忙しい朝、子どもの着替えをいつまで手伝い続ければ良いの?
忙しい朝。家事に自分の支度とママのタスクは膨大。
自分のことでも忙しいのに、子どもが手伝わないと身支度できないと困ってしまいますよね。
私も4歳の息子が朝自分で着替えないことに悩まされ続けていました。
毎朝イライラ!朝の「ママやって」
当時の息子の口ぐせは「ママこっち来て」と「ママやって」。
パジャマを脱がすのも、服を選んで着させるのもすべてママが手伝わないといけません。
私は毎朝イライラしっぱなしで、「早く着替えて」「それくらい自分でやってよ!」を連発。
どうにか自分で着替えが出来るようになってほしいという思いから、「もう5歳になるんだからそろそろ自分で出来るようになってね」と、プレッシャーをかけ続けていました。
それでも一向に子どもが自分で動く気配はありませんでした。
自分で着替えない理由とは?
まずは、なぜ子どもは自分で着替えず、ママ頼りになってしまうのか、その原因を考えてみましょう。
考えられる理由としては、
・着替える作業自体に苦手意識がある(ボタンを留める、ジッパーをあげるなど苦手な行為がある)
・着替えの手順や方法がわからない
が挙げられます。
我が子は、ボタンやジッパーはむしろ喜んでやりたがるタイプで、保育園でも渡された服を着ることは出来ているということでした。
そこで、原因としては着替えの手順や方法が分からないのではないかと考えました。
理由が推察できれば、次は対策です。
対策といっても、朝の忙しい時間に手のかかることはできませんよね。
私が実際にやった簡単3Stepを紹介します。
お着替えの自立を叶える簡単3Step
Step1 選択肢を提示して、自分で決めることに慣れさせる
私がはじめにしたのは、子どもが自分で決める経験を増やすことです。
まずは上着、ズボン、靴下をそれぞれ2つずつ見せて、「どっちにする?」と聞いて選んでもらいました。
最初は迷って選ぶのに時間がかかっていたのですが、答えるまで待つことで段々とスピードアップ。
慣れてくると、私が服を出した途端に、「今日はこっちにする!」と自分で言うようになりました。
自分で選ぶことに慣れてきたら、自分で着替える練習です。
Step2 指示の出し方を具体的な作業に変える
大人は一言「着替えて」と言われたら、何をしなければならないかわかりますよね?
ただ、子どもは「着替えて」だけでは何をして良いのか理解できない可能性があります。
一口に「着替え」といっても、たくさんの行程が必要です。
我が家の場合、分解してみると以下のようになりました。
引き出しをあけて服を選ぶ
↓
服を引き出しから出す
↓
パジャマを脱ぐ
↓
服を着る
↓
箱から靴下を出す
↓
靴下をはく
まずは声かけを「着替えて」というざっくりとしたものではなく、「服をこの引き出しから選んで」「パジャマのズボンを脱いで」など明確に何をしたらよいか分かるように変えてみました。
このように指示を分かりやすくすることで、自分で動くことができるようになってきました。
ただ、このたくさんの行程を、子どもが集中力を持って最後まで一人でやるのは難しいもの。
服を取り出したのはいいけど、パジャマを脱ぐ前におもちゃに目がいってしまったなんてことは当たり前・・。
そこで大切なのが、行動しているときの”親の注目”です。
子どもがすすんで行動するためには、親が肯定してあげることが必要です。
自分で服が選べた、ズボンがはけた、など出来たら褒めるのはもちろん、行動している最中に、今していることを実況中継しました。
「今、服選んでるんだね」「ズボンに足が入ったね」といった具合です。
子どもは、ママがちゃんと見てくれていると思うと、安心してその行動が続けられ、さらに肯定されると自信が持てるのです。
Step3 一人でやってみる
何回か親と一緒にすべての行程をやってみると、だんだんと指示を出さなくても次の行動が出来るようになってきます。
そうなったらいよいよひとり立ちのチャンス。
親が見守っている状態で、指示なしで着替えに挑戦!
自信がついてきた頃には、「ぼく、一人でできるからママ見ないでね!」なんて言うように。
次第に特に声掛けしなくても、朝ごはんを食べ終えたら自分で服を選びに行くようになりました。
私はこの3ステップで朝の「ママやって」から解放されたのでした。
変化を焦らないで
注意したいのは、焦ってひとり立ちさせようとしないこと。
子どものコンディションは波が大きいです。昨日できたことが今日はできないことはよくあることですので、一喜一憂しないようにしてくださいね。
我が子も時々、「ママ、今日は着替え手伝って」と言ってくることがあります。
そんな時は、ちょっと疲れて甘えたいのかな?と考え、「自分でできるんだから自分でやりなよ」と突き放すのではなく、要望通りに手伝ってあげています。
それで満足するのか、大抵次の日にはいつも通り自分で着替えを済ませてくれています。
子どもの自立と朝の余裕を生み出す3ステップ、「ママやって」に悩まされている人はぜひ取り入れてみてくださいね。
<執筆者>
発達科学コミュニケーション アンバサダー
田川ななみ