朝の忙しい時間に、「早く着替えて!」
と何度も声をかけても動かないお子さんに、
イライラしてしまうことありませんか?
境界知能のお子さんにとって「着替える」という行動を引き出すには
少し工夫が必要です。
この記事では、お子さんのやる気を引き出し、
スムーズに着替えができるようになる問いかけのコツをお伝えします。
なぜ着替えが進まないの?
まず、なぜ境界知能のお子さんが着替えに時間がかかるのかを考えてみましょう。
以下のような理由が隠れていることがあります。
-
行動を切り替えるのが苦手
遊んでいる最中やテレビを見ているときなど、
現在の活動から「着替える」という新しい行動に移るのが
難しいことがあります。 -
次のステップが曖昧
着替えの手順を頭の中で整理するのが難しい場合、
何から始めていいのか分からず動けないことがあります。 -
着替える理由がわからない
「なぜ着替えなきゃいけないの?」という疑問を持ちながら、
それを表現できないまま動けなくなることがあります。
やる気を引き出す3つの問いかけ
境界知能のお子さんが着替えるためには、
「やる気」を引き出す声かけが重要です。
ただ「早く着替えなさい!」と命令するのではなく、
以下のような問いかけをすることで、
お子さんの気持ちを前向きに動かすことができます。
1. 「どっちの服にする?」と選ばせる
選択肢を与えることで、お子さんが主体的に行動できるようになります。
たとえば、「今日は青いシャツと赤いシャツ、どっちがいい?」と聞くだけで、
楽しみながら行動に移れることがあります。
- なぜ効果的?
「自分で選んだ」という感覚が生まれることで、
着替えることに意欲が湧きます。
2. 「何分で着替えられるかな?」とゲーム感覚にする
「これを着るのに、何分かかると思う?」と声をかけて、時間を測ってみましょう。「3分で着替えられるかな?ママと競争だ!」と言えば、
お子さんのやる気スイッチが入ることがあります。
- なぜ効果的?
ゲーム感覚で楽しく進めることで、
着替えが「面倒な作業」から「楽しいチャレンジ」に変わります。
3. 「着替えたら何しようか?」と次の楽しみを提案する
着替えた後に楽しいことが待っていると、お子さんは次の行動に移りやすくなります。「着替えたら、今日は公園で遊ぼうか?」や
「その服、幼稚園で先生に見せたらきっと褒められるね!」など、
具体的な楽しみを伝えてあげましょう。
- なぜ効果的?
「着替える意味」が明確になることで、
目的意識を持って行動できるようになります。
実際のエピソード:「ゲーム感覚でスムーズに着替え!」
年長知的グレーゾーンの男の子のお子さんがいる受講生さんから
いただいたエピソードをご紹介します。
「朝、なかなか着替えなくて困っていた息子に、
『このズボン、2分で履けるかな?』と声をかけてみたんです。
すると、突然『できるよ!』とやる気を出して、自分から着替え始めました。
それからは毎朝、『次はシャツ何秒で着る?』と聞くと、
楽しそうに競争しています。
年少の時からずっとお着替えバトルになっていたのに
松下先生に言われた声かけにしたら、
その日からさっと着替えるようになりました!
講座を受講してよかったです」
この方法を続けたことで、
今ではお子さんは着替えが苦手ではなくなり、
自分から「今日はこの服にする!30秒で着る!」と
言うようになったそうです。
とっても嬉しい報告をいただきました。
境界知能のお子さんに必要な「自信」と「安心感」
境界知能のお子さんにとって、着替えはただの作業ではなく、
自分のペースや理解を必要とする行動です。
焦らせるよりも、「楽しい」「できた!」という気持ちを
たくさん積み重ねることで、自信を持って行動できるようになります。
お母さんの声かけが、お子さんの自信を育てる大きな力になりますよ。
「なかなか着替えない!」という困りごとは、
ちょっとした声かけの工夫で解決できることがあります。
「どっちがいい?」「何分でできるかな?」といった
楽しい問いかけを取り入れて、
ぜひ親子で朝の時間をもっとスムーズで楽しいものにしてみてください。
お母さんの言葉がけが変われば子どもは劇的に変化します。
焦らず、一歩ずつ進んでいきましょう!