怒る感情の裏側に隠れた感情があることをご存じですか?ゲームで負けると怒る子どもの隠れた感情を、ママが代わりに言葉にしてみてください。ママが子どもの心に寄り添うことで心のコントロールができるようになりますよ。
1.負けると怒る子どもが感情を爆発させるワケ
楽しく遊んでいたはずなのに、勝ち負けが決まった瞬間わが子の表情が一変!悔しそうに顔をしかめて怒りがこみ上げてくるのが分かります。
そして、物を投げたり、ふてくされたり、家族に八つ当たりしたり…。
こんなふうに怒る子どもの姿を見ると、「なんでそんなに怒るの?」「楽しく遊んでいたのに…。」と戸惑ってしまいますよね。

実はこの怒りの裏には、「負けたくなかった」「もっと上手にできるはずだった」「くやしい!」という気持ちが隠れています。
子どもはこうした感情を上手に言葉にすることができないので、怒ることで気持ちを表現していることがあるのです。
だからこそ、「うちの子は怒りっぽい」と決めつけるのではなく、そこには隠れた感情があることを理解してあげてほしいと思います。
2.心のコントロールが利かない時に声ををかけるのは逆効果
ゲームで負けて怒る子どもの姿を見ると、そんなことで怒るなんて…という気持ちから、落ち着かせようとして「ゲームで怒らないで!」「落ち着いて!」といった声をかけてしまっていませんか?
この言葉は逆効果になってしまうことがあります。

怒りのピーク時、感情をコントロールする脳の部分は興奮状態となるため心のコントロールが利きにくくなります。
とくに、感情をコントロールする脳の部分に苦手さを持つ注意欠陥多動性障害(ADHD)の傾向の子どもは、負けた時の嫌な記憶や感情が湧き上がり脳が興奮状態となりやすいです。
そのため、いくら冷静な言葉をかけても怒りの感情のコントロールができなくなってすぐ怒ってしまうのです。
それどころか「わかってくれない!」「否定された!」と感じてしまい、余計に怒りの感情がヒートアップしてしまうのです。
3.ママと楽しく遊んで記憶がアップデートされるゲーム時間
ゲームに負けて怒りの感情のコントロールが難しい時に、我が家で上手くいった子どもへの対応をお伝えしますね。
まずは隠れた気持ちを受け止める言葉かけを子どもにしてください。
例えば、「くやしかったんだね」「勝ちたかったんだね」「うまくいかなくて、もどかしかったよね」と、子どもの気持ちを言葉にしてあげます。
すると、子どもは「ママはちゃんと分かってくれている」と思い、少しずつ落ち着いてきます。
また、代わりに言ってくれた言葉を聞くことでその時の感情の名前を覚えていきます。
同じ気持ちを経験した時に感情を言葉にできると心のコントロールができるようになるので怒りにくくなっていきます。

言葉にすることで落ち着けたら、そのあとは負けた時の良い行動をママがお手本となって子どもに見せてあげましょう!
負けた時に怒る子どもは、「負ける=嫌なこと」というネガティブな記憶を持っています。
そこで、「ママと楽しく遊んで記憶をアップデートする」時間を作ることをお勧めします。
方法は、わざとママが負けて子どもには勝つ経験をさせること!その時に、ママが負けた時の好ましい対応を見せます。
勝った相手に「悔しいけど、面白かったね!」「負けちゃったけど、次は勝つぞー」と笑顔で言って見たり、ポジティブな言葉を言って『負けても楽しい!』を強調しましょう。
「負けても楽しい!」というママの言動を見せていくことで、少しずつ負けた時の好ましい対応を学んでいきます。
だんだん「負ける=嫌なこと」ではなく、「負けても楽しい!」「次は頑張ろう」という気持ちへと変わっていきますよ。
執筆者:高田さおり
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
ゲームに負けて怒るお子さん、実は日常生活のいろんな場面でも怒っていて、困っていることはないですか?どうすればいいのかわからず、そのままにしていると、さらに怒りっぽさが増してしまうことも。メルマガでは、怒りっぽい子への声かけのコツや、感情を落ち着かせる具体的な方法をお伝えしています。無料で登録できますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。