「またか…」3歳の繊細な子の1時間以上泣き叫ぶ癇癪が落ち着く感情の脳の正しい対応

監修: むらかみりりか
発達科学コミュニケーション マスタートレーナー

思い通りにいかないと、1時間以上泣き叫ぶ癇癪(かんしゃく)を起こす3歳の繊細な子に、「寄り添っても、共感しても、なかなか落ち着かない…」と悩んでいませんか?実際に、1時間以上泣き叫ぶわが家の3歳の息子の癇癪がゼロになった、感情の脳の正しい対応方法をご紹介しますね。

1.3歳の繊細な子が些細なことで1時間以上泣き叫ぶ癇癪

 

「え、また⁉ さっきも泣き叫んでたのに…」

 

兄に家のドアを開けられて泣き叫ぶ、お風呂に入る順番が気に入らなくて激しく地団駄、公園から帰りたくなくて床に寝転んで手足をバタバタ…。

 

わが家の年少の繊細な息子・翼(通称)は、1日に何度も癇癪を起こしていました。癇癪を起こすと、落ち着くまでに1時間もかかることも日常茶飯事・・。

 

「寄り添えばいい、共感すればいい」とよく言われるけど、どれだけ優しく声をかけても、寄り添っても翼の泣き叫ぶ声はヒートアップするばかりでした。

 

「どうしたらいいの?」「もう、疲れた…」

 

どこにあるか分からない癇癪スイッチに毎日頭を抱えていました。

 

本やネットで調べ、書いてあることを試しても変わらなかった私が、この対応に出会ったきっかけについては、記事の最後でお伝えしますね 。

 

この記事では、私自身の子育ての経験に加え、脳科学・心理学・教育学をベースにした発達科学コミュニケーションをもとに、家庭での関わり方や日常の声かけを通して、少しずつ変化していく様子をお伝えしていきます。

 

ではここから、なぜ癇癪が起きるのか。そして、繊細な子の感情の脳にどう関わればいいのか、息子翼の実例をもとにお伝えしていきますね。

 

 

 

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2.3歳の繊細な子に癇癪が起きる理由と共感が逆効果な理由

 

ここでまず、癇癪(かんしゃく)とは、泣き叫んだり、物を投げたり、手足をばたつかせるなど、感情がバクハツし、感情を調節することが難しい状況のことです。

 

この時、脳の中では「危険アラーム」が鳴り続けている状態!

 

脳には、偏桃体(へんとうたい)という、危険を感じたときに反応する部分があるのですが、イヤなことや思い通りにならないことがあると、「危険だ!」と判断し、「危険アラーム」を鳴らします。

 

その結果、子どもはパニックになって泣き叫んだり大暴れしたりするのです。

 

特に、幼児さんは、自分の感情調節や自分の気持ちを言葉で伝える力が成長中なので、思い通りにいかないとすぐに泣き叫ぶ、床に寝転がって手足をばたつかせる、地団太を踏んだりして、自分の感情を表現してしまうことがあります。

 

また、繊細な子の脳は、自分の感情調節は苦手なのですが、他の人の感情にはとっても敏感に反応する特性があります。

 

すると、思い通りにならずに癇癪を起こしている時に、「イヤだったんだね」と寄り添ったり共感したりすると、「そうだ!ぼくはやっぱりこれがイヤなんだ!」とネガティブな感情が増してしまい、癇癪がヒートアップしてしまうのです。

 

 

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3.好ましくない行動には注目せず、好ましい行動に注目する

 

では、わが家の1時間以上泣き叫ぶ翼の癇癪がゼロになった、正しい癇癪対応を紹介しますね。

 

それは、「好ましくない行動には注目せず、好ましい行動にのみ注目する」という対応です。

 

まず、自分の気持ちを癇癪でぶつけてきた時には注目をしません

 

「1時間も泣き叫ぶのに、無視して大丈夫?」と思いますよね?

 

私も同じように、最初は「見て見ぬふりをするなんて、かわいそう…」と不安でした。

 

しかし、実際にやってみると、驚くほどスムーズに癇癪が落ち着いていったのです。

 

ある日、翼が「ぼくがドア開けたかったのに!」と泣き叫び始めました。

 

「そうだね、翼が開けたかったんだよね」と声をかけそうになりましたが、ぐっとこらえて「見て見ぬふり」をしました。

 

視線を合わせず、声をかけず、ため息や怒りのオーラを出さないように気を付けました。

 

代わりに、掃除機をかけながら、どんな行動になったら肯定しようかな」と考えながら待ちました。

 

すると、翼は最初はさらに大きな声で泣いていたのですが、少しずつ声のトーンが下がり、「ママ~」と駆けよって来ました。

 

その瞬間、私はすぐに穏やかな表情で「なぁに?」と穏やかな声で答えました。「ドアあけれなくて悲しかったのかな?」と聞くと「うん」と教えてくれました。

 

私はすかさず、「そっか、ドアあけたかったんだね。教えてくれてありがとう」と伝えました。

 

この対応を繰り返すうちに、翼は「泣いてもママは反応しない。だけど、言葉で伝えると見てくれる!」と気付いたのでした。

 

4.1時間以上続く癇癪が落ち着いた感情の脳に合った対応

 

1時間以上泣き叫んでいた癇癪は、だんだんと回数が減っていき、癇癪を起している時間も短くなり、1ヶ月後には癇癪を起すことはなくなっていたのです。

 

繊細な子の癇癪は、好ましくない行動には注目せず、好ましい行動に注目する」という脳のしくみに合った対応に変えると落ち着きます。

 

「見て見ぬふり」をすることで、ママの意識が別のところに向き、自然とラクに対応できるようになります。

 

癇癪が始まったら、雑誌を読んだり、トイレに行ったり、音楽を聴いたり、掃除をしたり、違う部屋に行ったり、スマホで天気予報を調べたりするなどで、意識をそらしてみてくださいね。

 

 

5.何をしても変わらなかった私が、学ぶと決めた理由

 

3つ上の兄と同じように育てているのに、反応がまったく違う翼の子育てに、私はずっと悩んでいました。

 

図書館で子育ての本を片っ端から借り、仕事の休憩時間に読む。子どもたちを寝かしつけたあとにはネットで調べ、翌日、翼に試してみる。

 

そんな日々を繰り返していました。

 

保育園の先生から、「翼くんは、心が繊細ですね」と言われたことをきっかけに、「繊細な子」についても調べ始めました。

 

けれど、本に書いてある通りに共感しても、翼の癇癪は落ち着くどころか、どんどんヒートアップしていきました。

 

「うちの子だけ、何か違うの?」

「繊細な子だから、仕方がないのかな」

「この子の将来は、どうなってしまうんだろう」

 

そんな不安でいっぱいだった時、繊細な子の心と脳を強くする親子の関わり方を専門に教えているむらかみりりかさんに出会いました。

 

穏やかに過ごせるようになった親子や、新しいことへ挑戦できるようになった子どもたちの姿を見ても、

 

「本当に変わるの?」

「翼も、こんなふうになれるの?」

 

と、最初は半信半疑でした。

 

それでも、「一度、話を聞いてみたい」と思い、個別相談会へ会いに行きました。

 

そこで、りりかさんは、

 

「不安を安心に変える関わりにしてあげると、翼くんはものすごい力を発揮できるようになりますよ

 

と、まっすぐに伝えてくれました。

 

それまで私は、翼の困った行動ばかりを見ていたのですが、りりかさんは、まだ私にも見えていなかった翼の力を、まっすぐに信じてくれたのです。 

 

たくさんの本を読んでも変わらなかった翼が、本当に変わるのだろうか。まだ迷いはありました。

 

夫からも、

 

「まだ年少だからだよ」

「成長すれば変わるんじゃない?」

「学ばなくてもいいんじゃない?」

 

と反対されました。

 

それでも私は、

 

もう、どうしたらいいのか迷い続けたくない

翼の力を諦めたくない

 

と夫に伝え、むらかみりりかさんから学ぶことを決めました。

 

私は、「癇癪が少しでも和らげばいい」と思って学び始めました。けれど、変わったのは癇癪だけではありませんでした

 

「できない」「ママがいい」 と止まっていた翼が、少しずつ自分からいろいろなことに挑戦するようになったのです。

 

翼の世界は、私が想像していた以上に広がっていきました。

 

反対していた夫も、変わっていく翼を見て、「10倍以上の価値があったね」と言い、今では私と翼の新しい挑戦を応援してくれています。

 

もし、あの頃の私に会えるなら、伝えたいです。

 

「半信半疑でも、会いに行ってくれてありがとう」

「翼の力を諦めないでくれて、ありがとう」

「想像していた以上の未来が、ちゃんと叶っているよ」

 

 

 

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執筆者:まるやま あやか

発達科学コミュニケーショントレーナー

監修: むらかみりりか
(『HSC繊細な子の育て方がわかる!ペアレントトレーニング』著者)

準拠理論:
本記事は発達科学コミュニケーションに基づき執筆されています


この記事を書いた人
まるやまあやか

この記事に登場した翼は、書籍「HSC・繊細な子の育て方がわかる!ペアレントトレーニング」の翼くんです。

年少の頃の翼は、保育園に行けば楽しそうに過ごしているのに、朝になると「ママがいい」と私から離れられず、行き渋る日々が続いていました。

習い事でも、本当は「やりたい」気持ちがあるのに、いざその場に行くと私から離れられない・・

できる力はあるはずなのに、外の世界でその力を出せない息子の姿を見るたびに、「できるのに、なんで?」「このままで小学校大丈夫?」と、もどかしさと不安でいっぱい。

保育園の先生に「心が繊細ですね」と言われたことをきっかけに、繊細な子の子育てについて調べるようになりました。

調べれば調べるほど、「繊細な子だから、ママから離れられないのも、行き渋るのもしょうがないのかな」と諦めてしまいそうになっていました・・。

だけど、私は「繊細だからしょうがない」と、たった3歳の息子の未来を諦めたくなかった。

そんな時に出会ったのが、脳科学博士・吉野加容子さんが開発した、お家で脳を育てる「発達科学コミュニケーション」でした。

息子の困りごとを性格ではなく、心と脳の視点で理解し、「ママがいなくても大丈夫」と自立につながる関わりに変えたことで、翼は少しずつ変わっていきました。

1ヶ月で「ママがいい」はやわらぎ、3カ月経った頃には、「ママがいい」と泣いていた息子が、「ママ~早く保育園にいこう」と駆けていくほど保育園が大好きになり、1年間も参加できなかった本当はやりたかった習い事にも参加できるようになりました。

そして今、小1になった翼は、小学校という大きな環境の変化の中でも「いってきます」と元気に登校!

自分からお友だちに声をかけ、毎日「あそびにいってくる!」と外の世界を楽しめるようになっています。

私自身も、「このままで大丈夫かな」と不安でいっぱいでしたが、「この子なら大丈夫」と信じて見守れるようになりました。

幼児期の繊細な子が、ママから離れられず外の世界で力を出せないことに、もどかしさを感じているママへ。

「繊細だからって諦めなくて大丈夫」

そんな想いを込めて、ママから離れられない繊細な子が、ひとりで挑戦できる子になるための心と脳に合った関わり方をお伝えしています。

私の子どものころの夢は、困っている人を助けるアカレンジャーになることでした。今は、同じように悩む親子に「諦めなくていいよ」と希望を届けるHEROでありたい!

そんな想いを込めて、「アカレンジャーまるやまあやか」として活動しています。

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