「明日学校いやだな〜」登校しぶりをする小1のお子さんはいませんか?
日曜日の夜になると「明日学校いやだな〜」「学校行きたくないな〜」と暗い声でつぶやくお子さんはいませんか?
小学生は元気に「行ってきまーす!」と登校するもの。私は勝手にそう考えていました。
不安が強い息子は、保育園の頃から「明日保育園いやだな〜」と言うことがありました。しかし、当時コロナ禍で保育園を休みがちだったので、そのことが原因かなと思っていました。
登園時は毎回涙ぐんでいて、先生に「お願いします!」と託す毎日でしたが、お迎えに行くと笑顔で遊んでいました。先生からも「すぐに泣き止んで楽しそうに過ごしてましたよ」と報告を受けていたので、そこまで深くは心配していませんでした。
小学生になれば、元気に登校するはず、大丈夫だろうと。
しかし、小1になっても「は〜、学校いやだな〜」「行きたくないな〜」と登校しぶりをするようになりました。
学校に行く時も涙目でバイバイをする毎日。
周りを見ると、同じ小1のお友達は楽しそうにおしゃべりしながら登校していて、「どうして息子はこうなんだろう…」という思いになってしまいました。
このままだと不登校になってしまうかもしれない。私の不安は大きくなっていきました。
どうして登校しぶりをするのか、まずはその理由を考えることにしました。
不安が強い小1の息子が登校しぶりをするわけ
不安が強い子が登校しぶりをするのは、初めてのことが苦手という特性が関係しています。
苦手にも関わらず、学校では初めてのことでも頑張らなくてはいけないので大きなストレスを抱えているのです。
実際に息子も初めてのことが苦手で、帰宅後は毎日ストレスMAXでした。
それなのに、そんなストレスMAXの息子に私は、
「宿題は?」
「明日の準備は?」
「お風呂は?」
「早く寝ないと起きられないよ」
あれもできてない、これもできてない!と口うるさく言っていたのです。
否定的な注目ばかりしたことで息子は自信を失い、さらに不安が強くなってしまいました。
この悪循環が登校しぶりにつながっていたのです。
息子の不安を解消し、自信を取り戻すためにしたことは、肯定的な注目を高めることです。
なぜなら、自分の行動を肯定されると、自信を持てるようになるからです。
私の関わり方が変わったことによって、息子は徐々に変化していきました。
では、肯定的な注目を高めるにはどうすればよいのか。次で具体的な対応方法をご紹介しますね。
登校しぶりを解消!今日からできる対応方法とは?
肯定的な注目とは、下記のような対応をすることです。
褒める
認める
同意する
笑顔を見せる
穏やかな声色で話す
私は、息子の不安が大きくなる寝る前と朝、特に意識して肯定的な関わりをしていきました。
① 「明日の朝ごはん何にしようか?」
夜寝る前に、明日の朝ごはんについて話すようにしました。「〇〇が食べたい」と言う息子に「いいね!ママも明日それにしようかな」など同意するようにします。
答えてくれない場合は、子どもが好きそうなもので「〇〇と〇〇どっちがいい?」など、選択肢をあげるとよいかもしれません。
楽しみな朝ごはんが待っている!と子どものテンションを上げてくれ、ポジティブな気持ちで眠れるようになります。
ここでの肯定のポイントは「同意」です。
お母さんが同意してくれることで、満足したり期待に繋がります。
② 穏やかに優しく「おはよう」、スキンシップを心がける
大きな声が苦手な子どもに「おはよー!」と元気よく言うのは逆効果。不機嫌になってしまう子も多いはずです。
「おはよう」と穏やかに優しく言って、ハグをしたり、背中をさすったりして徐々に身体と心を目覚めさせていきます。
ここでの肯定のポイントは「スキンシップ」です。
肌と肌のふれあいによって幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」が分泌され、安心感やリラックス感を高めることができます。
③ できていることに注目して、実況中継をする
朝はやることが多く時間もないので、「まだ食べてないの?」「着替えは?」「歯磨きは?」などと、ついついできていないことに注目してしまうのではないでしょうか。
私も、朝から口うるさくしていたら「うるさい!もうやだ」と息子に言われたことがありました。
そのため、あまり口うるさく言うことをやめて、
「ごはんモリモリ食べてるね」
「おー!もうパジャマ脱いだんだね」
「洋服決めたんだね、今日寒いからいいね!」
「もう歯磨きしてるんだね」
「早いねー!もう靴履いたね」
など、できていることに注目し、見たままを言う「実況中継」をするように心がけました。
ここでの肯定のポイントは「実況中継」で事実を伝えることです。
子どもは、自分で何ができているかを分かっていないことが多いのです。
当たり前のことができている時にお母さんが実況中継することによって、子ども本人に行動できていることを気づかせることができます。
そして、行動できたことに本人が気づき、自信につながっていきます。
この対応を始めた時は、息子は「当たり前じゃん」のような顔をしていて、喜ぶことはあまりなかったのですが、だんだんと朝の準備がスムーズになっていったのです!これには私も驚きました。息子に自信がたまっていき、行動につながったのだと思います。
寝る前と朝の関わり方を変えただけで、「学校いやだな」と言うことがなくなり、登校しぶりをしていた小1の息子は笑顔で学校に行けるようになりました。
登校しぶりは小学校という新しい環境で頑張る小1の子どもからのSOSです。
お母さんの関わり方が少し変わるだけで、きっと子どもの笑顔は戻ります。
肯定的な関わり方で、子どもに少しずつ自信を授けて笑顔を取り戻していきましょう!
<執筆者>
発達科学コミュニケーションアンバサダー
仲村まな