ADHDタイプのすぐに怒る子の対応に困っていて、薬に頼った方がいいの?と悩んでいるママへ。薬に頼らなくても解決できる方法があるかもしれません!些細なことで怒らない子どもに成長させることができたママの関わり方を紹介します。
1.怒りっぽさの裏にある背景と子どもだけを責めてはいけない理由
私は長年、些細なことですぐに怒る我が子に困り果てていました。
「子ども自身に問題があるの?」
「私の育て方、関わり方が間違っていたの?」
「どうすれば落ち着くの?」
と不安になっては悩んでいましたが、解決策はなかなか見つかりませんでした。
子どもがすぐに怒ってしまう背景には、発達障害の特性が影響している場合があります。

例えば、注意欠陥多動性障害(ADHD)の子どもは、感情のコントロールをする脳のエリアに苦手さがあるため、カッとなりやすく衝動的な怒りを抑えることが難しいことがあります。
自閉スペクトラム症(ASD)の子どもは、こだわっていることが自分の思う通りに進まなかったときなどに強いストレスを感じ怒りとして表れることがあります。
さらに、言葉の遅れがある場合は、自分の思いや感じたことを適切に言葉で表現できずにその不満が怒りとして爆発してしまうこともあります。
また、発達障害の子どもはストレスを感じやすく、環境の影響や関わる人によっても変わってくることがあります。
ただ単に人との関わり方がわからない訳ではなく、その子どもがどんな状況に置かれているかによっても大きく左右されてしまうのです。
2.合わなかった内服薬が中止になってもADHDの特性は健在!
息子の些細なことですぐに怒る行動にどうしていいかわからず悩む中で、段々もしかしてこれは発達障害なのかな?と疑うようになり、病院に連れて行くことにしました。
先生とはわずか数分の会話で「ADHD」と診断されました。そのとき私は「これで対処法や関わり方がわかる!」「子どもの困り事から解放されるはず!」と期待しました。
ところが、実際にはそう簡単な話ではありませんでした。
家庭の様子や学校の先生への聞き取りをもとに始まったのは、息子への薬の処方だったからです。
服薬を続けても怒りっぽさは改善せず、むしろ薬の量が増えるほど問題行動も比例するように増えていきました。

そこで私は病院を変えてみることにしました。
新しい担当医は「今まで処方されていた薬が合っていないのでは?」と疑い、息子を丁寧に診てくれました。
結果として、これまで内服していたADHDのための薬は、息子には適していなかったことが判明。すべての薬を中止し、入院管理のもとで慎重に調整が行われました。
ADHDの対処として服薬を始めたのに、やめることになっただけなので、もちろんADHDの特性はなくなるわけでも改善したわけでもありません。
相変わらず些細なことで怒っている息子…。
その状況を見た私は、「この子を人に任せておくことはできない。」と感じました。
そして、薬に頼らず息子の状況を整えるために、一番身近な私にできることはないだろうか、ADHDの子どもへの良い関わり方を知る方法はないのだろうかと思い始めたのです。
3.薬だけでは改善しない!怒りっぽかったADHDキッズが変化したママの関わり方
息子のために何かできることはないかと夜な夜なネットで情報を探し、たどり着いたのが発達科学コミュニケーション!
すぐに基礎講座を受講すると、私がこれまでしてこなかった「肯定的な関わり」を学びました。そして、肯定的な関わりにはいくつもの関わり方があることを知りました。
その肯定の中でもわが家でとくに効果が見られたのは「実況中継」です。
これは子どもの行動をそのまま言葉にして伝えるという関わり方です。
「きれいに食べたね。ありがとうね。」
「ゲームしているんだね。楽しんでるね。」
「お風呂に入ったんだね。」
このような声かけで、子どもは自分の行動を受け入れられていると感じるようになるので、心から安心できるようになります。
息子は「実況中継」の声かけを続けることで、約3週間後には「なんで急に怒ったの?」「質問に答えただけなのに逆ギレされた!!」と感じる場面が減り、些細なことでは怒らない子に変わっていました!
息子との経験を通して、病院に通院し薬を処方してもらうだけでは解決策に繋がらないことを痛感しました。
子どもの状態によっては内服が必要なケースももちろんありますが、まずは子どもがどんな状態であっても親が肯定的な関わり方を意識することが大切です。
ありのままの子どもを認める関わりをママがしっかりしてあげると、子どもの心は満たされるので、思春期くらいの大きい子どもにも効果があります。

だからこそ、もっと早く気付くべきだったと私は後悔しています。
私のように子どもに合わない薬を飲ませ続けていたという後悔を他のママにはしてほしくありません。また、息子のように合わない薬によってさらに悩まされるという子どもをつくってほしくありません。
怒りっぽい子どもに悩むママは、悩むよりもまずは肯定的な関わりに変えてみてください。
たったそれだけで親子関係がより良い方向へ進んで、ママの悩みも減っていくはずです。
執筆者:高田さおり
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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