癇癪を起こす前の原因を知ろう!
私は、以前、小学校の特別支援学級で特別支援士として勤務していました。
ある日の帰りの会のことです。
自閉症スペクトラム(ASD)のYくんが通院するためにお母様がお迎えにいらしゃいました。
勤務先の学級は、いつでも保護者が参観できるようになっていました。
(コロナ禍になってからはほとんどありませんが)
そのとき、Y君が癇癪を起こし始めました。
すると、後ろで見ていたY君のお母さんがツカツカとA君の前にきて
「Yくん!恥ずかしいからちゃんとしなさい!」
と怒鳴ってしまったんです!!
教室中がし~んとしたことは言うまでもありません。
Yくんの癇癪は余計に激しくなってしまいました。
Y君ママの気持ちもよくわかります。
みんなと同じように、静かに先生のお話を聞いてほしい。
親なら、誰でも思うことでしょう。
私もずっと思っていましたから。
でもね残念ながら癇癪を起こしている
Yくんに「ちゃんとしなさい!」は効果はないどころか
火に油を注いでしまうようなものです!
癇癪は脳のSOS!
自分の不安や苛立ちを癇癪で表現することが
習慣化してしまうことで
癇癪を起こす脳の回路がどんどん強固になってしまいます。
こうなってしまうと親子ともども、疲弊していまいます(泣)
癇癪が起きているとき、脳内では
緊急事態宣言が発令されたとイメージしてみてください!
もう、苦しいよ!早く助けてよ!!
そうSOSを出しているのです!
だから、なるべく癇癪を起こさない脳にしてあげたいのです。
予定の変更は前もって教えてあげよう!
癇癪がおきたときその前になにか、
キッカケがあったはずなんです。
Yくんの癇癪が落ち着いた時に
何が嫌だったの?何に困っていたの?
と質問することで、
Yくんが、帰りの会の順番が変わったことを不安に思っていることがわかりました。
ASDのお子さんは
先の見通しを持つのが苦手なために
予定が変更されることに不安を覚えることが多いです。
可能な限り
予定が変更になった時は
「〇〇が□□に変わったよ!」と教えてあげられるといいですね。
また、言葉の発達がゆっくりなお子さんには
お母さんがお子さんの感情を代弁してあげてくさいね。
そうすることで、自分の感情の言葉を知ることで
次第に、感情を言語化できるようになっていきます。