「学校行く!」と順調に準備していたのに、直前で登校しぶり。繊細な子の「やっぱり行かない」に悩んでいませんか? 「行きたいのに行けない」わが子の登校しぶりに振り回されない、たった3分でできるママの対応をお伝えします!
1.登校しぶり「やっぱり行かない」に振り回されていませんか?
せっかく準備していたのに、「やっぱり行かない」
学校まで楽しく歩いてきたのに、「やっぱり行きたくない」
このように、直前に発動する登校しぶりに悩んでいませんか?
「自分で決めたことでしょ?」「行くって言ったのに」とついイライラしたりがっかりしてしまいますよね。
わが家も以前はそうでした。
繊細な娘(通称:繊細ちゃん)は、小学1年生の2学期、突然登校を渋るようになりました。
ひどいときは完全に不登校、五月雨登校や付き添い授業も経験し、毎日、今日はどうかな?また行かないって言い出すのかな?と不安でした。
ご機嫌な朝の様子から、今日は大丈夫だと安心したものの、いざ登校の時間になると「やっぱり行かない」と言い出す繊細ちゃんに、
「明日行くって、夜言ってたでしょ?」
「自分で決めたんだよ?」
と、否定的な言葉を投げかけたり、
「何がいやなの?」
「どうしたの?」
と、質問攻めにしてしまうこともありました。
「行きたいけど行けない」この繊細ちゃんのはっきりしない態度に、私の感情も振り回されていました。
2.行きたいのに行けないのは心のSOS!
行くと決めたはずなのに、いざ出ようとすると行けなくなる、行きたいのに行けない登校しぶり。
じつはこれ、心のSOSなのです。
繊細な子の脳は、不安やネガティブな感情を強く感じやすく、頑張りたい思いとは裏腹に、プレッシャーや不安な感情が脳内を支配し、「やっぱり行きたくないな」「きっと無理だよ」と、心にブレーキがかかるのです。
また、繊細な子は、自分の感情はうまく理解できないのに、他人の感情には敏感な脳のタイプで、親や先生の反応をとても気にします。
「きっとこう思ってるんだろうな」
「あ、今ため息ついた」
「私が行かないから怒らせちゃったかな」
と行きたくない気持ちを抑え、親の期待に応えるために「明日は行く」と言ってしまったり、「行きたい」「行かなきゃ」と思ってしまうことだってあります。
無理やり促すような声かけや、決めたのにできないことを否定するような声かけは、登校しぶりを長期化させます。
ではどうすればいいのでしょうか? 次の章でお話しますね。
3.繊細なわが子の本音を引き出すママの対応
繊細なわが子の本音を引き出すには、ママにはなんでも話せるという信頼関係を築くことです。
具体的には、出来ないことに目をつむり、出来ていることに注目し、肯定的な声かけをすることです。
たとえば、こぼしながらでもご飯をおいしそうに食べていたら
「おいしそうに食べてくれてママ嬉しい!」
朝起きてきてダラダラしていたら、
「朝早く起きれたね!」
だけ伝えます。
出来ていることへの注目で、自信と安心感の貯金をします。
この対応を続けることで、わが家の繊細ちゃんは
「本当は行くの不安なんだ」
「なんでか足が止まってしまうんだ、何でかわからないのが嫌なんだ」
と、行きたいのに行けない心情を素直に話してくれるようになりました。
行きたくないことを素直に伝えられたときも肯定チャンス!
「話してくれてありがとうね。」と、笑顔で伝えることで、どんどん気持ちが話せる子になっていきました。
これが、登校しぶり解消への第一歩です。
4.どうしても感情に巻き込まれてしまう時は
繰り返されるネガティブ発言や登校しぶり。
行きたいのに行けないというはっきりしないわが子の態度。
頭で分かっていてもつい感情的になってしまうとお悩みのママもいると思います。
私がそうでした。
そんな私でもできた方法を、最後にご紹介しますね!
それは、3分間だけ子どもの感情と上手に距離を置くことです。
繊細な子の言動に振り回されないためには、適度な距離感が大切です。距離が近すぎると、子どものネガティブに巻き込まれ、ママまで感情的になってしまいます。
結果として、その感情を子どもにぶつけてしまうことにも。
否定的な言葉は、繊細な子の脳にネガティブな感情と体験を強く記憶します。
「あの時ママにこう言われて悲しかった」
「学校行かないと、またママにあんなこと言われる」
これが繊細な子の心にブレーキをかけてしまうんです。
感情と距離を置くポイントは3つ
①ひとりの空間をつくる
不安げなわが子の感情に巻き込まれそうな時は、トイレや寝室など、物理的に距離を置きます。
②別のことに集中する
家事を進めたり、好きな音楽を聞いて別のことに集中するのも効果的です。
③体を動かしたり深呼吸する
背伸び・ジャンプ・深呼吸など体を動かすことで、セロトニンと呼ばれる幸せホルモンが分泌され、気持ちが落ち着きます。
感情を扱う脳のエリアが落ち着くと、考えたり思考したり、冷静に対応できるようになります。
世間で言われる6秒のアンガーマネジメントはうまくいかなかった私も、たった3分子どもの感情と上手に距離を置くこの方法で、焦らず穏やかに対応できるようになりました。
ぜひ試してみてくださいね!
執筆者:ふじい あきな
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)