小学校2年生で時計が読めないのは、算数が苦手だからではありません。「時こくと時間」は脳の発達段階によって難しく感じやすい単元。この記事では、つまずく理由と日常の声かけで育てたい大切な土台をわかりやすく解説します。
2年生で時計が読めない子には“足りない土台”がある
小学2年生で時計が読めないわが子を見ると、
「理解力が足りないのかな」
「もっと練習させた方がいいのかな」
と心配になりますよね。
「理解力が足りないのかな」
「もっと練習させた方がいいのかな」
と心配になりますよね。
けれども実は、
時計が読めない=算数が苦手ではありません。
時計が読めない=算数が苦手ではありません。
多くの場合、時計を理解するための“脳の土台”が、
未発達なだけなのです。
未発達なだけなのです。
時計は、数字を読むだけの学習ではありません。
目に見えない「時間」という概念を、
針や数字を使って読み取る、実はとても高度な学習です。
目に見えない「時間」という概念を、
針や数字を使って読み取る、実はとても高度な学習です。
「時こくと時間」は2年生には負担が大きい学習
「時こくと時間」は、生活に欠かせない大切な内容です。
でも実はこの単元、
2年生の脳の発達段階では、
かなり処理の負担が大きい と言われています。
2年生の脳の発達段階では、
かなり処理の負担が大きい と言われています。
時計を読むとき、子どもは同時に、
・数字を読む
・長い針と短い針を見分ける
・針の位置から意味を考える
・「何時」「何分」という言葉を理解する
・長い針と短い針を見分ける
・針の位置から意味を考える
・「何時」「何分」という言葉を理解する
これらを一気に処理しています。

大人にとっては当たり前でも、
子どもにとってはフル稼働状態。
子どもにとってはフル稼働状態。
だから「わからない」「混乱する」のは、
努力不足ではなく脳がまだ追いついていないだけなのです。
努力不足ではなく脳がまだ追いついていないだけなのです。
「小2の子が時計でつまずきやすい2つの理由
さらに、今の子どもたちには
時計を難しく感じやすい背景があります。
時計を難しく感じやすい背景があります。
●理由①:時計を見る体験が少ない
デジタル時計やタイマーが中心の生活で、
「時計を見て判断する経験」が圧倒的に不足しています。
そのため、
時計=行動を決める道具
という感覚が育ちにくいのです。
「時計を見て判断する経験」が圧倒的に不足しています。
そのため、
時計=行動を決める道具
という感覚が育ちにくいのです。
●理由②:日本語の特性で混乱しやすい
「3分」と「3分間」。
同じ言葉でも意味が変わる日本語は、
子どもにとってとてもややこしいもの。
同じ言葉でも意味が変わる日本語は、
子どもにとってとてもややこしいもの。
ここが整理されていないと、
時計の学習は一気に難しくなります。
時計の学習は一気に難しくなります。
ですから私が塾講師をしていた時は、
塾では時計の勉強はせずに、
塾では時計の勉強はせずに、
おうちでのかかわり方を
少し変えてもらうようにお願いしていました。
少し変えてもらうようにお願いしていました。
2年生のうちに算数キライ!を解消する方法はコチラ▼
時計が読める子に育てるママのかかわり方
では、ママは何をすればいいのでしょうか。
答えはとてもシンプル。
教えるより、体験を増やすことです。
答えはとてもシンプル。
教えるより、体験を増やすことです。
① 時計を見る体験を日常に増やす
「今、何時かな?」
「あと何分で出るんだっけ?」
正解を言わせなくてOK。
聞くだけでOK。
時計を見る回数が増えるだけで、
脳の中に少しずつ土台ができていきます。
「今、何時かな?」
「あと何分で出るんだっけ?」
正解を言わせなくてOK。
聞くだけでOK。
時計を見る回数が増えるだけで、
脳の中に少しずつ土台ができていきます。
② “説明”せず、言葉をそっと添える
「3分“間”のときも、3分って言うんだね」
「長さの3分と、時こくの3分、同じ言葉だね」
解説はいりません。
つぶやくように伝えるだけで十分です。
脳は、さりげない言語化で
少しずつ整理されていきます。
「3分“間”のときも、3分って言うんだね」
「長さの3分と、時こくの3分、同じ言葉だね」
解説はいりません。
つぶやくように伝えるだけで十分です。
脳は、さりげない言語化で
少しずつ整理されていきます。
③ ママが先回りしすぎない
「はやく!」
「もう時間よ!」
この声かけが多いと、
子どもが自分で時計を見て考える機会を失ってしまいます。
「はやく!」
「もう時間よ!」
この声かけが多いと、
子どもが自分で時計を見て考える機会を失ってしまいます。

おすすめは、
「○時になったら出発するよ」と伝えたら、
あとは待つこと。
どうしても動けないときは、
「○時になったら出発するよ」と伝えたら、
あとは待つこと。
どうしても動けないときは、
✓「あと○分だよ」と予告
✓「まずは○○しよう」とやるべきことを具体的に伝える
これを繰り返すだけでOKです。
✓「まずは○○しよう」とやるべきことを具体的に伝える
これを繰り返すだけでOKです。
時計の学習は自立とセットにするとお得です!
もしも今、日常の時間管理をママが担っているのなら、
それを子ども自身に任せることで
きっとすぐに時計を読むことができるようになります。
それを子ども自身に任せることで
きっとすぐに時計を読むことができるようになります。
自分で管理させることで
時間に間に合わなかったとしても、叱る必要はありません。
時間に間に合わなかったとしても、叱る必要はありません。
「次はどうする?」と一緒に考えることで、
・時計を読む力
・時間を把握する力
・時間に合わせて行動する力
・時間を把握する力
・時間に合わせて行動する力
この3つが一度に育っていきます。
時計が読めないのは、
算数が苦手だからではありません。
脳の土台を育てている途中なだけ。
算数が苦手だからではありません。
脳の土台を育てている途中なだけ。
時計の学習は、机の上だけで教えるよりも
楽しい生活の中に少しずつ散りばめることで、
楽しい生活の中に少しずつ散りばめることで、
時間の見通しを立てて行動する力
(生活面での”自立”を支える力)も同時につくのでお得です!
(生活面での”自立”を支える力)も同時につくのでお得です!

2年生の時には心配していた元塾生のママたちもみなさん、
4年生になるころには
4年生になるころには
「いつの間にか時計が読めるようになってました!」
と笑っていましたから焦らなくて大丈夫!
と笑っていましたから焦らなくて大丈夫!
わが子のペースで、
時間と仲よくなっていきましょう。
時間と仲よくなっていきましょう。






