1.好きなことには過集中の繊細ちゃん
私には好きなことにはとことん没頭する繊細な娘、ぷにちゃん(通称)がいます。
Youtubeやテレビを観ているときに聞こえるはずの距離から「お風呂入るよ~」「ご飯できたよ!」と話しかけても無視されることがあるので、何度も繰り返し呼びかけることが頻繁にありました。
繊細な子は、自分の好きなことや楽しいことをしているときには「過集中」といって、字の通り集中しすぎる・過剰に集中してしまう、という状態になりやすく、聞こえているはずの距離で話しかけられても決して無視をしているわけではなく、子どもにはその声が届いていないことがあります。
本人が意図的に無視をしているわけでなくても、何度も言うことになればこちらも少しイラっとしてしまいますよね。
2.話しかけても子どもが無視する理由
特に「視覚優位」の子どもの場合、視覚と聴覚に同時に情報が入ってくると、脳は視覚に入っている情報を優先的に処理します。
視覚優位の子どもには以下のような特徴があります。
①一度通った道や行った場所を覚えている
②一度会った人の顔を覚えている
③図鑑や絵本を読むのが好き
視覚優位の子どもにとっては、聴覚として入ってくる「お母さんの声」よりも視覚として入ってくるYouTube・テレビのほうが優先的に脳に入ってくるので、お母さんの声が届きにくいのです。
3.視覚優位な子どもが過集中しているときの話しかけ方
過集中と視覚優位という子どもの脳のタイプを理解した上で、YouTubeやテレビに夢中になっている子どもに声を届けるには
・CMになったらテレビと子どもの間に立ち、自分を子どもの視界に入れてから話し始める
・子供の隣に座ってトントンと肩を叩き、子どもを一度自分の顔に向けさせてから話し始める
という方法が効果的です。
話しかけるときにはまず最初に優しい声で「〇〇ちゃん」と名前を呼びましょう。そうすることで子どもの聞く耳が開きます。
①自分を子どもの視界に入れる
②優しい声で名前を呼ぶ(ぷにちゃん)
③子どもから反応がある(なぁに?)
④要件を伝える(お風呂入ろう)
という流れです。
4.自分を子どもの視界に入れてから話しかける
このように視覚優位の状態で、子どもに声をかけて反応が無いからと大声を出したり、怒ったりしても「お母さん何か言ってた?」ぐらいにしか思わず、効果はあまりありません。
私は自分をぷにちゃんの視界に入れてから話し始めることを意識するだけで、無視されることが無くなりました。
そして過集中しているときに、好きなこと・楽しいことを突然中断されてしまうのは子どもにとっても不愉快なものです。
話しかけてお母さんの声が届いたら、キリの良いところまで見せてあげる、「あと何分ね」など事前に予告することでお互い気分よく過ごしていきたいですね。
ぜひ試してみてくださいね。
執筆者:神名 美緒(かみな みお)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)