算数が苦手な子は見るのが苦手
・問題文を読むことが苦手
・黒板や教科書、ドリルなどを書き写すことが苦手
・文字、数字を書くと形が崩れる
・数字、かな文字、漢字を
覚えるのにとても時間がかかる
・定規、分度器、コンパスを
上手に使えない
私が塾で出会った
算数が苦手な子は共通して
こんな困りごとを抱えていました。
「よく見てね!」
「丁寧に書こうね!」
などと声をかけても、
ただ勉強量を増やしても、
効果がないどころかどんどん苦手意識が
大きくなり、
やる気がなくなるばかりでした。
算数が苦手な理由は子どもに
よって様々ですが、
その理由のひとつが、
“目と脳のチームワーク”が
うまくいっていないから。
「じっくり見る」という習慣がつけば
算数の「できる!」も増えていくのです。
だからといって、わざわざ
「見る力を育てるトレーニング」を
生活に中に取り入れるのは
現実的ではありませんね。
そこで、親子で楽しみながら
「見る力」を育てる方法
についてお伝えしますね。
算数の勉強でよく使う「見る力」
実は算数って、
「見る力」をたくさん使う教科なんです。
たとえば、
✔︎ ドリルに書かれた数字を正しく読み取る
✔︎ 問題文を読んでイメージする
✔︎ 図形を見て、頭の中でくるっと回転させてみる
これ全部、
目で見て→脳で処理する
という流れですよね。
この“見た情報を、
脳に正しく届ける力”が育っていないと、
そもそも問題の意味が
ピンとこなかったり、
考える前に「わからない…」と
あきらめてしまうことも。
これって、たとえるなら
テレビのリモコンを押してるのに、
テレビがうまく反応しないような
状態なんです。
ボタンを押しても、
「電波がちゃんと届いてない」と、
チャンネルは変わりませんよね。
それと同じで、
目で見た情報(問題文や数字など)が、
脳にちゃんと届いていなければ、
その先の「考える」「答える」
っていうステップに
進めなくなってしまうんです。
だから、 ちゃんと見てるはずなのに、
理解できない。
考えようとしても、頭に入ってこない。
という状態になるのです。
こういう場合、
「勉強が足りない!」って焦るよりも、
目と脳のチームワークを
整えてあげることが、
とっても大事なんです。
見る力の土台を育てる ママとのコミュニケーション
このあと具体的な方法をいくつか
ご紹介しますが、
その前に必ず
おうちでやってほしいことを
先にお伝えします。
それは、おうちで
ママとのコミュニケーションを
スムーズにすること!
ママが「ほら、見て!」と
言ったことに対して
「何?どれ?どうしたの?」
とワクワクした気持ちで
注意を向けることができる。
そんな
関係性をつくるということです!
ママはいつも楽しい提案を
してくれる。
そう思っている子は
ママの言葉を
素直にきいてくれますから。
「よーく見てね!」
「どこにあるか探してね!」
「何が違う?」
そんな問いかけに対して、
楽しいクイズ問題に
チャレンジするような気持ちで
見ることに集中するようになります。
このファーストステップを飛ばすと
上手くいきませんので
忘れないでくださいね。
そのためには、
ママはいつでも子どもの行動を
肯定的に見守り、
「できていること」を見つけて
認めてあげる。
それだけを心がければOKです!
そうやって親子で楽しめる雰囲気が
つくれるようになったら、
時間があるときに、
少し意図的に見る力を育てる
遊びを取り入れてみるといいですね。
楽しいから育つ!見る力を育てる遊び3選
◆間違い探し
雑誌や絵本を活用したり、
おうちの中の家具の配置を少し変えてみて
「どこが変わったでしょう?」
なんて、クイズを出し合うのも楽しいですね
◆お手本を真似る
お手本を見ながら工作したり
ブロックを組み立てたりする。
お料理をしながらママと同じように
盛り付けてみて!というのもgood!
◆文字・数字探し
新聞や本の中から
ある特定の文字や数字を
時間内にいくつ見つけられるか
を競う。
お出かけ前に
「今日は数字の2を見つけよう!」
などと、ルールを決めておくと、
目的地に着くまでの道中も楽しめますよ!
ママが遊び心を持って
子どもと一緒に楽しむことで
楽しみながら周囲を注意深く
見るようになり、
見る力の土台が育ちます。
ぜひやってみてくださいね^^
執筆者:草なぎりみ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)