繊細なお子さんの行きしぶりや登校直前の「やっぱりやめた」発言に悩んでいませんか?「学校が怖い」「行きたくない」と言っていた娘が「学校楽しい!」と笑顔で登校できるようになった繊細な子の心と脳に合ったママの声かけをお伝えします!
1.「学校が怖い」と行きしぶりを繰り返す繊細な子
特にトラブルもないのに、なぜか「学校が怖い」「行きたくない」と登校をしぶるお子さんの対応にお困りではありませんか?
連休明けや新学期は特に、行きしぶりが再発することが多い時期。
理由を聞いても寄り添っても、ただ黙り込むだけのお子さんの様子に、「何をしてあげたらいいの?」と心配になってしまいますよね。
わが家の繊細な娘も、小学校1年生の2学期以降「もう学校行かない!」と突然学校を行きしぶるようになりました。
仲の良いお友達もいるし、先生のことも大好きで、毎日楽しそうに通っていたのに、なぜ?と、あまりに突然過ぎた行きしぶり生活のスタートに私の理解が追いつきませんでした。
2.繊細な子が「行きたくない」と学校を行きしぶる理由
繊細な子の行きしぶりには、大人どころか本人でさえ気づきにくい理由が隠れていることがあります。
繊細な子の脳は、
・ 些細な刺激や小さな変化にも敏感で、脳がストレスを感じやすい
・ 不安やネガティブな感情にはとくに敏感で、完璧主義や白黒思考が強くなりやすい
・ 集団生活の刺激で、脳の中が大渋滞!脳疲労になりやすい
といった特徴があります。
さらには、感じた不安やネガティブな感情を場面とセットで記憶し、ある日フラッシュバックのように思い出してしまうということも少なくありません。
新学期や行事の前など、少しでも先の見通しが立たない場合はとくに、不安はふくらむ一方。
自分ではうまく不安を処理できず、「行きたくない」と脳がSOSのサインを出し、行きしぶりに発展するのです。
では、そんな繊細な子の「行きたくない」に、ママはどう対応すれば良いのでしょうか?
次の章では、娘が「学校楽しい!」と笑顔で登校できた実際の声かけをお伝えします。
3.繊細な子の安心と自信を貯金できるママの声かけ
「学校が怖い」という繊細な子の不安を安心に変え、「行きたくない」から一歩踏み出す勇気につなげるためには、お母さんとの心のつながりがカギとなります。
「お母さんは分かってくれる」
「いつでも見守ってくれている」
そんな安心感が、外で頑張る原動力になるからです。
連休明けや新学期は特に、娘の心と脳に安心と自信をしっかり貯金できるよう2つのポイントで対応していきました。
◆肯定のシャワーで安心の貯金
繊細な子の安心をチャージするには、お母さんからの肯定をシャワーのようにたくさん浴びせてあげる方法が効果的です。
「お母さんはちゃんと見てくれている」
「認めてくれている」
という感覚が、子どもの心=脳に安心感をもたらし、自信につながります。
私が実践していたのは、
「起きてきたね!おはよう」
「今日もいい顔してるね」
「お茶、自分でついでくれたんだね! ありがとう」
など、一見スルーしがちな、当たり前にできていることへの肯定の声かけでした。
また、目が合ったらニコッと微笑む、名前を呼ぶ、通りすがりのスキンシップで、「自分は大切にされている」という安心感を育んでいきました。
◆ 失敗さえも自信に変える!
たとえば、明らかにこぼれそうな場所に置いていたお茶をこぼしたとき、 「そんなところに置くからだよ」という気持ちはグッとこらえて
「自分でつごうとしてくれたんだね!ありがとう!」
「自分で拭けてかっこいいね!」
と、「できていること」 に注目するだけで、失敗すら自信に変えていきました。
4.学校をゴールにしないことが行きしぶり解決への近道!
「行くの?行かないの?」
以前の私は、この質問ばかり投げかけていました。
「 学校に行かないと勉強が遅れるんじゃないか」
「 友達と関われなくなったらどうしよう」
不安で仕方なく、学校に行かせることがゴールになっていたのです。
その考えを一切手放し、ゴールをわが子の心=脳への安心の貯金にシフトしたことで、一気に私の肩の荷が下り、心が穏やかになり、笑顔で接することが格段に増えました。
すると娘の笑顔も増え、安心と自信が育ち、自分で学校の準備をしたり、朝もご機嫌で過ごしたり、行き渋ることがなくなっていきました。
繊細な子の行き渋り対応は、心=脳に合った対応とその順番がとても大切です。
特に新学期は、繊細な子にとって負担が大きくなりやすい時期。
安心できるお母さんとの心のつながりを深める関わりで、繊細な子が一歩踏み出すお手伝いをはじめてみませんか?
執筆者:ふじい あきな
(発達科学コミュニケーショントレーナー)