表紙:手作りの装備を身につけた写真
友達と遊びたいのに、泣いて動けなくなった小1の息子。息子が友達を探しに駆けだした一言と、あとから記録を書いて気づいた「友達を探す」という小さな一歩を紹介します。
この記事では、生徒さんのママと息子くんの体験を、ママご本人の言葉で紹介します。
1.友達と遊びたいのに、泣いて動けなくなった息子
わが家には、繊細な小1の息子、りょうくん(通称)がいます。
お友達と過ごすことが大好きなりょうくん。
GWに参加したイベントでは、友達に合わせて遊ぶことはできるけれど、自分から誘うことは難しい姿を見ていたので、どうなるのか、私はひそかに気にかけていました。
2026年9月21日、親子で参加した「いたずら万博」というイベントでのことです。
劇と逃走中をやることと、今までに仲良くなった友達に会うことを楽しみにして参加しました。
友達と一緒にトランポリンをやりたい。
友達と一緒に水遊びをやりたい。
劇で使う武器を作りたい。
だけど、劇のリハーサルがある。
だけど、逃走中の準備がある。
劇も、逃走中もやりたいけど、準備のために、遊びたいタイミングで、自分のやりたい遊びが友達と十分にできなかったことがきっかけで、崩れました。
「全然遊べないー」
と言って泣き、大きな声を出して気持ちを発散していました。
そんな中で行われた、劇のリハーサルでは、もはや無気力に立っているだけの状態でした。
「全然遊べないー!」に対して、
「そっかぁ」と受け止め、
「何かあった?」と聞き、
りょうくんの背景にある気持ちを聞きたかった。
その後に、じゃあ、どうしたい? に進みたかった。
しかし、2人で停滞しているような感覚がありました。
りょうくんは、劇を楽しみにしていました。
自分からセリフを決め、
自分で衣装や装備を準備し、
演者の友達にも、自分のパートでやってほしいことを伝えていました。

私は、本番では楽しんでいるりょうくんに会いたいと思っていました。
2.「鮮やかすぎる!」と思った、息子が動き出した一言
「全然遊べなかった!」
私の前で泣いていた時です。
繊細な子の心と脳を強くする親子の関わり方を教えている、むらかみりりかさんが提案してくれました。
「じゃあ、探しに行こっか~!トランポリンにいるかもよ~!」
その一言で、泣いていたりょうくんは、トランポリンに駆けだしました。
あ、場が動いた!
りょうくんの心が動いた!
鮮やかすぎる!
トランポリンまで駆け出したりょうくんは、友達から、「遊ぼうよ!」と誘われていました。
けれど、混ざることをせず、そこにいました。
わたしのほうに来て、
「水遊びが一緒にしたいんだよ。」
と教えてくれました。
すると、友達がトランポリンから降りてきて、2人で話をしだしたのです。
何を話していたのかはわかりません。
3.「来なかったら、その時考えよう」と待った私
その後も、何回も崩れては、立て直す午前中を過ごしました。
そして、お昼休憩。
お昼休憩の後に、劇本番です。
お昼休憩の時、りょうくんは、
「ホテルで横になりたい」
と教えてくれました。
「いいよ!」
と答えると、
「やっぱり2階に行く。」
と、自分から、立て直そうと行動していました。
気持ちが落ち着き、りょうくんは、昼食を食べていました。
午前中に、トランポリンに探しに行って、話をした友達が、今度は、「今なら遊べるよ」とりょうくんのところに来てくれたのです。
劇の開始まであと15分。
笑顔で、一緒に駆けて行きました。
そして、劇の集合アナウンスが流れました。
私は迎えに行くことをせずに待つことにしました。
待つと決めたとき、こう考えていました。
お友だちが遊びを終わらせたタイミングで、一緒に終わって来ることが一番納得が行く流れだろう。
来なかったら、その時考えよう。
すると、自分から、劇の準備に戻ってくるりょうくんの姿がありました。
どんなコンディションかな?と、観察しつつ、
劇の準備に向け、
直前に子どもが何を注文してくるのか、あたしは緊張していました。
そして、劇では、用意していたものが、ハプニングによって全部はできなくても、体全身で楽しんでいるりょうくんに出会うことができました。

4.記録を書いて気づいた、「友達を探す」という一歩
ホテルでのこと。
持ってきていたお菓子を「一緒に食べよう」と、りょうくんが友達を誘っていたのです。
断られていましたが、他の友達と楽しそうに食べていました。
友達から、一緒の部屋で寝ようよ!と誘われても、
「今日はママと寝るから」
と、自分の気持ちを伝えることができ、
「また明日遊ぼうね。」と笑顔でバイバイしていました。
「友達を探す」という小さな一歩に気づいたのは、10月1日です。
ヒーローズジャーニーを書いていて気づきました。
今までの私だったら、
じゃあ、ママと一緒に誘う?自分で誘う?
と聞いていました。
誘う練習をさせていたのです。
しかし、
「友達を誘う」よりもっと手前に、
「友達を探す」という小さな一歩があったのです。

5.友達を誘えない子への声かけについてよくある質問
Q1. 友達を誘えない子に、どんな声をかけたらいいですか?
A. 友達を誘う前には、「友達を探す」「友達を観察する」「友達が何をしているか見る」など、たくさんの小さな一歩があります。まずは、今できそうな一歩から始めてみましょう。
りょうくんの場合は、「友達を誘う」前に、「友達を探す」という小さな一歩がありました。
泣いていたりょうくんに、私、むらかみりりかが「じゃあ、探しに行こっか~!トランポリンにいるかもよ~!」と提案すると、りょうくんはトランポリンに駆けだしました。
お子さんが友達を誘えないときは、「まずは、お友達を探してみるのはどう?」と、小さな一歩を提案してみてくださいね。
Q2. 友達との遊びから切り替えられない子には、どう関わればいいですか?
A. 遊びから次の行動へ切り替えるときは、子どもが遊びに区切りをつけられるタイミングにも目を向けてみましょう。
りょうくんのママは、お友だちと一緒に遊びを終えて戻る流れが一番納得が行くと思い、迎えに行かずに待ちました。「来なかったら、その時考えよう」と考えていたのです。
その後、りょうくんは自分から劇の準備に戻ってきました。
まずは、お子さんが何をして遊んでいて、どこで区切りをつけられそうか、様子を見るところから始めてみましょう。
発達科学コミュニケーションについて
発達科学コミュニケーションは、脳科学・心理学・教育学をベースに、家庭での関わり方や日常の声かけを変えていくことで、子どもの自信・意欲・行動力を育てていくコミュニケーションメソッドです。
むらかみりりか:発達科学コミュニケーションのマスタートレーナー


