何度も書いているのに漢字を覚えられないと困っていませんか?
小学校では、毎日、漢字の宿題が出ますよね。宿題の時間になると、こんなことが起こっていませんか?
・丁寧に書いてねと何度も言っても丁寧に書けない
・速く書くことにこだわり、字が汚い
・1本線が足りないなど惜しいミスが多い
・できていないところをアドバイスすると癇癪をおこす
繰り返し書いても漢字を覚えられない、勉強に取り組むの時間がかかる、自分から見通しを立てて動くことができない、つきっきりで対応しているのにやってほしいことが定着しないといったことに対して、𠮟ってもやらない、見守っても動こうとしない子どもに、どう対応したらよいか困ってしまいますよね。
そこで、まずは学習障害グレーゾーンの小学生たちの脳タイプ別に、漢字の苦手の特徴についてお話していきますね。
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学習障害グレーゾーンが繰り返し練習しても漢字が定着しない理由は?
漢字プリントやドリルを何度も繰り返しているのに、「漢字を覚えられない」学習障害グレーゾーンには3つのタイプがあり、対応のポイントが変わってきます。
1.不注意タイプ
・1本線が多かったり少なかったりする
・集中力が続かない
・ケアレスミスが多い
という様子が気になるタイプです。このタイプは何度言っても直らないので、注意することも多くなり、お互いイライラになりがちです。
できていないことを注意するのではなく、できていることを気づかせてあげることがポイントです。
2.記憶が苦手タイプ
・バランスの悪い字を書く
・何回書いても覚えられなかったり、忘れっぽい
・へんとつくりが逆になっていたり、鏡文字になっている
といった特徴があります。何度言ってもなかなか定着しないので、つい指示が多くなりがちです。
ママが上手に声かけして、子どもが自分でできることを増やしていくことが大切です。
3.不器用タイプ
・小さなマスからはみだしてしまう
・なぞったり揃えて書くことが苦手
・消しゴムで消すときに周りの字も消してしまう
といった困りごとがあり、もっと練習させなくちゃとトレーニングのように何度も練習させがちです。
わかりやすい言葉や安心できる声かけでやる気を引き出し、行動力をアップさせていくことが大事になってきます。
今回は、記憶が苦手タイプの学習障害グレーゾーンについて、詳しくお話しします。
私の子どもも、「記憶が苦手タイプ」で、漢字の宿題はやっているものの、テスト前の復習では、半分も書けない、間違えたところを繰り返し練習しても定着しない、など、漢字を覚えられない苦手さがあり、目先のことにとらわれて、行動の切り替えが難しいことも日常茶飯事でした。
このタイプは、繰り返し書いても定着しないといった困りごとがある一方で、勉強が全くできないわけではないため、ちゃんとやらないのは怠けている、やればできる!と注意されたり、叱られることが多くなってしまいます。
その結果、学年が上がるにつれて必要以上に注意されたり、頑張っているのに正しく評価されず、どうせやったって怒られる、やってもできない、と自信ややる気を失い、できていたこともやらなくなる、友達トラブルをおこすようになる、登校しぶりなど、問題が悪化するケースもみられます。
記憶が苦手な学習障害グレーゾーンには、繰り返し書かせることをやめて、脳を育てる声かけで、見る力を伸ばすことで、困りごとを少なくすることができます!
漢字を書くことは
お手本をよく見て、パーツをとらえる
↓
それぞれのパーツを覚える
パーツがマスの中のどの位置にあるかを覚える
↓
一時的に覚えておいたものを思い出して書く
といった流れになります。
記憶が苦手なタイプは、目で見た情報を正しく捉えることが苦手なために、書いたり覚えたりする前の状態でつまずいているため、漢字を覚えられないことが多いです。
そのため、繰り返し書かせる練習をしても正しく書けない、間違ったまま覚えている、書くことで精一杯で覚えることまで到達しないなど、書かせれば書かせるほど、漢字の苦手意識が増えてしまいます。
だからこそ、やみくもに繰り返し練習させるのではなく、脳の見る力を育てることが記憶や学習の大事な土台となるのです。
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書く力が上達する声かけとは?
脳の見る機能はどのようにして伸ばしていけばよいのでしょうか。
それは、ママの普段の会話で脳を育てることです。
漢字が苦手な子の本当の課題は、「漢字ができないこと」ではなく、「どうせできない」など、自信ややる気を失っていることです。自己肯定感を伸ばしながら、行動力をあげていく方法を考えてみましょう。
例えば、子どもが漢字テストの結果を持ってきたとき、どのように声かけしていますか?
やり直ししようと、間違ったところを見つけて、書かせようとさせていませんか?学習障害グレーゾーンの子どもたちは、漢字を正しくインプットすることが苦手で、頑張っているけどできなかったことを自覚しています。だから、間違いを指摘されると、ますますやりたくない、言うことは聞かないなど悪循環になってしまいます。
そんな時は、できたところを見つけて、具体的にほめてみましょう。
例えば、「名前、忘れずに書けたね。」、「この漢字、画数多いのにどうやって書いたの?」、「このハネ、いいね。」など、視点を変えると、褒めることはたくさんあります。
一つ一つに注目して肯定してあげると、子どもは自分ができたことに注目するようになり、自分が書いた漢字をじっくり見るようになります。
できたことに気づかせてあげることで、どうしてできたのかを子どもも言語化していくようになります。さらに、できなかったところも、自分で気づき始め、こうしたらできそう!など、漢字を覚えられないという苦手意識が薄れ、漢字を書こうとする意欲もうまれていきます。
また、漢字を書くことは、覚えたことを思い出して書く、つまり「アウトプットする」力が必要になります。
このアウトプットが得意になる声かけをして、脳を育てていきましょう。
工作が好きな子なら、「こんなかっこいいのができたんだね!」、言葉が得意な子なら、学校の出来事をたくさん聞いてみる。絵が得意な子なら、「この女の子、目がかわいいね。」など、好きなことをとことん表現できる体験を増やしてみてください。
繰り返し漢字を書かせることにこだわらず、好きなことや得意なことに没頭する時間を作ることで、自分はできる!という自信がついて、行動力が生まれる、ママの声かけにあわせて、脳と目と身体を動かすようになってきます。
すると、素直に話を聞ける、じっくり見ることで、あきらめずに挑戦することができる、新しく学んだことを夢中で書き始めるといった変化がみられるようになってきますよ。
脳のタイプに合っていない、繰り返し書かせる練習ではなく、自分はできる!という自信をつけて行動力を引き出す、ママの声かけに合わせて、じっくり見て動く声かけを始めてみてください。
自信をつけて行動力を伸ばしていくと脳が根本的に発達していくので、漢字の苦手だけでなく、人の話を集中して聞けるようになる、切り替えができるようになるなど、生活の困りごとも解決していきます。
よかったら参考にしてくださいね。
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執筆者:こばやしひとみ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)