1. 入園後に始まった繊細な子の“叩く・投げる”の毎日
我が家の年少のアサヒは、ママと離れるのが不安な、怖がりで繊細な一人っ子です。
入園当初は登園渋りもありましたが、10日ほどで通園できるようになりました。
ですが、パパママから離れることへの不安や、慣れない集団生活の疲れなどが溜まっていたのでしょう。その頃から毎週末のように熱を出すようになりました。
そして癇癪も徐々に激しくなり、自分の思い通りにならないことがあると、わざわざ私のそばまできて叩く、私の眼鏡を投げる、髪を引っ張る、そして「ママはあっちいって!」と叫ぶ…。
アサヒと私は、毎日「痛い!」「やめて!」の繰り返し。私自身も、どう対応すれば良いか分からず、イライラが募る一方でした。
そんな状況に悩んでいた私は、インスタグラムで「褒めると怒る」という投稿に目が留まり、むらかみりりかさんをフォローし始めました。
そこで、おうちで脳を育てる「発達科学コミュニケーション」というメソッドを知り、「アサヒへの対応に迷うこともなくなるかもしれない!」「アサヒが色々なことに挑戦してくれるかもしれない!」と受講を決意したのです。
2. 癇癪はなぜ起こる?幼児の脳と感情の関係
学び始めて分かったのは、幼児の脳はまだ発達段階で、「心配だな」「怖い」「嫌だ」などのネガティブな感情をうまくコントロールできず、それが「叩く」「投げる」といった癇癪として爆発してしまうということ。
さらに、癇癪を起こした時にママが「痛い!」「やめて!」と感情的に「応戦」してしまうと、子どもは「暴れることでママが反応してくれる」と脳が誤学習し、癇癪が習慣化してしまうと知りました。
3. どうすれば癇癪は落ち着く?具体的な対応法
①好ましくない行動には注目しない
叩かれたり物を投げられたりしても、感情的に叱ることはせず、視線も体も向けず反応しない。
落ち着いてきたら距離を取ったり、家事をしたりします。
最初の数回は、ママが反応しないことでエスカレートすることもありますが、ぐっとこらえて”見て見ぬふり”を繰り返すうちに、アサヒも手ごたえがないと感じるのか、少しずつ叩いたり投げたりすることが減り、落ち着くようになってきました。
この時に大切な事は、ため息をついたりイライラした態度を見せたりせず、「仏様マインド」で待つことです。
イライラした態度は、子どもの心にダメージを与えてしまい、言葉には出ていなくても、子どもの反抗的な態度に応戦していることになります。
②話しかけてきたら、やさしく受け止める
「ママ〜」と言ってきたら、「な〜に?」と優しく反応することで、 子どもが「怒らずに話せばいいんだ」と学び始めます。
③落ち着いている時に「言葉で教えてほしい」と伝える
癇癪中は避け、気持ちが落ち着いている時に、「何か困ったこと、できないこと、嫌なことがあったら、お口で教えてほしいな〜」と、繰り返し優しく伝えました。
4.癇癪が落ち着き、親子に起きた変化
これらの対応を続けた結果、「叩く」「投げる」といった行動が劇的に減り、アサヒは驚くほど落ち着きました。
そして何より嬉しかったのは、「手伝って」「これできない」「アサヒはこれが嫌なんだ」と、自分の気持ちや要求を言葉で伝えようとする姿が増えたことです。私自身も、子どもの癇癪にイライラすることや、どう対応すれば良いか迷ったりすることが激減し、毎日がグンとラクになりました。
これからも発達科学コミュニケーションを学び続け、アサヒと一緒に私も成長していきたいと思っています。
執筆者:高橋 りえ
発達科学コミュニケーション