1.朝なかなか起きられない繊細ちゃん
私には毎朝起きるのに時間がかかる繊細な娘、ぷにちゃん(通称)がいます。
遠足や運動会などイベントの日は目覚ましのアラームが鳴る前に起きることもありますが、通常は耳元でアラームが鳴っていても大体10分以上は目を閉じたままです。
30分ぐらい早めに寝た日の翌日でも寝起きは変わらないので、決して睡眠時間が足りないというわけでは無さそうです。
2.食べることが大好きなのに時間切れで朝食が全部食べられない日々
ぷにちゃんは幼少期から食べることが大好きです。そのため、前日一緒に買い物に行けば、翌朝食べたいパンを自分で選ぶのですが、起きるまでに時間がかかってしまうため、食べている途中でタイムリミットになってしまい、私が「そこで終わりだよ」と声をかけ、半分残してしまう日なども頻繁にありました。
一度口をつけているので、翌日に残りを出すわけにもいかず「もったいない」という気持ちと、学校で早い時間にお腹が空かないように全部食べてほしいという気持ちでどうしたら良いのか悩む日々でした。
3.塩むすびや納豆ご飯で試行錯誤
もともと私がパン好きなため、ぷにちゃんの朝食もパンを出すことが多かったのですが、夕飯で炊いたご飯が余ったときに軽く塩をふって小さなおにぎりにすると、満腹のはずのぷにちゃんがいつも欲しがるので、実験的にある日の朝食におにぎりを出してみました。
ラップでくるんでいるので、食べている途中でパサパサ・ボロボロと落ちてしまうパンよりもスムーズに食べられているようでした。
それ以降、しばらく朝食はおにぎりを出し続けました。起き上がるまでのスピードに変化はありませんでしたが、ぼんやりした状態でも、タイムリミットまでに完食できることが多くなりました。
ぷにちゃんの朝食はおにぎりのほうが良いのだなと思っていましたが、ある日私が隣で納豆ご飯を食べているのを見て「私も納豆が良かったなぁ」と言われました。
毎日塩むすびで飽きたのかな?と、翌日から、塩むすび一択だった朝ごはんに時折「納豆ご飯」を組み入れて出すようにしました。
しかし、塩むすびを用意した日に「納豆ご飯がよかった」と言われたり、その逆があったり。そうなると私も「先に言ってよ!」と思ってしまいます。
おうちでママが脳を育てる発達科学コミュニケーションで、親が用意したものを与えるよりも、「Aにする?Bにする?」という選択肢を与えて子どもに選ばせる方が、子どもも自分の意思を尊重されたと思い、気分よく行動しやすくなる、ということを学んでいたので、朝ごはんで実践してみようと思いました。
4.自分で選んだら起き上がるが習慣に
ぷにちゃん自身に選ばせることが目的なので、その翌日から塩むすびでも納豆ご飯でもどちらを選ばれても困らないようにご飯だけ用意しておきました。
目覚ましが鳴ってもまだ目を閉じているぷにちゃんにまずは優しい声で「ぷにちゃん、おはよう~。」と声をかけます。この時点ではまだビクともしません。早く起こしたいという焦る気持ちを抑えて、同じトーンで何度か「おはよう!」を繰り返します。
優しく背中をさすったり、頭をなでたりしながら「ぷにちゃん、おはよう!」を同じテンポで言い続けます。
それでもまだ目を開けないときは「朝ごはんは塩むすびにする?納豆ご飯にする?」と聞いてみました。すると、耳元のアラームで目を開けなかったぷにちゃんがパッと目を開けて「塩むすび」と答えたのです!「じゃあおにぎり用意するね!」と私が言うと「うん」と言って起き上がりました!
この日以降、娘の希望で前日にパンを買った日以外は毎日「塩むすびにする?納豆ご飯にする?」の質問をしたら起き上がるというのが日課になり、なかなか起きずに朝ごはんを半分残してしまうという問題は解決しました。
5.「寝ていたい」から「食べたい!」へ脳の切り替えを手伝う声かけ
食べることが好きなぷにちゃんには寝起きに食べたい朝ごはんを自分で選ばせるという方法が効果的でした。
「塩むすびにする?納豆ご飯にする?」という質問をすることで、娘の脳は「まだ寝ていたい」から「朝ごはんを食べたい!」に切り替わるので、目を開けることができるのです。
忙しい朝なので、できるだけ私たちママの手間もイライラも減らしたいものです。
ママが無理なく用意できるものと子どもの好みを考慮して、子どもに選ばせる選択肢をいくつか用意しておくとスムーズですよ。ぜひ試してみてくださいね!
執筆者:神名 美緒(かみな みお)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)