園に到着してからお別れまでの長い道のり
何とか登園準備をして園に到着しても施設に入るまでの足取りが重かったり、車から降りようともしなかったり、教室前でしがみつかれたり、お別れするのに時間がかかっていませんか?
私の子どもも、子ども園についたものの、「行きたくない」「ママと一緒にいたい」と毎日のように言っていました。教室までの足取りは重く、教室についても荷物を置こうともせず、泣き始めました。毎日、玄関から教室入り口まで泣いている娘の背中を押して歩き、離れようとしない娘の指を1本1本はがしながら先生に引き渡していました。
自分でできる力をつけることが登園しぶりの解消につながる
ママから離れられずに登園を渋るのは、母子分離不安の特徴です。
母子分離不安とは、自分の安心できる対象と離れることに強い不安を感じ、その対象から離れられない状態をいいます。
入園するまでは、いつもママが近くにいて助けてくれた。
それなのに、入園してママと離れて生活するのは、頼れる人がいない中で過ごすことになり、ストレスがかかります。
分からないことを聞けなかったり、苦手なことをしなければいけなかったり、答え合わせをしたいのにする人がいなくて、常に頑張るしかなく、ストレスが強くなってしまいます。
だからこそ、こんな状態を抜け出すには、安心できる対象であるママから離れても大丈夫!と思える力をつけることが必要です。答え合わせをしなくても自分で考えて行動できるようにすれば登園しぶりはなくなっていくのです。
子どもの行動を認める声かけで、子どもの行動を肯定し続けて
子どもの行動を認めるには、まずは、共感!そして、実況中継&励ましで、行きたくないのに来れたことを肯定し続けます。
「行きたくない」と言われたら、「そうやんなぁ。それなのに、ここまで来れたなぁ。靴履き替えられたなぁ。あと少し歩くだけやなぁ。」と、気持ちを受けとめ、そんな気持ちの中でも準備をして園まで来たことを肯定します。
そして、自己選択!
鞄はどこに置く?
(朝の支度は)何からする?
タオルは自分でかける?ママがかける?
と、問いかけ自分で決めさせます。わがままを言わせているように思うでしょうが、自分で決めて行動させることで、「できる」と思わせていくのです。
声かけを変えれば子どもは必ず変わり出す
これを続けることで、重かった足取りがすこしずつ軽くなり、教室の前で時間をかけるだけに変わっていきました。
仕事があって、どうしても園に預けるしかなかったので、最後のお別れどきはスキンシップにも重きを置き、ギュウッと抱きしめたり、背中をさすったりして気持ちを整えるのを待ちました。
対応を変えてから2週間、娘は泣かずに教室に入ることが出来ました。
ママの声かけで子どもは変わります。声かけを少し変えるだけで、子どもは自分で「できる」と思えるようになります。少しずつ、声かけを変えてみませんか?
執筆者:桃奈やすこ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)