたり、
取り上げたりするのは、
実は逆効果です。
取り上げたのを機に
暴れたり、逆に無気力になったり…
そんな経験をしているママも多いはず。
強制的にやめさせようとすると、
脳は“ストレス回路”が過剰に働き、
余計に「ゲーム=安心の避難所」として
依存が強まります。
この時期は、
心の回復プロセスの中で
「快の刺激で自分を守る時期」
にあたります。
外の世界(学校や人間関係)での
ストレスが大きいほど、
脳は安全な快刺激にしばらく
滞在しようとします。
大事なのは、「やめさせる」よりも
“コントロールする力”を取り戻すこと。
安心・信頼・安全がそろってはじめて、
脳は「外の世界は大丈夫」
「やめて一歩踏み出そう」と
判断できます。

でもだからと言って、
放置するのはNG!
脳はゲームを逃避行動として使う側面も
ありますし、
いつも同じゲームではいつのまにか
脳が省エネモードでこなせるように
なります。
脳の成長は「活動量」がものをいうのに
省エネモードでは成長しにくくなります。
この時期にお子さんにとって必要なのは、
“ゲームを禁止する人”ではなく、
“安心して信頼できる人”。
一番身近な「外の世界」であるママが
「大丈夫、焦らなくていいよ」という
安心の態度でいることです。
そうすることで
「外の世界も捨てたもんじゃないよ」
とお子さんの脳に“安全信号”を灯します。
それが、回復の第一歩です。
そのために今日からできる対策を
2つお伝えします。
まず一つ目は
非言語情報で「肯定(安心)」を
伝えること。
お子さんのゲームやスマホの姿に
イライラしたり怒りのオーラを
出すのではなく、
そういうあなたもOK!
楽しそうで何より!
こんな雰囲気を醸し出してください。
ポイントは笑顔と声のトーンです。
ニコニコまではしなくても
「にやにや」できるくらいの
表情筋の緩み具合で過ごしましょう。

声のトーンはやや高めだとOK!
「ママご機嫌だな」
「俺のことで怒ってないな」
と伝わります。
それから2つ目、
ぜひお子さんの好きなことに
興味関心を示してください。
ゲームを毛嫌いするのは
ナンセンスでもったいない!
「どうしてこのゲーム好きなの?」
「どんなアイテム持ってんの?」
「そのアイテム
どうやってゲットしたの?」
と聞いてみること。
自分の好きなことにママが興味関心を
寄せてもらえるのはお子さんにとって
この上ない喜びです。
この問いが、子どもの自己理解を深め、
“ゲーム以外の世界にも興味を広げる力”
につながったりします。
お子さんとの会話のベースも
取り戻せますし、
しゃべらせることは脳の発達にも
もってこいです。
ぜひ今日からゲームを使って
脳の成長させる、
そんな視点で取り組んでみてくださいね。
今日はここまでです。


