1.疲れている時ほどゲームがやめられない繊細な子
我が家のひろくんは繊細でこだわりが強く、好きなことにはどんどんのめり込んでしまうところがあります。
そんなひろくんは、小学校に入学して新しい環境になりました。今はゲームにハマっていて、帰ってくるなり「ゲームやりたい!」が口癖に。
新しい環境に疲れているだろうから、好きにさせてあげたいという気持ちもありましたが、明らかに以前よりもゲームがやめられない様子で、お風呂やご飯への行動の切り替えができなくなっていました。
私は生活がスムーズに進まないことに対するイライラから、「ねぇ!時間過ぎてるよ!」と声を荒げてしまい、ひろくんは「ごはん食べない!」「お風呂入らない!」と意地になり、寝る時間がさらに遅くなるという悪循環に陥っていました。
2.繊細な子がゲームがやめられない理由
ひろくんの育児での悩みは尽きませんでした。こだわりが強い、人前を極端に嫌がる、行動の切り替えが苦手など、いつ困りごとが起きるだろうと気を遣いながら生活をしていました。
どうにかしたいとネットで模索する中で出会ったのが、お家で脳を育てる「発達科学コミュニケーション」(以下発コミュ)でした。ママのコミュニケーションを変えることで子どもの脳を伸ばせる、という言葉に惹かれ、学ぶことを決めました。
学ぶ中で、ゲームは次々と新しい展開があるため、脳が「楽しい」と感じて夢中になりやすいことを知りました。子どもの脳は未熟なためうまくコントロールができずゲームがやめられないのです。
そして繊細な子の脳はまわりの変化に敏感で、特に新しい環境や疲れている時は、人の声や音など、たくさんの情報を受け取りすぎてしまいます。
普通なら気にしないような小さなことも、繊細な子の脳は“全部処理しよう”として、あっという間に脳が疲れてしまうのです。
そんな時はいつにも増して脳のコントロールがききにくくなり、ゲームのような好きなことに没頭してしまう。楽しそうに見えても、脳の同じ場所を使い続けることでどんどん疲れて、やめられない状態になっていたのです。
また、この脳の疲れは、短期的に回復していけば問題はありませんが、1週間2週間と続くと、脳の中で「記憶」「感情」「思考」を扱っているエリアがうまく働けなくなる、ということも教えてもらいました。
そうなると不注意になったり、不安を感じやすくなったり、考える力がうまく働かなくなるなど、あらゆる不調を起こしてしまうのです。
そんなひろくんも、発コミュで教えてもらった声かけを実践したら自分でゲームがやめられるようになりました。次の章ではゲームがやめられない繊細な子におすすめの声かけを紹介します。
3.ゲームがやめられない繊細な子の脳に届くママの声かけ
①脳が疲れている時、繊細な子への「否定」はいったんゼロに
繊細な子は、ストレスを感じている時、まわりからの言葉や態度にとても敏感になります。「これ片づけてね」などのママの“ちょっとした注意”すら強く受け取ってしまい「怒られた」と感じてしまうのです。
そんな時はまず普段の生活の中で、注意や指示などの「否定」をゼロにして、脳のストレスを減らすことを意識します。
・ランドセルを玄関に放り出していても「片づけてね」とは言わずに「今日もがんばったね」と声をかける。
・宿題のプリントに自分の名前をふざけて書いていても「ちゃんと書こうね」とは言わずに「名前書いたんだね」とできていることに注目する。
②ママが興味を示すことでこちらの話にも耳を傾けてくれる
ゲームに没頭していると、こちらの声が届かないこともあります。隣に座ったり、少しだけ視界に入って気付いてもらい、その上でやさしく名前を呼びます。
「なあに?」と返ってきたら聞く耳が開いた証拠。ここから会話をスタートします。
「おもしろそうだね」
「ママもやってみたいな~」
自分の好きなことに興味や関心を持ってもらえている、とわかることで子どもは安心感を感じ、こちらの話にも耳を傾けてくれます。時間がある時は一緒にゲームを楽しむこともあります。
③子どもが自分で決めた方が行動にうつしやすい
「そろそろご飯の時間だね。(A)が終わったらやめる?(B)が終わったらやめる?」
自分で選ぶことで子どもは行動しやすくなります。「これで終わりね!」とこちらが決めてしまうと「強制された」と感じて行動する意欲がなくなってしまいます。
「なら(A)と(B)が終わったらやめる」
と第3の選択肢を出してくることもあります。受け入れ可能な案なら「いいね」「その手があったか~」と肯定的に認めれば、より子どもは行動しやすくなります。
4.好きなことをやらせてあげたい!大事なのは適度な付き合い方
声かけを始めた頃は、すぐにゲームがやめられないこともありました。しかしそこで注意したりせずに、ぐっと我慢して様子をみていたら、自分でゲームをやめてご飯を食べにくることもありました。
ひろくんも「ゲームをやめてご飯を食べる」という気持ちはあるけど、脳がすぐに切り替えられないだけなんだ、と私自身がわかったことで、少し安心することができました。
決めた時間が過ぎていても自分で動くことができたので、そこに注目。時間のことは言わず笑顔で「よし!食べようか」と楽しくご飯を食べるようにしました。
この対応を数日続けていたら、ひろくんは「〇〇までやったら終わるね」と自分で区切りをつけてゲームをやめることができるようになりました。
新しい環境で頑張っているひろくんに家では好きなことをする時間も作ってあげたい。
ただやり過ぎると脳が疲れて、不注意・不安などのあらゆる不調を起こしてしまう、と知ることができたので、これからは適度な付き合い方ができるようにこの声かけを続けていきたいと思います。
執筆者:にしやまともか
発達科学コミュニケーション